大一番で勝利するには監督の的確な采配が不可欠であり、17日(日本時間18日)のワールドベースボールクラシック(WBC)決勝も例外ではない。
ベネズエラとの決勝を前に、アメリカ代表のデローサ監督は豪華なスター軍団の起用法について、大きな決断を迫られている。複数の主要ポジションでスタメン候補が重なっており、最適な人選は容易ではない。
WBC決勝でアメリカが直面する、先発メンバーに関する3つの大きな決断は以下の通り。
捕手:カル・ローリー(29)/ウィル・スミス(30)
ローリーはスタメン捕手として49本、シーズン60本の本塁打を放つ歴史的な2025年シーズンを過ごしたが、WBCの打撃は精彩を欠いている。3試合で9打数無安打、4四球、5三振と快音は響いていない。
一方のスミスは、3試合で10打数3安打、二塁打1本、2四球、2三振をマーク。1次ラウンドのイタリア戦で4打数2安打1二塁打を記録し、先発したドミニカ共和国との準決勝でも安打を放った。
ローリーはスミスよりも守備力に定評があり、両打ちという柔軟性も備える。デローサ監督が17日のスタメンに起用する可能性はあるが、直近の打撃の状態が良いドジャースのスミスを優先するとの見方もある。
三塁手:ガナー・ヘンダーソン(24)/アレックス・ブレグマン(31)
ボビー・ウィットJr.(25)が遊撃手として鮮やかな守備を見せており、ヘンダーソンは三塁に回っている。ヘンダーソンはメジャー最初の2シーズンで108試合に三塁手として出場した経験がある。打線への貢献は大きく、今大会は14打数6安打の打率.429、2本塁打を記録。15日の準決勝でも4回に同点のソロ本塁打を放った。
一方のブレグマンは、11打数2安打の打率.182、二塁打1本と打席で苦戦している。それでもベテランらしい粘り強さで5四球を選び、出塁率.421をマークしている。
守備指標のOAA(平均的選手よりどれだけ多くアウトを取ったか)では、ブレグマンがヘンダーソンを上回る。また、ブレグマンは右打ち、ヘンダーソンは左打ちでタイプが異なる。ヘンダーソンは右投手に対して通算OPS.893と好相性を誇るため、決勝でデローサ監督に選ばれる可能性がある。
中堅手:ピート・クロウ=アームストロング(23)/バイロン・バクストン(32)
アメリカ代表は中堅手に、パワーとスピードを兼ね備えた2人のエネルギッシュな選手を擁している。今大会は、1次ラウンドのイタリア戦で1試合2本塁打を放つなど、OPS1.074を記録しているクロウ=アームストロングが打撃で好調を維持している。
2025年にOAA(平均的選手よりどれだけ多くアウトを取ったかを示す指標)でメジャー最多タイの+24を記録したクロウ=アームストロングは、守備面でも優位に立つ。一方、バクストンも2025年は2017年以降で最多の126試合に出場し、オールスターに選出される活躍だった。守備の名手であるバクストンの平均スプリントスピード(走塁の速さ)は秒速30.2フィート(時速約33.1キロ)でメジャー2位タイ。この快足は、決勝の重要な局面で長打性の当たりをアウトにする可能性を秘めている。
どちらを起用しても間違いではないが、デローサ監督は、守備力が極めて高く打撃も好調なクロウ=アームストロングを優先する可能性がある。カブスのニュースター、PCAは直近3試合で先発しており、決勝戦もスタメンの見込みだ。
