今季注目のルーキーランキング 岡本、村上、今井もランクイン

February 9th, 2026

MLBのレギュラーシーズン開幕まで、2カ月を切った。待ちきれない野球ファンは、来季についてあらゆる予想を巡らせ始める頃だ。そんな中で心強い味方となるのが、各種予測システムだ。今回は、ファングラフス(FanGraphs)のWARが1.4以上(理由は後ほど分かる)のルーキー選手たちをランキング形式で紹介しよう。

1位:岡本和真(三塁、ブルージェイズ、2.5 WAR)

トロントの積極的なオフシーズン補強で、重要な一人が岡本だ。NPBでは通算6度のシーズン30本塁打を記録し、キャリア通算打率.277、出塁率.361、長打率.521と実績は申し分ない。予測はそこまで強気ではないものの、22本塁打、OPS.769という数字は上々のデビューシーズンと言える。予測wRC+(100を基準とする攻撃力を測る指標)は112で、これはブラディミール・ゲレーロJr.(153)、ジョージ・スプリンガー(123)、アレハンドロ・カーク(122)に次ぐチーム4位の攻撃力となる。2.5WARはジェームズ・ウッドやロマン・アンソニーと並ぶ数字であり、野手としてトップ100に入る唯一の新人でもある。

2位:トレイ・イェサベージ(右投手、ブルージェイズ、2.2 WAR)

ア・リーグ覇者のブルージェイズが、トップ2ルーキーを擁している。岡本がメジャー初挑戦である一方、22歳のイェサベージは、すでに最大級の舞台で圧倒的な投球を披露してきた。昨季、1Aで始まり、ポストシーズンでの歴史的な活躍で終えたシーズンを経て、この右腕は次に何を見せるのか。成績予測システム・スティーマーは、146回2/3を投げて162奪三振を記録すると予測しており、9回あたりの三振数の9.9は先発投手全体でもトップ20に入る水準。防御率は、34試合(先発24試合)で3.79という予想になっている。

3位:チェイス・デロウター(外野、ガーディアンズ、2.1 WAR)

レギュラーシーズン出場経験がないままプレーオフを戦ったという、極めて珍しい経歴を持つ選手だ。その状況は間もなく変わり、デロウターは外野手としてガーディアンズの開幕ロースターに名を連ねる可能性がある。2022年ドラフト1巡目指名ながら、負傷の影響でマイナー通算138試合、単年最多でも57試合にとどまっており、将来予測は容易ではない。ただしスティーマーは、2026年にフィールドに立ち続けられる可能性を比較的高く見ており、118試合、497打席で打率.252、出塁率.326、長打率.408、14本塁打という予測だ。

3位: JJ・ウェザーホルト(二塁、カージナルス、2.1 WAR)

カージナルスがブレンダン・ドノバンをトレードに出し、二塁の枠が空いたことで、MLB全体5位プロスペクトのウェザーホルトには大きなチャンスが回ってきた。球団幹部の間では、ナ・リーグ新人王の本命とも見られているほどの才能で、マイナーではどのレベルでも打ち続け、通算打率.304、出塁率.418、長打率.487を記録した。メジャーでは105試合で打率.255、出塁率.341、長打率.392、10本塁打が予測されている。2.1WARはチーム内ではメイソン・ウィン(3.8)、イバン・ヘレーラ(2.2)に次ぐ数字である。

5位: ノーラン・マクリーン(右投手、メッツ、2.0 WAR)

昨季48回の登板でエース級の投球を披露し、2026年には少なくともメッツの先発2番手級の存在になると見られている。149イニングでの予測防御率3.71は、デービッド・ピーターソンの3.65に次いでチーム2位となる見込みだ。予測FIP(守備の影響から独立した防御率)は3.92で、フレディー・ペラルタと並びローテーション首位タイとなる。9回あたりの三振数は8.5と予測されており、昨年の小さなサンプルで記録した10.7よりも下がったものの、メッツにとって大きな戦力であることは間違いない。

5位:村上宗隆(内野手、ホワイトソックス、2.0 WAR)

MLB.comのデービッド・アドラーの指摘通り、村上宗隆の2026年予測は際立っている。とりわけ注目されるのが30本塁打で、今季30本塁打に到達すると予測されているのはわずか17人のみ。さらに、村上の予測打席数557は4番目に少ない。予測wRC+118はホワイトソックス内で最高の数字だ。一方で、NPB時代から課題とされてきた空振り率の高さも予測には織り込まれている。スティーマーは村上が三振率28.9%を記録すると見ており、500打席以上の打者の中ではエウヘニオ・スアレス(29.5%)、チームメートのコルソン・モンゴメリー(29.2%)に次いで3番目に高い水準となる。

7位:ババ・チャンドラー(右投手、パイレーツ、1.8 WAR)

