アラエス、4年連続首位打者への挑戦

May 12th, 2025

4年連続首位打者へ

シーズンのスタートの仕方に関係なく、結局はルイス・アラエスが首位打者になる。この3年間を通して常に見てきた光景だ。

バットスピードと強打率はメジャー下位1%台にランク。それでも、正確なバットコントロールで、今や球界でも屈指の打者の一人としての地位を築いている。

2022年(ツインズ)、2023年(マーリンズ)、2024年(パドレス)と3球団で首位打者を獲得した史上初の選手となったアラエス。4年連続のタイトルに臨む今季は、さらに歴史に名を刻むチャンスとなっている。

4年連続でリーグ首位打者となった選手はこれまで6名。最後に達成したのは、1994〜1997年のトニー・グウィンである。

4年連続首位打者の選手たち:

  • トニー・グウィン(1994~97)
  • ウェイド・ボッグス(1985~88)
  • ロッド・カルー(1972~75)
  • ロジャース・ホーンスビー(1920~25)
  • タイ・カッブ(1907~15)
  • ホーナス・ワグナー(1906~09)

この記録更新に期待がかかるアラエスだが、月曜日時点での打率は.289。シーズン最初の23打数で2安打と出遅れ、10試合目までは打率.200未満だった影響が大きく、ナ・リーグの打率トップ5どころか、トップ10にもアラエスの名前はない(16位)。

一見すると不安に思える成績だが、実はこれは2024年と非常に近い展開。昨年も開幕20試合は打率.263と低迷していたが、その後5月4日にマーリンズからパドレスへトレードされて以降は打率.321を記録。最終的に.314でナ・リーグ首位打者に輝いた。

今季も同様の傾向を示しており、前述の23打席以降は打率.330と復調。ファングラフのスチーマーモデルによる計算では、最終的には打率.307でリーグの首位打者になると予測されている。なお、仮にこの予測が的中すれば、2021年の.294以来自身最低の打率に。歴史を通してみても、1968年にカール・ヤストレムスキーが.301でア・リーグ首位打者に輝いた年以来の低い記録での戴冠となる。

4連覇に必要なこととは?

4連覇を達成するには試合ごとに複数安打を重ねていく必要があるが、ここに関しては大きな問題はないだろう。2022年以降、アラエスはMLB最多の178試合で複数安打を記録。今季も33試合のうち12で記録しており、62試合とリーグトップだった昨季と同じペースを維持している。

また、三振をほとんどしないのも特徴の一つだ。昨季の三振率はわずか4.3%で、これは規定打席に立った打者の中でMLB最少。今年はさらにそれが半減し、驚異の2.1%となっている。

しかし、このような強みを発揮したとしても、ライバルに上回られてはタイトルに手は届かない。最後に、彼と王座を争うであろう選手たちに注目しよう。

最大のライバルは?

現時点ではパドレスの同僚、マニー・マチャドが打率.324でリーグトップ。同じくチームメイトであるフェルナンド・タティスJr.も.320ですぐ後ろにつけている。他にもメッツのピート・アロンソが同率で並び、カージナルスのブレンダン・ドノバンも.318と続く。

また、ドジャースのフレディ・フリーマンは打席数が足りないため現在は打率ランキングに名を連ねていないが、驚異の.376を記録している。

フリーマンの特筆すべき点はその実績だ。他の候補者はフルシーズンで打率.300を超えた経験がない中で、フリーマンは過去8シーズン中6度にわたって打率.300以上を記録している。(キャリアハイは2023年の.331)

実際、ファングラフのジップスモデルでは、フリーマンが.314でアラエス(.305の予測)を上回り、リーグの首位打者になると予想されている。(スチーマーモデルではフリーマンは.301という予測)

フリーマンはまだ首位打者のタイトルを手にしていないが、2022年にはジェフ・マクニールに1ポイント差で及ばず(.325)2位。2018年と2023年にはそれぞれ3位に終わっている。過去の成績を見ても、最大のライバルと見て良いだろう。

歴史に名を刻むシーズンに

当然簡単ではない首位打者というタイトルだが、仮に4度目の王座に輝けば将来の殿堂入りも見えてくる。過去に4度以上受賞したメンバーはまさにそうそうたる顔ぶれだ。

通算4度以上の首位打者獲得者(一部)

  • タイ・カッブ(12回)
  • トニー・グウィン(8回)
  • ホーナス・ワグナー(8回)
  • ロッド・カルー(7回)
  • ロジャース・ホーンスビー(7回)
  • スタン・ミュージアル(7回)
  • テッド・ウィリアムズ(6回)
  • ウェイド・ボッグス(5回)
  • ミゲル・カブレラ(4回)ほか

これまでに4回以上首位打者となった14人中、ミゲル・カブレラとビル・マドロックを除く12人はすでに殿堂入り。カブレラも将来の殿堂入りが確実視されており、4度の首位打者が持つ記録としての重みがよく分かる。

だからこそ、アラエスが四年連続で首位打者になれば、殿堂クラスの選手たちと肩を並べることとなる。この記録の成否で、今後のキャリアの歩みがより一層注目される存在となることは間違いない。