19日(日本時間20日)に行われた球団イベントで、レンジャーズの左腕コディ・ブラッドフォードは誰に言われるでもなく、クリス・ヤング編成本部長がたびたび口にする言葉を繰り返した。「先発投手が多すぎるということはあり得ない」と。
おそらくヤング編成本部長は、それを聞いていたのだろう。
22日(同23日)、レンジャーズはナショナルズと1対5の大型トレードを成立させ、左腕マッケンジー・ゴアを獲得したことを発表。先発陣の層を厚くすることを目指していたレンジャーズは、昨年のドラフト1巡目指名選手であるギャビン・フィーンを含む5人の有望株を放出し、ナショナルズのエース格であるゴアを手に入れた。
ゴアがフリーエージェント(FA)になるのは2027年シーズン終了後。よって、レンジャーズはゴアを2年間保有することができる。
昨季オールスターに選出されたゴアは、96敗を喫したナショナルズで30試合に先発して159回2/3を投げ、5勝15敗、防御率4.17、185三振を記録。前半戦は110回1/3で防御率3.02と好投したが、後半戦は49回1/3で防御率6.75と苦戦した。
26歳の左腕は、90マイル台中盤の速球、カーブ、スライダー、チェンジアップ、カットボールとダイナミックな5球種を操り、力強いピッチングを見せる。しかし、キャリアを通して後半戦を苦手とする傾向がある(前半戦の通算防御率3.87に対し、後半戦は防御率4.91)。
ジェイコブ・デグロムとネイサン・イオバルディのダブルエースが牽引するレンジャーズの先発陣は昨季、メジャートップの防御率3.41を記録。ゴアはその強力ローテーションに加わることになる。開幕ローテーションの4番手以降はジャック・ライター、クマー・ロッカー、ジェイコブ・ラッツらの競争となりそうだ。
今回のトレードは少なくとも、レンジャーズが今季ポストシーズン進出を目指そうとしていることを裏付けるものだ。チームの柱だったマーカス・セミエンを放出したあと、さらなる主力放出も噂されていたが、ヤング編成本部長はペイロール(年俸総額)がわずかに減少したにもかかわらず、「優勝を目指したい」と繰り返し主張してきた。
多数の有望株と引き換えに若手の好投手を獲得した今回の動きは、レンジャーズが今季も競争力を維持しようとしていることを強く印象づけるものとなった。
