メッツ今オフ事情、押さえるべき3つのポイント

November 8th, 2025

ピート・アロンソとエドウィン・ディアスがオプトアウト

これは避けられない手続き上の流れであり、特段驚くことではない。選手の市場価値が契約オプションの金額を上回る場合、チームを離れる意図がなくても契約オプションを破棄(オプトアウト)するのは自然な選択だ。

アロンソとディアスの両者は、メッツで長期的にプレーしたい意向を示しているが、少なくともどちらか一方、あるいは両方がチームを去る可能性も十分にある。特にディアスは市場に出ている救援投手が薄い今オフ最大の目玉となりそうで、多くの球団が獲得競争に参戦すると見られている。

鍵となるのは、球団編成本部長デービッド・スターンズがどこまで積極的に動くかだ。スターンズはこれまで救援投手に巨額投資を避けてきたが、その方針を貫くのか、方針転換するのか。ディアス残留の行方は、その決断に左右されるだろう。

メッツにとって問題なのは、一塁手とクローザーの両方で明確な代替案が存在しないことだ。仮にアロンソとディアスの両名を再契約できたとしても、今季プレーオフを逃したチームから大きな前進は見込めない。さらなる補強が必要であり、今オフは極めて重要な分水嶺となる。

ちなみに、今オフのメッツの契約関連の決断で最も即決だったのは、ブルックス・レイリーの475万ドルのチームオプション行使だ。トミー・ジョン手術から復帰後、彼はチームに欠かせない存在だった。来季38歳を迎えるが、衰えの兆しはまったく見られない。

フアン・ソト、MVP最終候補に選出

もし5月30日の朝に「ソトがナ・リーグMVPの最終候補に入る」と言われたら、誰も信じなかっただろう。その時点で彼は打率.224、出塁率.352、長打率.393、約3週間本塁打なしという低迷ぶりで、SNSやラジオ番組では批判の的になっていた。

しかしその後の105試合では打率.285、出塁率.418、長打率.596、35本塁打、31盗塁と爆発。大谷翔平をも上回る数字を残し、シーズン終盤4カ月間はリーグベストの打者、あるいはそれに次ぐ存在となった。

シーズン序盤の不振の原因は定かではないが、新天地での環境適応に時間を要したとすれば、来季は開幕直後から期待できる。今や完全にチームに馴染み、27歳とピークを迎えるソトは、歴史的なシーズンを作り上げる可能性を秘めている。今季のMVP受賞は逃すだろうが、2026年は有力候補の一人となるはずだ。

リチャードソン、ヘフナー両コーチがブレーブスへ

5日(日本時間6日)、ブレーブスがアントアン・リチャードソンを一塁コーチ、ジェレミー・ヘフナーを投手コーチとして招聘すると発表した際、野球界では驚きの声が広がった。ヘフナーについては、メッツが契約を延長しなかった時点で複数球団が関心を示していたため、それほど意外ではなかったが、リチャードソンの移籍は意外性があった。

今季、リチャードソンはソトをはじめとするメッツ選手たちの走塁改善に大きく貢献し、高い評価を受けていた。ヘフナーとは異なり、球団は残留を打診していたが、報酬面で折り合いがつかず退団したという。リーグ屈指の資金力を誇るメッツが金銭面でコーチを失うというのは不可解に思えるが、同球団が走塁コーチ職をそれほど重視していないことが明らかになった。

こうしたコーチングスタッフの人事が将来的にメッツに悪影響を及ぼすかどうかは、時が経てば分かるだろう。現時点では、首をかしげざるを得ない決断と言える。