地区シリーズの対戦カードが出そろった。
ホワイトソックスはアストロズに連勝し、ア・リーグ地区シリーズで同地区のライバル、ガーディアンズと対戦する。ヤンキースもレッドソックスをスイープし、レイズとのシリーズに進んだ。ナ・リーグでは、パドレスがカブスに連勝してブルワーズとの地区シリーズへ。唯一3試合目までもつれたカードでは、ブレーブスがフィリーズを退け、ドジャースとの対戦を決めた。
3日(日本時間4日)の開幕を前に、シリーズの見どころを紹介する。
※ 日本での視聴方法についてはこちらより
アメリカン・リーグ
ガーディアンズ(第2シード)対ホワイトソックス(第6シード)
日程
- 第1戦(クリーブランド):10月3日(土)米東部時間午後1時〈日本時間10月4日(日)午前2時〉
- 第2戦(クリーブランド):10月5日(月)米東部時間午後5時〈日本時間10月6日(火)午前6時〉
- 第3戦(シカゴ):10月7日(水)米東部時間午後4時〈日本時間10月8日(木)午前5時〉
- 第4戦(シカゴ、必要な場合):10月8日(木)米東部時間午後5時〈日本時間10月9日(金)午前6時〉
- 第5戦(クリーブランド、必要な場合):10月10日(土)米東部時間午後5時〈日本時間10月11日(日)午前6時〉
レギュラーシーズンの対戦成績: 今季、ア・リーグ中地区を制したのはガーディアンズだったが、直接対決ではホワイトソックスが7勝6敗でわずかに上回った。6試合が1点差で決着し、2試合が延長に突入。そうした接戦のうち、ガーディアンズが4試合を制した。
ポストシーズンでの対戦歴: 両チームがプレーオフで対戦するのは初めてとなる。
勝負の鍵: ポストシーズンでは、本塁打が勝利につながりやすい。ホワイトソックスはレギュラーシーズンでメジャー5位の211本塁打を放った一方、ガーディアンズは27位の162本にとどまった。トレード期限にジョー・アデルとナサニエル・ロウを加えたことで、ガーディアンズは後半戦に平均的な水準へ近づいたものの、長打力は依然として強みではない。
一方、ガーディアンズはア・リーグ屈指の強固な先発陣を擁し、投手力では優位に立つ。パーカー・メシック、ギャビン・ウィリアムズ、トレードで加わったフォスター・グリフィンには、本塁打を防ぎ、オールスター右腕ケイド・スミスを中心とする救援陣につなぐことが求められる。
注目選手:ホセ・ラミレス
6月に左手有鉤(ゆうこう)骨の手術を受けてからは、本来の姿をほとんど見せられず、オールスター後はOPS.598、2本塁打にとどまった。しかし、有鉤骨の手術後に調子を取り戻すには時間がかかることもある。オールスター選出7度の強打者は「眠れる巨人」と呼んでおこう。ガーディアンズが10月に勝ち進むには、間違いなくラミレスの力が必要になる。
レイズ(第1シード)対ヤンキース(第4シード)
日程
- 第1戦(レイズ本拠地):10月3日(土)米東部時間午後6時30分〈日本時間10月4日(日)午前7時30分〉
- 第2戦(レイズ本拠地):10月5日(月)米東部時間午後8時〈日本時間10月6日(火)午前9時〉
- 第3戦(ニューヨーク):10月7日(水)米東部時間午後8時〈日本時間10月8日(木)午前9時〉
- 第4戦(ニューヨーク、必要な場合):10月8日(木)米東部時間午後8時〈日本時間10月9日(金)午前9時〉
- 第5戦(レイズ本拠地、必要な場合):10月10日(土)米東部時間午後8時〈日本時間10月11日(日)午前9時〉
レギュラーシーズンの対戦成績: ア・リーグ最高成績のレイズは、接戦続きだったヤンキースとの13試合で7勝を挙げた。最初の4試合は、いずれも2点差以内でレイズが勝利。その後はヤンキースが調子を上げ、最後の直接対決5試合では4勝した。
ポストシーズンでの対戦歴: 過去の対戦は一度だけ。2020年のア・リーグ地区シリーズで、レイズが5試合でヤンキースを破り、その後ワールドシリーズへ進出した。第5戦の八回には、マイク・ブロソーがアロルディス・チャップマンから決勝本塁打を放った。
勝負の鍵: 両チームの先発投手に注目だ。レイズにはドリュー・ラスムセン、ニック・マルティネス、トレード期限に加入してから大きく調子を上げたフレディ・ペラルタがいる。一方で、ヤンキースもキャム・シュリットラー、マックス・フリード、ゲリット・コール、カルロス・ロドンと、両軍に一流の投手がそろう。ただし、第1戦では中3日となるシュリットラーは、第2戦の先発が有力。レイズは頼れるラスムセンで初戦を取り、シリーズの流れをつかめるだろうか。
右ふくらはぎを負傷しているアーロン・ジャッジが引き続き欠場するなら、レイズの三塁手ジュニオール・カミネロが、このシリーズで最高の打者かもしれない。ただ、ワイルドカードシリーズ第1戦で大活躍したヤンキースのベン・ライスも、それに匹敵する実力の持ち主だ。相手先発を苦しめ、早い回で降板させたチームが、シリーズを優位に進めるだろう。
注目選手:ルイス・ガルシアJr.。
