フィリーズのカイル・シュワーバーとレンジャー・スアレスは、11月18日(日本時間19日)の期限前に、それぞれ1年契約で約2202万5000ドル(約33億円)のクオリファイングオファー(QO)を拒否した。
両選手ともオフシーズンのフリーエージェント(FA)市場で大きな注目を集めることが予想されており、高額の複数年契約を結ぶ可能性が高く、今回の決断は想定内だ。
フィリーズは両選手にQOを提示したため、シュワーバーかスアレスが他球団と契約した場合、2026年ドラフトの4巡目以降で補償指名権を獲得できる。
ただし、シュワーバーとスアレスの両名はフィラデルフィア復帰に関心を示しており、フィリーズも戻ってきてほしい意向を持っているが、どちらか一方だけが復帰する可能性がより高いと見られている。
フィリーズのデーブ・ドンブロウスキー編成本部長は10月、シュワーバーとスアレスだけでなく、J.T.リアルミュートやハリソン・ベイダーもチームに戻したいと語っていたが、最優先はシュワーバーとリアルミュートとみられている(※リアルミュートは2020年シーズンにすでにQOを受けたため、今年は対象外)。
シュワーバーには今冬も大きな関心が寄せられているが、一部の報道のように、フィリーズはここ数カ月間、フィラデルフィアに留めたい意向を示してきた。シュワーバーは過去4シーズンでキャリアを再生させ、球団にとって重要な存在だ。
開幕時に33歳となるシュワーバーは、今季ナ・リーグ最多かつ自己最多となる56本塁打を記録。さらにメジャー最多の132打点をマークし、ナ・リーグMVP投票では大谷翔平(ドジャース)に次ぎ、2位だった。
フィリーズ加入後の4シーズンでは、年平均46本塁打、108打点を記録。2022年に4年7900万ドル(約119億円)で契約して以来、チーム内外で尊敬されるリーダーとしても存在感を示している。
一方、スアレスも2012年にアマチュアFAとしてフィリーズに加入して以来、組織の重要な一員として活躍し、ここ5年間ではメジャー屈指の先発左腕として頭角を現している。
ただしフィリーズは来季、ザック・ウィーラー、クリストファー・サンチェス、ヘスス・ルサード、アーロン・ノラ、タイワン・ウォーカーの5投手と契約済み。また、トップ・プロスペクト(有望株)のアンドリュー・ペインターのローテーション起用も見込んでいる。
ペインターは、ウィーラーが9月23日の胸郭出口症候群手術後に開幕に間に合わなければ、開幕ロースター入りする可能性もある。手術後6~8カ月で復帰する見込みだが、ドンブロウスキー編成本部長は「早期復帰を期待している」と述べている。
今季、QOを受け入れたのは、提示を受けた13選手中、ブランドン・ウッドラフ(ブルワーズ)、今永昇太(カブス)、トレント・グリシャム(ヤンキース)、グレイバー・トーレス(タイガース)の4名。シュワーバーとスアレスのほか、残りの7選手、ザック・ギャレン、カイル・タッカー、フランバー・バルデス、エドウィン・ディアス、ディラン・シース、マイケル・キング、ボー・ビシェットはQOを拒否した。
フィリーズがこれらFA選手のいずれかと契約した場合、2026年ドラフトでは2番目と5番目の指名権を失い、国際契約ボーナスプールからも100万ドル(約1億5000万円)が減額される。複数選手と契約した場合は、3番目と6番目の指名権も失われる。なおフィリーズの1巡目指名権は保護されている。
