木曜午後、バチカンのシスティーナ礼拝堂から白い煙が上がり、新しいローマ教皇が誕生した。その名もロバート・プレヴォスト(法王名はレオ14世)。シカゴ出身の史上初のアメリカ人教皇だ。
となれば、シカゴの人々が気になるのは当然「教皇はカブスファンなのか、それともホワイトソックスファンなのか」という点。シカゴを本拠地とする両球団による「争奪戦」は早くもヒートアップしている。
最初に動きを見せたのはカブス。ABCニュースの「彼はノースサイド(=カブス側)のファン」という報道に即座に反応し、本拠地リグレー・フィールドの名物看板には、
「ヘイ、シカゴ!彼はカブスファンだ!」
というメッセージを表示した。
ただし話はそう簡単ではない。レオ14世は、シカゴのサウスサイドにあるドルトン地区出身で地理的に考えればホワイトソックスファンの可能性が高い。さらに決定的だったのが、WGNニュースによる教皇の兄へのインタビュー。
「彼はいつだってソックスファンだったよ」という彼の証言はホワイトソックスにとって大きな追い風となっている。
ちなみに母親はノースサイド出身でカブスファン、父親はカージナルスファンだったそうで、家庭内ではチームごとに分かれていた様子だ。
この勢いに乗じたホワイトソックス。本拠地レート・フィールドのスコアボードには「ヘイ、シカゴ!彼はソックスファンだ!」という表示がされた。
さらに球団公式声明も発表している。
「家族の証言よりも確かなものはありません。レオ14世のファン歴は、どうやら35番通りとシールズ通り(=ホワイトソックスの本拠地)寄りだったようです。
この世には野球よりも大切なものがあります。そして、信仰は間違いなくその一つです。そんな中で、ホワイトソックスファンがカトリック教会の頂点に立ったことを、私たちは心から誇りに思っています。
教皇の名前入りピンストライプ・ジャージーとキャップはすでにローマへ発送済みです。そして、もちろん、法王のための球場の席はいつでも用意しております」
カブスも球場で「『私を野球に連れてって』を歌ってください」と招待しておりとまさに両者一歩も引かない展開に。
だが、果たして本当に教皇が応えるのはどちらの招きか。最終的にこの問いに答えられるのは、教皇ご本人のみだ。
