打撃から食事まで 岡本の新天地での適応状況と課題

April 15th, 2026

岡本和真は、新しい環境に適応し始めたばかりだ。

ブルージェイズの一員として訪れる球場はすべて初めて。街、ホテル、レストラン、空港、すべて初体験だ。対戦する投手も、三塁で向き合う打者もほぼ全員が初対戦。さらには通貨、文化、言語まで。そのすべてが新しい。

だからこそブルージェイズは、適応に一定の時間がかかると理解している。岡本の日本での実績を考えれば焦る必要はなく、また多くの変化に適応するための時間も必要だ。とはいえ、昨年の雪辱を果たすべく戦うブルージェイズの一員として、悠長なことは言ってられないのもまた事実だ。

ここまでの数週間で、岡本の良い面も悪い面も見えてきた。開幕ホームシリーズでは素晴らしいプレーを見せ、打線にとってどれほど重要な存在になり得るかを証明した。一方で、その後は苦戦も見られ、打席では三振が増え、守備でも不安定な場面があった。それでも球団は、4年6000万ドル(約90億円)で獲得したこの選手への信頼を失ってはいない。

MLBの最新ニュースを見逃さない!

打撃:最大の課題

序盤は好調だったとはいえ、現在の苦戦はある程度予想されていた。差は縮まっているとはいえ、MLBの投手はNPBの平均的な投手よりも球速が速く、変化も大きい。

ジョン・シュナイダー監督は、岡本に「より大きく、よりアグレッシブな動き」を取り戻してほしいと語る。岡本はフィジカルに優れた選手で、どちらかと言えばホッケー選手のような体格、つまり強靭な下半身を持つ。それだけに思い切り振ったときのパワーは圧倒的だが、最近はその力を毎打席で発揮できていない。

本人ももっと成績を上げたいという意欲は見せつつも、現在の成績に動揺する様子はない。好不調の波があるのは、日本でもアメリカでも同じだ。前半戦は断続的に活躍し、後半にかけて安定していくとチームは予想しており、そのシナリオは今も変わらない。

守備:バウンドへの適応

守備で最も大きな変化は、捕球技術そのものではなく「グラウンド」にある。少しでも多くの打球を受け、バウンドに慣れようとしている。

もう一つの違いは打球の質である。日本ではアーロン・ジャッジのように打球速度118マイル(約189.9キロ)のゴロが三塁へ飛んでくることは滅多にない。そのため守備位置もこれまでより後方に取る必要があり、新たな適応が求められている。

フィールドの外:トロントでの新生活

岡本がブルージェイズに決めた理由の一つがホームタウン・トロントが持つ魅力だ。

チームが岡本に対して、トロントという街も売り込みの武器に使ったが、「街がとてもきれいです。時々、窓の外を見て『ここは日本なのかな』と思うこともあります。トロントは東京のような雰囲気がありますね」と岡本。

トロントは多文化都市で、故郷の環境とは違うものの、現地のレストランで慣れ親しんだ食事を楽しめる点も大きい。また、遠征で触れる新たな食文化にも少しずつ適応している。ちなみに、お気に入りはサンドウィッチとケサディーヤ(メキシコ風のチーズを挟んだ焼き料理)だそうだ。

いずれ、これらすべてが当たり前になる日が来る。ミルウォーキーへの遠征も2度目となり、ニューヨークに行くのも当たり前になるだろう。そのとき初めて岡本の本領が見えてくるはずだ。ただし、その過程は一日一日の積み重ねだ。