【メッツ12−6ナショナルズ】ニューヨーク/シティフィールド、9月19日(日本時間20日)
メッツのカルロス・メンドーサ監督は、右翼手フアン・ソト(26)の何に最も感銘を受けたかを問われ、何から挙げればよいか迷うほどだった。
ソトはチーム随一の打者で、8月29日以降の直近20試合では打率.368、出塁率.462、長打率.829、10本塁打、メジャー最多の24打点。ポストシーズン進出への強い執念をプレーで示している。
「(ソトの話をするなら)いろいろな切り口がある」とメンドーサ監督。「数字の面で言えば特別だ。成績を見れば、この競技の歴代の名選手たちと比べられるレベルだ。私にとっては、人間性だ。シーズンを通しての一貫性。序盤に苦しい時期があり、浮き沈みがあっても、決して慌てなかった。チームメートへの影響力、それこそが彼を形成しているる。特別な人間で、特別な選手だ」
ソトの活躍が際立った。3打数2安打、2四球、2得点3打点。3打点は1本の特大弾でたたき出した。
この勝利で、ニューヨークはナ・リーグのワイルドカード最終3枠をめぐり、レッズに対する2ゲーム差のリードを維持した。
一進一退の展開となった。メッツの拙守もあって、先発の右腕ブランドン・スプロートは三回表終了時点で4−1とリードを許した。もっともスプロートは四回で降板し、その後メッツが勝ち越して以降はリードを守り切ったため、スプロートに勝敗はつかなかった。
三回、メッツは反撃に転じた。ナショナルズの左腕アンドリュー・アルバレスから、ピート・アロンソの適時打でフランシスコ・リンドーアが生還し、2−4とした。
続く四回には6点を奪って8−4と逆転。フランシスコ・アルバレスが同点の2点二塁打を放ち、さらに一、二塁でリンドーアが左腕PJ・プーランから左前へ勝ち越しの適時打。打球は左翼手ジェームズ・ウッドの後逸を誘い、ブレット・ベイティが三塁へ、リンドーアも二塁へ進んだ。
続くソトが3ランを放ち、リードを4点に広げた。42号でシーズン自己最多を更新した。
「メジャーで最高の打者だ。真ん中に少しでも入れば、痛打を浴びる。しっかり投げ切らなければいけない」とナショナルズのミゲル・カイロ監督代行は語った。
その後の回にナショナルズの遊撃手C・J・エイブラムスが2ランを放ち、8−6と追い上げたが、先のソトの3ランが決勝点となった。
本塁打の自己最多更新について問われたソトは「最高の気分だ。オフから毎日積み重ねてきた努力が結果につながっている。どの選手にとっても良いことだし、何より勝てて最高だ」と語った。
ソトはナ・リーグMVP投票でトップ3に入ってもおかしくない。19日のナショナルズ戦開始時点で打率.265、出塁率.397、長打率.534、103打点。自身のシーズンをどう表現するか問われると「素晴らしいシーズンだった。良い結果を残せたと思う。序盤には厳しい時期もあった。そこは確実に改善すべき点だ。もっと良くしていく」と語った。
本塁打だけの打者ではない。ストライクゾーン管理の巧みさは突出しており、121四球はジョン・オルルードの球団記録にあと4つ。少なくとも1四球と1本塁打を同じ試合で記録した試合は19で、メッツの単独シーズン最多タイ(1991年のハワード・ジョンソン、2019年のマイケル・コンフォートに並ぶ)。120四球以上のシーズンは通算5度で、メジャー歴代5位(バリー・ボンズ11、ベーブ・ルース10、エディ・ヨースト8、テッド・ウィリアムズ8に次ぐ)。
「打席でやっていることの総合力だ」とメンドーサ監督。「ストライクゾーンのコントロール、バットコントロール、全方向へ長打を運べる力、左右投手を問わない対応力。さらに状況認識と配球への理解がある。打席で完成形に近い。もはや何が起きても驚かないし、これからさらに良くなると感じている。私にとっては本当に驚異的だ」。
