レッズとのシリーズ第2戦、躍動したのは不振や負傷に苦しんでいた選手たちだった。
左手首の痛みで直前2試合を欠場していたチェイス・メイドロス。打率.126、OPS.474と苦戦していた捕手のドリュー・ロモ。そして、今季ここまで本来の投球ができていなかった先発右腕ルイス・カスティーヨ。この日は、苦しんできた3人がそろって結果を残した。
ホワイトソックスのウィル・ベナブル監督は、カスティーヨについて「最初から最後まで完全に自分の投球をコントロールしていた。7回を投げて許したヒットはわずか1本。本当に素晴らしかった。ストライクゾーンをしっかり攻め続けていたと思う」と褒めると、バッテリーを組んだドリュー・ロモも、「彼は本当に勝負強い。間近で一緒にプレーして、それを実感したよ」と絶賛した。
カスティーヨは、救援右腕セランソニー・ドミンゲスとマイナーリーガーのボストン・スミス、ノーラン・ジョーンズとのトレードでホワイトソックスに加入。ホワイトソックスは2027年シーズンもカスティーヨを保有できる契約だ。しかし今季のホワイトソックスにとって重要なのは、まず2026年の戦いだ。この勝利でチームは62勝57敗となり、ア・リーグ中地区ではタイガースとツインズに3.5ゲーム差、ガーディアンズには4ゲーム差をつけた。
初回一死からサル・スチュワートに安打を許したものの、その後はレッズ打線を寄せ付けない投球。七回にJ.J.ブレイデイ、エウヘニオ・スアレス、マイケル・トグリアを3者連続三振に仕留めると、マウンド上で右拳を握って喜びを表した。7回を投げ、1安打、2四球、無失点。今季最多の10奪三振をマーク。
この日奪った空振りは22個。スタットキャストによると、今季のホワイトソックス投手では1試合最多で、22個以上を記録するのは、ギャレット・クロシェが2024年6月30日のロッキーズ戦で24個を記録して以来だった。カスティーヨは4シームの速球で8個、チェンジアップでも8個の空振りを奪った。4シームの平均球速は今季平均を0.2マイル上回った。
カスティーヨは通訳のビリー・ルッソ氏を介し、チェンジアップについてこう振り返った。
「もういい加減、この球に自信を持って投げてもいいかもね。これまであまり投げてこなかったけど、きょうはチェンジアップを多く使うことを試合前から決めていた。それがうまくいった。自分の球と、自分たちの立てたプランに自信を持って投げれば、こういう結果になるんだと思う。球種をうまく組み合わせながら投げられたよ」
チームを勝利に導いたのはカスティーヨだけではない。ロモは捕手としてカスティーヨを好リードし、さらに打撃でも存在感を発揮した。
試合前まで打率.126、OPS.474と苦しんでいたロモは、三回に本塁打を放つと、八回にはライムリーも記録。5月15日以来となる複数安打、5月25日以来となる複数打点をマークした。
ロモは自身の打撃について、こんなエピソードも明かした。
「打撃ケージではいろいろ試しているんだ。ケージでは全部うまくいく。でも試合になると、また以前と同じようになってしまう。きょうは試合前に打撃練習すらしなかったのに、こんな結果になった。じゃあ、もう打撃練習しないほうがいいのかもね(笑)」
カスティーヨは、好リードを見せたロモについてこう語った。
「試合を通してずっと息が合っていた。もちろん、守備陣にも感謝しないといけない。後ろで守ってくれたみんなが本当によくやってくれた。チームとしていい試合ができたと思う」
左手首の痛みを抱えていたチェイス・メイドロスは、ガーディアンズ戦でスイングした際に痛みが悪化し、その後、12日(日本時間13日)まで欠場したものの、きょうは問題なくプレー。
ミゲル・バルガスが休養で先発を外れたこともあり、守備では二塁から遊撃へ移った。そして六回には今季12号本塁打を放ち、自身のキャリア最多本塁打記録をさらに更新した。
メイドロスも、カスティーヨの素晴らしい投球を絶賛した。
「もう完全にチームに溶け込んでいる。ずっとここにいたような感じがする。ベテランとしての存在感があるし、毎日の立ち振る舞いを見ていると、仕事への向き合い方も含めて、若い選手たちに大きな影響を与えている。すごく助けてもらっているし、彼がチームにいてくれて本当にうれしいよ」
カスティーヨも、チームへの思いを口にした。
「このチームがプレーオフに進めるように、その戦いを助けたい。ベテランとして、これまでの経験も少しはあるから、それをチームのために生かせると思う。でも、マウンドに上がるたびに、自分にできるベストを尽くして、チームが一つでも多く勝てるように力になりたい」
