ホセ・ラミレス、7年の契約延長「自分は半分ドミニカ人、半分クリーブランド人」

January 29th, 2026

ホセ・ラミレスが国際フリーエージェントとしてガーディアンズ(当時インディアンス)と契約したのは、2009年11月、17歳のときだった。つまり、人生のほぼ半分をこの球団の一員として過ごしてきたことになる。

「自分は“半分ドミニカ人、半分クリーブランド人”と言っていいと思う」と、通訳のアグスティン・リベロを介し、ラミレスはそう語った。

言葉どおり、クリーブランドへの思い入れは強い。

33歳のラミレスはこの日、球団と7年の契約延長が発表。この契約は2032年まで続き、順調にいけばメジャー20年目のシーズンまで同じユニフォームを着ることになる。結果的に、キャリアのすべてをクリーブランドで過ごす可能性が高まった。

もともとラミレスは2028年まで契約を残していた。それでも今、延長を決断したのは、将来もこの街でプレーし続けたいという思いがあったからだ。約1年前、代理人のラファ・ニエベスを通じて球団側にその意思を伝え、交渉が始まったという。

「なぜ今この契約なのか、いろいろな見方はあると思う。でも自分にとって一番大切なのは、ここにいられることなんだ。家族もここにいるし、自分もここでプレーしたい。そして何より、ここでキャリアを終えたいと思っている」

2032年シーズンには40歳を迎えるラミレス。その頃には、球団史に残る最も偉大な選手の一人としての地位を確立しているかもしれない。通算WARや本塁打、打点などで球団記録を塗り替える可能性もあるが、ラミレスの視線はただ一つ。

「究極の目標は変わらない。ワールドシリーズに勝つことだ。だからこそ、ここに残ることが大事なんだ。ここで戦い続けて、世界一をつかみたい」

若手の頃、ラミレスにとって手本となる存在はカルロス・サンタナやマイク・ナポリといったベテランだった。だがメジャー14年目を迎える今、周囲から頼られる立場は彼自身になった。2026年には、多くの若手有望株がチームに名を連ねる見込みで、ラミレスはその中心に立つ。

一方で、ガーディアンズの今オフは比較的静かだった。昨季は1試合平均得点がメジャー28位に沈んだにもかかわらず、打線に大きな補強は行われていない。球団首脳も「今季は打線の底上げが不可欠」と認めており、外部補強だけでなく、若い才能に出場機会を与えて成長を促す方針を打ち出している。

その新しい力を束ね、勝てるチームへと引き上げていく役割を担うのが、「半分ドミニカ人で、半分クリーブランド人」を自認する男だ。ラミレスの覚悟は、個人記録ではなく、頂点に向いている。

ガーディアンズは、台頭してきた若手打者を後押しするため、トレードやフリーエージェント市場での補強も模索してきた。外野には将来有望な選手が多いこともあり、かつて在籍したレーン・トーマスの再獲得にも関心を示していたが、トーマスはレギュラーとしての出場機会を求め、最終的にロイヤルズと契約した。

そうした状況から、今季もラミレスの存在感は極めて重要になる。チームは過去11年で7度目となる地区優勝、そしてその先を見据えている。

「若い選手たちを助けることが何より大切。それができてこそ、チームは戦える。彼らが最高のチームメート、最高の選手になれるよう支える。それが自分の役目だと思っている。できることは何でもやりたい

ラミレスの新契約は、年俸は毎年2500万ドル(約39億円)だが、そのうち1000万ドル(約15億6000万円)は各年とも後払いとなる。こうした支払い方法も、契約を実現させるための一つの工夫だった。球団側も、ラミレス本人の強い残留意思と、これまでフランチャイズにもたらしてきた価値を踏まえ、合意に全力を尽くした。

クリス・アントネッティ編成本部長によれば、オーナー兼CEOのポール・ドーラン、共同オーナーのデービッド・ブリッツァーも交渉に「深く関わっていた」という。

「実現できる可能性があるなら、全員がやり遂げる覚悟だった。この10年を見れば分かるように、ホセは常にチームを勝てる集団へと導いてきた原動力だ。これから先の未来を託す存在として、彼以上の選手はいない」とアントネッティは話す。

今後7年が理想通りに進めば、ラミレスは球団史に名を刻むだけでなく、1948年以来となるワールドシリーズ制覇へ導いた男として語り継がれる可能性もある。

「異論を唱えるボブ・フェラーのファンもいるかもしれないが」とドーランは前置きしつつ、こう断言した。「ホセは最終的に、この球団史上最高の選手として記憶されるだろう」