昨年8月の昇格後は31回1/3で31奪三振、わずか4四球と圧倒的な内容を残した。100マイル(約161キロ)に達する速球と空振り率の高いチェンジアップを武器に、初のフルシーズンでも多くの三振を奪うと見られており、スティーマーは160回1/3で146奪三振を予測している。ただし、昨年3Aで100回を投げて53四球を与えたように、制球面の不安は付きまとう。予測では63四球、防御率4.31、WHIP(1イニングあたりどれだけの走者を許すか)1.36となっている。

7位: ローガン・ヘンダーソン(右投手、ブルワーズ、1.8 WAR)

不運がなければこのリストに名を連ねていなかった可能性が高い。昨季は5先発を含む25回1/3を投げ、防御率1.78という好成績を残したが、右肘の炎症で8月8日でシーズンが終了した。本来であればチームのポストシーズン進出を支える存在だったはずだが、結果的にリハビリに専念し、新人資格を保持する形となった。今季は41試合(先発23試合)で145回2/3を投げ、防御率4.17、143奪三振が予測されている。

7位: 今井達也(右投手、アストロズ、1.8 WAR)

埼玉西武ライオンズでの3年間に470回を投げ、防御率2.18、495奪三振という圧巻の成績を残し、今オフのFA市場において屈指の評価を受けた投手。フランバー・バルデスが抜けたヒューストンのローテーションでは即戦力としての活躍が求められるが、予測ではメジャー1年目特有の苦労も見込まれており、153イニングで防御率4.37、9回あたりの三振数は8.53と1イニングに一人未満という予測となった。また、被本塁打は20本と予測されており、これは2023~25年の3年間で許した25本塁打に迫る数字である。

10位: カーター・ジェンセン(捕手、ロイヤルズ、1.5 WAR)

ロイヤルズの地元出身で、MLB全体でも捕手プロスペクト2位に評価されるカーター・ジェンセンは、昨季メジャーで最初の20試合で長打9本、打率.300、OPS.941と好成績を残した。サルバドール・ペレスはいまだ捕手として健在だが、ジェンセンは捕手としてもDHとしても、今季の打線で大きな戦力になると見込まれている。スティーマーによる予測では出場試合数は77試合と控えめだが、WARは1.5とペレス(135試合予測)に匹敵し、チーム内野手の中で5位の評価。打撃面では10本塁打、長打26本、wRC+104と予測されている。

10位: ケビン・マゴニグル(遊撃、タイガース、1.5 WAR)

球界最高クラスの打撃プロスペクトとも評されるケビン・マゴニグルは、春季キャンプで結果を残せばタイガースの開幕遊撃手としてスタートする可能性がある。一方で、予測出場試合数が67試合にとどまっている点は、シーズン途中昇格の可能性も示唆している。メジャーに到達すれば、MLB全体2位プロスペクトとして、引き続き打撃で貢献すると見られている。予測WAR1.5はチーム5位相当で、wRC+111もグレイバー・トーレス(112)、コルト・キース(113)、ケリー・カーペンター(114)に僅差で続く数字だ。三振率15.0%という予測は、マイナーで四球数が三振数を上回ってきた打撃スタイルを考えれば妥当と言える。

10位: ロビー・スネリング(左腕、マーリンズ、1.5 WAR)

マーリンズは今オフ、エドワード・カブレラとライアン・ウェザーズをトレードで放出したことで、若手投手の台頭に大きな余地が生まれた。左腕トーマス・ホワイト(プロスペクトランキング17位)など有望な選択肢も多く、ロビー・スネリング(同39位)より評価の高い投手も存在する。それでも、成績予測システム・スティーマーは、2025年のマーリンズ・マイナー最優秀投手に輝いたスネリングがローテーションで継続的に起用されると予測しており、21先発で120イニング、防御率4.04という見込みだ。一方、ホワイトは11先発、64回2/3の登板が予想されている。

13位: コナー・グリフィン(遊撃/外野、パイレーツ、1.4 WAR)

本記事で1.4WARを基準にしたのは、球界屈指のプロスペクトについて触れる必要があったためだ。4月24日に20歳の誕生日を迎えるグリフィンは、プロ経験はわずか1年ながら、パイレーツの開幕ロースター入りの可能性を秘めている。もし実現すれば、MLBパイプラインで全体1位プロスペクトにランクされた状態で開幕戦にメジャーデビューする史上5人目の選手となる。スティーマーは、グリフィンの出場試合数を79試合と予測しているが、それでも8本塁打、13盗塁を記録し、野手WARではチーム4位となるなど、十分なインパクトを残すと見込まれている。

13位:パーカー・メシック(左腕、ガーディアンズ、1.4 WAR)

グリフィンの1.4WARを取り上げるのであれば、メシックも同様に注目すべきだ。メシックは昨季、メジャー初登板ながら39回2/3を投げ、防御率2.72、38奪三振、6四球という成績を残した。5球種を操る左腕は今春、先発ローテーション入りを争う見込みで、たとえその座を勝ち取れなかったとしても、シーズンの大半をガーディアンズで過ごすと成績予測システム・スティーマーは予測しており、今季は23先発、129イニング、防御率4.06が見込まれている。