万能スターのラミレス 次なる目標は英語のマスター

将来を見据え、流暢な英語の習得を目指す

September 29th, 2025

本塁打、盗塁、スムーズな三塁守備、そしてベースを回るたびにヘルメットが頭から吹き飛ぶハッスルプレー。ホセ・ラミレスは今季も真骨頂を発揮し、低予算球団ガーディアンズをポストシーズンへ導いた。

しかし、最近までスペイン語を話さない人々が本人の口から直接聞いたことといえば、ガーディアンズの現場リポーターであるアンドレ・ノットに本塁打にした球種を尋ねられたときくらいだった。

「ほら兄弟。あれはホームランボールさ」

ドミニカ共和国出身のラミレスは、そのキャリアを通じて通訳を介してインタビューを受けてきた。しかし9月、ガーディアンズがメジャーリーグ史上最大の逆転劇を演じる最中、ラミレスはその言語の隔たりを埋めようとしてきた。

今、ワイルドカードシリーズで宿敵タイガースとの再戦に臨む中、チームの心臓であるラミレスは英語を上達させ、多くのファンとコミュニケーションを取るという自身の目標を達成しつつある。

9月10日、ラミレスはノットとのインタビューで、リーダーシップや父親としての姿について英語で語った。「もっと経験を詰めば、もっとリラックスして自分にプレッシャーをかけないようにインタビューできると思う」と、ラミレスは語った。

そしてシーズン161試合目、ガーディアンズがポストシーズン進出を決めた際、ラミレスは全国放送のインタビューに英語で応じた。15.5ゲーム差をひっくり返しての逆転優勝という新記録を樹立したチームについて「僕たちは決して諦めない。それが僕たちのプレースタイルなんだ」と語った。

誤解のないように言うと、2013年にメジャーデビューを飾ったラミレスは、長年にわたりチームメートや球団スタッフと英語で自分の意見や知識を伝えてきた。

しかし、恵まれない生い立ちや小柄な体格を克服し、クーパーズタウンにふさわしい選手としてキャリアを確立してきたラミレスにとって、第二言語を流暢に話せるようになることは新たな目標だ。

ラミレスは今週、通訳のアグスティン・リベロ氏と同席して取材に応じた際、英語を習得することの重要性について問われ、興味深い返答を残した。

「だって将来は分からない。僕はGMや監督、あるいは打撃コーチになれるかもしれないんだから」

ラミレスが現役引退後もスポーツ界に留まる意向を公に表明したのはこれが初めてであり、その考えが本気なのかと問われた。

「分からないよ!家にいたくないからね!」と英語で返した。

ラミレスはそう答えて両手を合わせて顔の横に当て、首を横に振った。常にエネルギッシュなラミレスは、引退後の隠居生活には興味がないようだ。

もしラミレスがGMになったら、どんなチームを作るだろうか?どんな野球の価値観を大切にするだろうか?どんな選手を好むだろうか?

「今はその話はできない。他のGMに真似されちゃうかもしれないからね」と、ラミレスはここでも茶目っ気たっぷりの答えを返した。

ラミレスはその偉大なキャリアのために、今さら英語を必要とするわけではない。もはや当然のように毎年記録する30本塁打、30二塁打、30盗塁を記録するのに、少しも英語を話す必要はない。また、クリーブランドの地元コミュニティに影響を与えるのにも、英語を話す必要はない。ラミレスはヒスパニック系住民が住む地域にあるクラークフィールドに、天然芝の「ホセ・ラミレスフィールド」の建設にも貢献している。

そして、ラミレスは既に地元クリーブランドから非常に愛されている。9月には「ホセ・ラミレス通り」という名前を冠した通りも生まれたほどだ。

しかし、最近のインタビューではこの偉大な選手が新たな挑戦に臨む姿が見られる。ラミレスはさらに大きな目標を念頭に置いているのだ。

「僕にできることはたくさんある」

フィールド上では万能で、すべてをこなせるラミレス。どうやらフィールド外でもラミレスにできないことはないようだ。