【ブルワーズ7-3カブス】ミルウォーキー/アメリカンファミリーフィールド、10月6日(日本時間7日)
三回、最後の打者のゴロを捕球したブルワーズの新人剛腕ジェイコブ・ミジオロウスキーは、ボールをトスせず自ら一塁を踏むと、フィールド上のカメラに向かって雄叫びを上げ、喜びを爆発させた。
「とにかくアドレナリンが出すぎていて、正直うまくトスできないんじゃないかって思ったんだ。だから自分でベースを踏んだ方が良いと判断した」と試合後に笑顔で語った。
ミジオロウスキーは、レギュラーシーズン終盤戦は苦戦したが、この日はポテンシャルの高さを発揮。ポストシーズン初登板で、次々と100マイル(約161キロ)を超える速球を連発し、3イニングを1安打、4三振、2四球に抑えた。ブルワーズはこれで2勝0敗と、早くも突破に王手をかけて敵地シカゴへと向かう。
とにかく速い。
ミジオロウスキーが投じた57球のうち31球が100マイルを超え、うち12球は102マイル(約164キロ)を記録した。球速の計測が導入された2008年以降、ポストシーズン全体で102マイル以上のボールが最も記録されたのは2016年の40球。次が2017年と、この試合前までの2025年の15球で、ミジオロウスキーはたった1人でほとんどのシーズンを上回った。
「もちろん、今後もこういった投球を続けたい。今日はすごく調子が良かったから、毎試合こういった投球ができる保証はないけど、毎登板の103、104マイルを出せるように目指しているよ」
3-3と同点の三回からマウンドに上がると、走者を許しながらも粘りの投球を披露。最速104.3マイル(約168キロ)を記録し、カブスに流れを譲らなかった。新人右腕の力投に後押しされるように、打線は三回に1点、四回に3点を奪い7-3とリード。ミジオロウスキーは五回まで投げ抜き、勝利投手としてポストシーズンデビューを飾った。
