シャーザー7失点で初回投げきれず、ロイヤルズに20失点大敗

ポストシーズンに向けて不安が募る投手陣

September 20th, 2025

ロイヤルズ20-1ブルージェイズ】カンザスシティ/カウフマンスタジアム、9月19日(日本時間20日)

ベテラン右腕のマックス・シャーザーがまさかの大乱調。勝利でプレーオフ進出が確定する試合だったが、ロイヤルズに1-20と大敗した。

MLB通算473度目の先発登板は、シャーザーにとって、間違いなくキャリアワーストの候補となる投球だった。2021年に負傷で降板した時を除けば、自身最短の0回2/3、45球。18年のキャリアで1イニングあたり最多となる7失点を喫した。

シャーザーの乱調に引きずられるかのように、ジョン・シュナイダー監督、ピート・ウォーカー投手コーチが退場処分を受けた。シャーザーは「全てが悪い方向へ転んだ」と試合後に語った。

「顔面にパンチを食らったみたいだった。投げた球がことごとく打たれた。そういう状況では何もできない。あらゆる面で打ち負かされた」

全く予想していなかった試合になったものの、ブルージェイズは20日(日本時間21日)に勝利すればポストシーズン進出が決まり、早ければ週明けの22日にはア・リーグ東地区の優勝を決めることができる。

「今日は彼にとって奇妙な登板だった。マックス(シャーザー)が初回を投げ切れないとは誰も予想しない。もう少し制球を改善して欲しかったし、変化球にもキレを求めたかった。本塁打を打たれたカーブは甘かったし、サルバドール・ペレスは優れた打者だ。相手は非常に勢いに乗っていた。だが必ず本来の姿を取り戻すと確信している」とシュナイダー監督は語った。

これでシャーザーは防御率5.06に悪化した。41歳の右腕は1カ月前にはポストシーズンで確実に先発すると見られていたが、直近5先発では20イニングで防御率9.45、7本塁打と状態が心配だ。

「自分が思っているほど良くもなければ、思っているほど悪くもない。この登板があったからといって、突然自分が世界最悪の投手だと思うことはない。そんなこともある。切り替えて前に進むだけだ」とシャーザーは落ち着いて語った。

最大の関心はもちろんポストシーズンに向かっている。先発の1、2番手はケビン・ゴーズマンシェーン・ビーバーとみられているが、問題は3、4戦目だ。

初登板で9三振を奪った新人のトレイ・イェサべージが残り2度の先発を控えており、その結果次第では、ポストシーズンの3戦目に登板する可能性もある。それでも4人目はいまだに空白。この日のシャーザーの登板でこの問題は解決に近づくどころか、余計に難しくなった。それでも18年のメジャーキャリアを誇るレジェンド右腕は確実に頼りになる存在で、先発とリリーフ両方の可能性を残した柔軟な起用が考えられる。

9月11日〜16日まで6連勝を達成した矢先の3連敗。慌てるような立場ではないが、ポストシーズンに嫌な流れは持ち込みたくない。