トレード期限でヤンキースに加入した一塁手が、このシリーズの鍵を握る。右腕ヨバニー・クルーズと球団有望株トップ30に入る2選手との交換でナショナルズから加入し、レギュラーシーズンでは30本塁打、92打点を記録。ワイルドカードシリーズ第2戦でも先制本塁打を放った。特に右投手に強く、2026年の対右投手成績は打率.283、出塁率.314、長打率.551、27本塁打。ジャッジが地区シリーズに復帰するかどうかにかかわらず、ガルシアの長打力はヤンキース打線の重要な武器となる。右腕中心のレイズ先発陣が相手なら、なおさらだ。
ナショナル・リーグ
ブルワーズ(第1シード)対パドレス(第4シード)
日程
- 第1戦(ミルウォーキー):10月3日(土)米東部時間午後8時30分〈日本時間10月4日(日)午前9時30分〉
- 第2戦(ミルウォーキー):10月4日(日)米東部時間午後4時〈日本時間10月5日(月)午前5時〉
- 第3戦(サンディエゴ):10月6日(火)米東部時間午後9時30分〈日本時間10月7日(水)午前10時30分〉
- 第4戦(サンディエゴ、必要な場合):10月7日(水)米東部時間午後10時〈日本時間10月8日(木)午前11時〉
- 第5戦(ミルウォーキー、必要な場合):10月9日(金)米東部時間午後4時30分〈日本時間10月10日(土)午前5時30分〉
レギュラーシーズンの対戦成績: パドレスが6試合で4勝を挙げた。5月12〜14日にアメリカンファミリーフィールドで行われた3連戦ではブルワーズが2勝1敗。8月10〜12日にペトコパークで行われた3連戦では、パドレスがスイープした。
ポストシーズンでの対戦歴: 両球団がポストシーズンで対戦するのは今回が初めて。
勝負の鍵: 投手力と序盤の得点が重要になる。ブルワーズには、球界最速の先発投手で、ナ・リーグのサイ・ヤング賞最有力候補のジェイコブ・ミジオロウスキーがおり、強力な2番手のローガン・ヘンダーソンが続く。ブルペンも非常に優秀だが、球界最速の抑え、メイソン・ミラーを擁するパドレスの救援陣は、それを上回るほどだ。
早い回から、試合終盤のような重みを持つ展開になりそうで、先制したチームが大きな優位を握るだろう。フェルナンド・タティスJr.を中心とするパドレス打線は、この1カ月絶好調。ブルワーズ打線も負けてはいない。立ち上がりから得点を奪ったチームが、ナ・リーグ優勝決定シリーズへ進むことになるかもしれない。
注目選手:タティス
好調時には一人で打線をけん引できる選手であり、今はまさにその状態にある。レギュラーシーズン最後の1カ月でOPS1.066、8本塁打を記録すると、ナ・リーグのワイルドカードシリーズ第1戦では先頭打者本塁打を放ち、カブスをスイープする流れをつくった。球界屈指のエンターテイナーが本領を発揮すれば、パドレスはそのエネルギーに乗り、優勝決定シリーズへ突き進む可能性がある。
ドジャース(第2シード)対ブレーブス(第3シード)
日程
第1戦(ロサンゼルス):10月3日(土)米東部時間午後4時〈日本時間10月4日(日)午前5時〉
第2戦(ロサンゼルス):10月4日(日)米東部時間午後8時〈日本時間10月5日(月)午前9時〉
第3戦(アトランタ):10月6日(火)米東部時間午後6時〈日本時間10月7日(水)午前7時〉
第4戦(アトランタ、必要な場合):10月7日(水)米東部時間午後6時〈日本時間10月8日(木)午前7時〉
第5戦(ロサンゼルス、必要な場合):10月9日(金)米東部時間午後8時〈日本時間10月10日(土)午前9時〉
レギュラーシーズンの対戦成績: ブレーブスは連覇中の王者を圧倒し、今季は5勝1敗を記録。8月下旬の本拠地3連戦ではスイープを果たした。
ポストシーズンでの対戦歴: 伝統ある両球団によるポストシーズンでの対決は、今回が6度目となる。前回は2021年のナ・リーグ優勝決定シリーズで、ブレーブスが6試合でドジャースを破り、その後、球団4度目のワールドシリーズ制覇を果たした。2020年の同シリーズでも対戦しており、そのときはドジャースが7試合で勝利し、世界一へと進んだ。
過去5度のプレーオフでの直接対決は、ドジャースが3度制している。最初の対戦は1996年で、残る4度はいずれも2013年以降だ。
勝負の鍵: 両チームの投手陣が命運を大きく左右する。ブレーブスは、ベテランエースのクリス・セールと復調したタイラー・マーリーに支えられているが、その2人に続く先発陣の力は落ちる。シーズンの大半で安定していたマーティン・ペレスとブライス・エルダーも、負傷により起用の見通しが不透明だ。ただし、救援陣はメジャー屈指で、フィリーズとのワイルドカードシリーズでも役割を果たした。
ドジャースは、大谷翔平がマウンドに立たなくても、先発陣は盤石だろう。山本由伸、タリク・スクーバル、ブレイク・スネル、タイラー・グラスノーという強力な顔ぶれがそろう。不安が残るのはブルペンだ。負傷や不振のため、終盤を任せる投手を入れ替えながら戦ってきた。佐々木朗希が救援で再びポストシーズンのスターになるのか。それとも、エドウィン・ディアスが本来の調子を取り戻すのか。
注目選手:カイル・タッカー
上腕二頭筋と膝の負傷の影響が読めない大谷を挙げてもいいだろう。しかし、タッカーは今季、全選手のなかでオフの最大の補強ともいえる存在だ。レギュラーシーズンの大半で苦しみ、OPS.715で終えたが、9月はOPS.890、6本塁打と大幅に改善。オールスター選手らしい力を発揮すれば、3連覇を目指すドジャースに弾みをつける存在となる。