見事なブレイクを果たしたものの、2025年のマイケル・ブッシュにスポットライトがあまり当たることはなかった。
シカゴ・ノースサイド(北側)での当初の注目は、オフシーズンのトレードで加入したカイル・タッカーの潜在的なインパクトに集まっていた。前半戦が進むにつれて、ピート・クロウ・アームストロングのブレイクの方がはるかに注目された。そしてオールスターのロースターが発表された際も、カブスの選出漏れに関する議論のほとんどは、ブッシュではなく鈴木誠也の落選に向けられていた。
しかし、2026年を見据えるとブッシュはチームにとってより重要な存在になるはずだ。実際、カブス打線における最重要打者となるかもしれない。その理由は以下の通りだ。
1. 2025年、ブッシュは静かにカブス最高の打者となった。そしてナンバー2は戻らないかもしれない
他の選手が大きく騒がれる中、シカゴで最も生産的な打者としてシーズンを終えたのはブッシュだった。
チームトップの34本塁打を放ち、wRC+140は規定打席到達者の中でMLB全体9位にランクインした。
2025年 wRC+(打者が打席あたりでどれだけチームの得点増に貢献したかを示す指標、100が平均)上位(規定打席到達者)
- アーロン・ジャッジ:204
- 大谷翔平:172
- ジョージ・スプリンガー:166
- カル・ローリー:161
- フアン・ソト:156
- カイル・シュワーバー:152
- ケテル・マルテ:145
- ピート・アロンソ:141
- マイケル・ブッシュ:140
- フレディ・フリーマン/コービン・キャロル(同率):139
カブスの規定打席到達者でブッシュに次ぐ成績を残したのはタッカー(136)だが、現在はフリーエージェント(FA)となり、シカゴを去る可能性が高い。
2. 多くの試合で1番打者を務める可能性がある
前半戦の大部分、ブッシュはカブス打線の中軸を担っていた。しかし、オールスター休暇後に状況は変わり、右投手に対する1番打者となった。
その役割に慣れるまで少し時間を要したものの、ブッシュはシーズン終盤に驚異的な活躍を見せた。1番打者として先発した最後の21試合(プレーオフを含む)では、打率.338、出塁率.422、長打率.909、長打19本(うち本塁打12本)をマークした。
この強力な締めくくりにより、カブスは2026年の開幕もブッシュを打線のトップに据えることになるかもしれない。
3. シカゴには実績のある長距離砲が不足している
2025年のカブスは223本塁打でMLB6位だったが、26年に向けてチームの長打力には多くの疑問が残る。
クロウ・アームストロングは31本塁打を放ったが、オールスター後はわずか6本にとどまった。攻撃面で証明すべきことは多い。ルーキーとして13本塁打、OPS.690を記録した2年目の三塁手マット・ショウも同様だ。
タッカー退団の可能性により、高い評価を受けている2人の若手、オーウェン・ケイシーとモイセス・バレステロスに出番が回ってくるかもしれない。しかし、ショウの苦戦は、実績のない選手に頼るリスクを示唆している。
安定感を期待できるベテランもいるが、ニコ・ホーナーは一発の少ないコンタクトヒッターでイアン・ハップやダンズビー・スワンソンも最高級のパワーヒッターとは言えない。鈴木が2025年の32本塁打を再現できるかも不透明。2022年から24年までの162試合換算では平均約23本塁打であり、現在は31歳になっている。
ブッシュ自身も3度目のフルシーズンを迎える段階で、完全に定着したとは言えない。しかし、チーム内でエリート級の長距離砲に最も近い存在かもしれない。
