先発左腕ロブレスキー、メッツ相手に8回無失点の快投

6:37 AM UTC

メッツ0−4ドジャース】ロサンゼルス/ドジャースタジアム 4月13日(日本時間14日)

完投試合は、多くの投手の憧れだ。だが、現代野球ではそれを行うのは至難の業だ。

ジャスティン・ロブレスキーも「いつか完投」を目標に掲げる一人だ。

この日はその理想に手が届きかけていた。メッツとのシリーズ初戦、ロブレスキーは8回90球と完璧に試合を支配し、「マダックス”(100球未満完封)」の可能性も予感させた。

だが九回、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は継投策を決め、ロブレスキーはマウンドを譲ったが、不満を口にすることはなかった。

「それは自分で勝ち取らなきゃいけない。もし今、ドク(ロバーツ監督)がタナー・スコットでいく”と言ったとしても、自分はドクを信頼するだけだ」

ロブレスキーが、メッツ戦で八回まで90球を投げ、2安打無失点とほぼ完璧な内容で、キャリアハイの快投を見せた。ローテーション3度目の登板にして、2026年のドジャース先発陣の中でも現時点でベストと言えるパフォーマンスだった。

内容だけを見ればロブレスキーは九回続投は現実的だったが、昨季の大半をリリーフで過ごしていたこと、そして今季ここまでの最長が78球だったことを踏まえ、25歳左腕をこれ以上引っ張る判断は見送られた。

「長いイニングを投げるのは久しぶりだったので、選手の健康面を考えた。8度もマウンドに上がって、あれだけの投球をしていれば球速も少し落ちてくるのが見えた。素晴らしい内容だったし、効率的だった。相手も積極的に振ってきていた」と指揮官は説明した。

ロブレスキーは立ち上がりから13者連続でアウトを重ねる完璧なスタート。五回1死からホルヘ・ポランコに初安打を許すも、直後に併殺で無傷で切り抜けた。その後もメッツ打線を封じ続け、七回まで最少打者で抑える投球を継続。八回2死からフランシスコ・アルバレスに安打を許したが、最後まで主導権は渡さなかった。

なお、過去10年で七回まで最少打者に抑えたドジャース先発は、クレイトン・カーショウ(2022年2度)、マックス・シャーザー(2021年)、リッチ・ヒル(2016、2017年)に続き4人目となった。

メッツはこれで6連敗。

この6試合では9得点に対し、34失点と投手陣が不安定だ。打線には破壊力のある打者が揃っているが、ジャスティン・ロブレスキーは最後までリズムを与えなかった。

「映像を見てもいい球を持っている投手だった。積極的に攻めてくるのは分かっていたし、実際その通りだった。初球からストライクを取って、常に攻め続けてきた。速球とスライダーのコンビネーションで、ゴロを打たされる展開が多かった」とメッツのカルロス・メンドーサ監督は振り返る。

ロブレスキーは空振りを量産したわけではない。三振は2つ、空振りはわずか4つ。それでも芯を外した打球が多く、強い当たりはほとんど許さなかった。メッツ打線の平均打球速度は88.7マイルに抑えられ、守備陣もほぼすべての打球を確実に処理した。

何より光ったのは制球力で、四球ゼロ。90球中のうちストライクは64球で、狙ったところに確実に投げ切った。

「投手があれだけしっかり投げ切ていると、球筋や配球がすごくよく見えて、外野でも守りやすい」

センターのアンディ・パヘスは通訳を介してそう語った。パヘスは、この試合で5号本塁打を放ち、大谷翔平と並んでチームトップに立った。

ジャスティン・ロブレスキーは当初“6番手先発”だったが、それ以上の活躍をしている。2025年はスポット先発からスタートし、終盤にはリリーフとして定着。2026年はロングリリーフからローテーション入りと、チームの状況に応じて役割をこなし、短期間で、メジャーの先発投手としての地位を確かなものにした。

この日、手にしかけた“完投のチャンス”は、また次へと持ち越された。

「こういう試合で完投できるチャンスがもっとあればいい。今の時代では珍しいし、特別なこと。少しずつ積み上げて、そういう場面を任される投手になりたい」と25歳左腕はにっこり笑った。