13日(日本時間14日)、ヤンキースタジアムで行われた一戦は、複数回のMVP受賞歴を持つ2人のスターが歴史を刻み、それぞれが試合の流れを変える2本の本塁打を放った。
荒れた展開となった一戦。3度のMVP受賞を誇る2人の選手が同じ試合で複数本の本塁打を放つのは、MLB史上わずか2度目の快挙だった。記録会社エライアス・スポーツ・ビューローによると、最初は1956年6月21日、ともに殿堂入りしているスタン・ミュージアル(享年92)とロイ・キャンパネラ(享年71)がそれぞれ2本の本塁打を放っている。
ジャッジは試合後、笑顔で語った。
「トラウトは史上最高の選手だ。ここ数年は苦しいケガもあったが、今季は本来の姿を取り戻している。ヤンキースタジアムへ来るたびに、素晴らしいパフォーマンスを披露してくれる。打たれるのは嫌だけれど、このような選手と競い合うのは楽しい」
トラウトは八回、リリーフのカミロ・ドバル(28)から今季4号となる2ラン本塁打を放ち、勝利を決定づけたかに思われた。これが通算31度目の1試合複数本塁打となり、自身が持つ球団記録を更新した。しかし、グリシャムがエンゼルスの勝利を阻み、九回にヤンキースが逆転に成功した。
「間違いなく激闘だった」とトラウト。「その一員になれたのは楽しかった。負けたことは悔しいけれど、チームは試合を通して戦い抜き、反撃した。打線のどこからでも素晴らしい打席が続いていた。両チームが互いに一歩も引かずに打ち合う展開は、最高にクールだ」と振り返った。
ヤンキースタジアムから南西に約140マイル(約225キロ)の地点にあるニュージャージー州ミルビルで育ったトラウトは、この試合でいつになく気合が入っていた。特に六回はそれが顕著だった。前の打席で満塁本塁打を打ち損ねていたトラウトだが、六回に同点の3ランを放つと、ホームプレート付近に留まって打球の行方を凝視した。
トラウトはリリーフのジェイク・バード(30)に対し、フルカウントまで粘った。カウント2―2から内角高めに投じられたカットボールがボール判定となった際、トラウトはイラ立ちを募らせた。先週のマリナーズ戦でも内角を攻められ、速球を手に受けて1試合を欠場していたからだ。トラウトは85.1マイル(約136.9キロ)のスイーパーを完璧に捉えて左翼席へ運び、打球速度は時速108.7マイル(約174.9キロ)、飛距離は421フィート(約128.3メートル)を記録した。
「内角高めに投げられれば、誰だって少しは頭にくるものだ。それが現実だ」とトラウト。
しかし、一撃の直後の六回裏、ジャッジがその上を行くこの試合2本目のソロを放ち、ヤンキースが勝ち越しに成功した。ジャッジは一回にも、左腕の菊池雄星(34)から2ランを放っており、ヤンキースが二回までに4―0と先行する流れを作っていた。
エンゼルスは四回、右腕ウィル・ウォーレン(26)からようやく初安打を奪った。この回は先頭のトラウトが遊撃ホセ・カバジェロ(29)の失策で出塁。ジョシュ・ロー(28)らが11球粘って四球を選ぶ粘りを発揮し、4点を奪って同点に追いついた。
満塁の絶好機で回ってきたトラウトは、センターへ大飛球を放ったが、打球はウォーニングトラックで失速してコーディ・ベリンジャー(30)のグラブに収まった。スタットキャストによると、打球速度は106.8マイル(約171.9キロ)、角度38度を計測。エンゼルスタジアムを含む4つの球場であれば本塁打となっていた。
ジャッジは「ウォーニングトラックまで飛んだあの打球について、『ウェイトルームへ行って鍛え直せ』と冗談を言うつもりだった。でもその機会はなく、トラウトはすぐに2本の本塁打で応えた」と語った。
「確実に入ったと思った」とトラウト。「ただ、その前にランダル・グリチャックも打球速度107マイル(約172.2キロ)、角度30度ほどの当たりを放ったけれど、それも入らなかった。ヤンキースの選手たちとも話したが、特に夜のセンター方向へ飛ばすのは難しい」とジャッジは続けた。
