フィリーズのカイル・シュワーバーが再契約に合意したと、MLB.comのマーク・ファインサンド記者が報じた。5年契約で総額1億5000万ドル(約235億円)とみられる。球団の正式発表はまだない。
豪快な本塁打で知られるシュワーバーは、メジャー屈指のパワーヒッターで、2025年はナ・リーグ最多56本塁打、メジャー最多132打点を記録し、OPS.928で規定打席到達者の中で5位にランクイン。8月28日のMLB史上21回目となる4本塁打ゲームもあり、4年総額7900万ドル(約118億5000万円)の契約最終イヤーを華々しく締めくくった。
シーズン後、フィリーズはシュワーバーにクオリファイングオファー(年俸2202万5000ドル=約33億円)を提示したが、これを辞退。他球団と契約していれば、フィリーズは2026年ドラフトで第4巡以降の指名権を得る予定だった。
シュワーバーの加入は、フィリーズにとってとても大きかった。加入前の10年間プレーオフに進めなかったチームに欠けていたピースとなり、加入初年度にポストシーズン進出。ワールドシリーズではアストロズに敗れたものの、その後も3年間、毎年プレーオフに進出した。
契約期間中、シュワーバーは本塁打187本(2位タイ)、四球426(3位)、打点434(4位)、得点429(5位)を記録。ポストシーズンでも14本塁打を放った。2014年のドラフトで全体4位指名され、15年のルーキーイヤーから活躍。新人時はカブスのプレーオフ9試合で5本塁打、OPS1.308を記録し、翌年はACL(前十字靱帯)断裂でほぼ全休したが、復帰後ワールドシリーズで打率.412をマークし、カブスの108年ぶり優勝に貢献した。
ポストシーズン通算23本塁打は歴代3位タイ。リードオフとしても起用され、フィリーズ加入初期の3シーズンでは1番打者として効果的に活躍した。先頭打者本塁打は通算46本でMLB史上8位、2024年には単年記録15本をマーク。
シュワーバーには打撃が極端になりやすい面もあり、本塁打が出ないと貢献度が下がる傾向があったが、2024~25年はこの傾向も改善され、打率.244を記録。フィリーズ加入初期の2シーズンの.207から大きく向上している。
