手術から復活した”目立たない”中軸ポランコ、スクーバルから2本塁打

October 6th, 2025

マリナーズ2-3タイガース】シアトル/T-モバイルパーク、10月5日(日本時間6日)

今季のマリナーズを語る上で、ホルヘ・ポランコの存在は欠かせない。カル・ローリーやフリオ・ロドリゲスの影に隠れているものの、常に打線の中心にいたキープレーヤーの1人だ。そして、その実力をア・リーグ地区シリーズの第2戦、最も重要な舞台で存分に発揮した。

ポランコは、2年連続のア・リーグサイ・ヤング賞受賞が予想されている、タリック・スクーバルから、2本の特大ソロをマーク。スクーバルが同じ選手にマルチ本塁打を許したのは2021年以来で、通算4人目。緊張感のあるロースコアゲームで大きな違いを生み出し、勝利に貢献した。

また、ポランコはマリナーズの一員として、1995年のア・リーグ優勝決定シリーズ第3戦のジェイ・ビューナー以来のマルチ本塁打達成者となった。

打撃だけでなく、二塁での守備でもポランコはマリナーズ投手陣を援護。度重なる難しい打球を巧みに捌き、守備でもチームを支えた。

ちょうど1年前のこの時期に左膝蓋腱(ひだりしつがいけん、膝のお皿の下の部分)の修復手術を受けた。昨季は痛みを抱えながらプレーし、打率.213、出塁率.296、OPS.654とキャリアワーストの打撃成績となった。

しかし、今季は完全復活。長距離打者が多いため、際立って目立つ訳ではないものの、打率.265、出塁率.326、長打率.495、OPS.821、26本塁打、78打点を記録した。

ケガとの兼ね合いもあり、マリナーズは昨年オフに1年700万ドル(約10億5千万円)で再契約する判断を下した。ポランコは今季450打席に達したため、来季の600万ドルの選手オプションを行使できる条件を満たしている。

とはいえ、今季の好成績を考えれば、より好条件の契約を求めて、FAとして市場に出る可能性もある。だが、少なくとも今は、マリナーズと共に高みを目指すことしか考えていないだろう。