ブルワーズ、球団史上最高の前半戦も「それほど素晴らしい感覚ではない」理由は?

July 14th, 2026

ブルワーズは、球団史上最高の前半戦を送った。

もう一度言おう。ブルワーズは、球団史上最高の前半戦を送った。

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前半戦を終え、ブルワーズはドジャースとわずか1.5ゲーム差でMLB全体2位の勝率を誇っている。勝利数ではレイズに3勝の差をつけ、同地区で最も近いカブスにも5ゲーム差をつけている。

  • オールスター休み時点の成績:59勝37敗(ナ・リーグ中地区1位)
  • 昨年のオールスター休み時点の成績:56勝40敗(ナ・リーグ中地区2位、首位と1ゲーム差)
  • プレーオフ進出確率:98.2%(FanGraphs)
  • 残り日程の対戦相手勝率:.499(MLB17位)

あえてその事実を確認しておく価値があるのは、前半戦最後となったパイレーツとのアウェイ遠征でスイープを喫したからだ。

ブルワーズは11日(日本時間12日)のダブルヘッダーで連敗すると、12日(同13日)にも大敗。さらに左腕カイル・ハリソンが肘の痛みにより15日間の負傷者リスト(IL)入りし、ブランドン・ウッドラフは、肩の負傷が悪化し60日間のILへ移された。さらに、今季リーグを席巻しワールドシリーズ制覇に向けたチームのスターであるジェイコブ・ミジオロウスキーも、腕の疲労により日曜日の先発を回避するなど、不安の残る2日間となった。

これにより、ブルワーズは8月3日のトレード期限に向けて、即戦力の先発投手を獲得するかどうか決断を迫られることになった。

パット・マーフィー監督は、チームの前半戦を「安定感に欠けた」と表現した。「期待を下回ったと言っているわけではない。誤解しないでほしい。ただ、これまでのミルウォーキー・ブルワーズには、『期待以上の結果を残す』ことが求められてきたと思う。結果への高い期待がある」

「前半戦の最多勝利数で球団記録を作った?聞こえは素晴らしい。でも、それほど素晴らしい感覚ではないよ」

最大の疑問は、どこまで補強に踏み込むかだ。クイン・プリースターは今季絶望、ウッドラフは当面復帰の見通しが立たず、ハリソンの状態も不透明。ミジオロウスキーもすでに昨季の投球量に近づいており、投手陣は明確な補強ポイントとなっている。ただ、2008年のCC・サバシア獲得という例外はあるものの、ブルワーズはトレード期限で大きく動くタイプのチームではない。シーズン途中のトレードでは、短期契約のベテラン投手と引き換えに、将来何年にも渡って貢献する可能性のあるトッププロスペクトを手放さなければならない場合があるからだ。

タイガースのタリク・スクーバルは、ブルワーズが慎重な方針を変えるほど魅力的な存在だと見ることはできる。ただ、トレードを成立させるには相応の対価が必要だ。残り1年の契約となっていたフレディ・ペラルタと引き換えに獲得したものと同等のプロスペクトパッケージが基準になるだろう。つまり、ブランドン・スプロートのようなメジャー昇格目前の先発投手と、ジェット・ウィリアムズのようなトップ100プロスペクトだ。そもそも、タイガースが8月3日までに本当にスクーバルを放出するのかという疑問もある。

別の選択肢は、近年のブルワーズらしいトレードを行うことだ。表面的な成績以上の伸びしろを持つ投手を獲得する。プリースター(2025年)、フランキー・モンタス(2024年)、ジョーダン・ライルズ(2019年)がその例だ。トレードが発表された時には疑問を抱いたファンもいたかもしれないが、結果的に彼らは貴重な戦力となっている。

「良い前半戦だったが、このまま進み続けなければならない。このチームにできることは分かっている。最高のレベルに到達し続け、自分たちがなり得る最高のチームになろうとしている。前半戦は良かったが、改善できる部分はある」と二塁手ブライス・トゥラングは語った。

最大のトレード資産:遊撃手ルイス・ペーニャ

ブルワーズは、長期契約を結んだ遊撃手クーパー・プラットと外野手ルイス・ララをトレードするつもりはなく、球界全体のプロスペクトランキング1位であるヘスス・メイドを放出することもない。組織内に遊撃手が豊富にいることを考えれば、MLB Pipelineで全体18位のプロスペクトのペーニャを動かす可能性はあるかもしれない。ただ健康上の問題があるため、トレード価値が低下していることは懸念事項だ。今季はここまでマイナーで32試合に出場している。

後半戦のキープレーヤー:ミジオロウスキー

ブルワーズには、これまで彼のような投手はいなかった。もしかすると、どの球団にも彼のような投手はいなかったかもしれない。そして、ブルワーズがワールドシリーズの優勝候補となるかどうかは、防御率、奪三振、WHIP、被打率の全てでMLBトップに立つ24歳を、万全の状態でポストシーズンへ送り込めるかにかかっている。そのためには今後数カ月、調整が必要になるだろう。まずはオールスター休みから後半戦序盤にかけて、長めの休養を与えることが予想される。10月までミジオロウスキーの負担を管理するには、周囲に十分な投手をそろえることが重要になる。

決定的な要素:「本命」としてどう戦うか

ブルワーズは、下馬評の低い立場にいる時に最高の力を発揮する。ただ、地区3連覇中のチームにとって、その立場を保つのは難しい。マーフィーがナ・リーグ最優秀監督賞を2年連続で受賞しているのは、ドジャース、ブレーブス、フィリーズといったライバルほどスター選手がそろっていないロースターの最大限の力を引き出す方法を見つけてきたからだ。選手たちに貪欲さを持たせ続けるため、また新たな策を考えなければならない。7月下旬と8月上旬に予定されている、各1週間の西海岸遠征も難易度を高めることになる。