【12月7日】トレード・FA情報:複数球団、ダイヤモンドバックスのマルテ獲得に関心

December 7th, 2025

12月7日:レッドソックス含め、複数球団がダイヤモンドバックスのマルテ獲得に関心

今オフのトレード市場で注目を集めるダイヤモンドバックスの二塁手ケテル・マルテに、複数球団が関心を寄せている。MLBネットワークのインサイダー、ジョン・ヘイマン記者によると、そのなかにはレッドソックスも含まれているという。USAトゥデイのボブ・ナイチンゲール記者は、レイズやタイガースもアリゾナに問い合わせを行ったと伝えている。

32歳のマルテは今年4月、6年総額1億1650万ドル(約175億円)の契約延長にサイン。契約には2030年シーズン後のオプトアウトと、2031年の1150万ドル(約17億円)の選手オプションが含まれる。年平均1940万ドル(約29億円)という額は、過去2シーズンで64本塁打、OPS.913、シルバースラッガー賞2度という成績を考えると「割安」ともいえる。wRC+(149でリーグ6位)とFanGraphs版WAR(10.9で9位タイ)でも上位に名を連ね、リーグ屈指の打撃力を誇る。

一方で、アリゾナが補強すべき最大のポイントは投手陣。マイク・ヘイゼンGMもマルテに関するオファーに耳を傾ける姿勢を見せており、トレードは選択肢の一つとされる。ただし、マルテは「10&5権」を持ち、いかなるトレードも拒否できる立場にある。そのためダイヤモンドバックス側の要求額も高くなることが確実で、簡単に動く状況ではない。そのため、このオフにマルテが移籍する可能性は低いと、MLB.comのスティーブ・ギルバート記者は見ている。

12月7日:ジャイアンツ、注目打者をトレードか

ジャイアンツは今オフ、投手補強を狙っていると言われているが、ESPNのバスター・オルニー記者や「ジ・アスレチック」のアンドリュー・バガリー記者(有料記事)によると、高額契約のフランバー・バルデスやレンジャー・スアレス、今井達也よりも、手頃なFA選手を優先する方針。しかし、トレード市場では動く可能性もあり、最大の戦力の一角を手放すかもしれない。

サンフランシスコ・クロニクルのシェイナ・ルービン記者によれば、ジャイアンツのトッププロスペクト(有望株)でMLB Pipeline全体12位の評価を受ける一塁手ブライス・エルドリッジは、「トレードの対象外ではない」とのこと。エルドリッジは2025年のマイナー102試合で25本塁打を放ち、2023年のドラフト1巡目指名選手として9月15日にMLBデビューを果たした。

ジャイアンツは6月にラファエル・デバースを獲得するなど大型トレードにも積極的だ。エルドリッジを温存して育てる手もあるが、FAで高額を払わずに即戦力を狙うなら、トッププロスペクトを放出するのも合理的な選択肢となりそうだ。

12月6日:複数球団がギャレンに関心(報道)

当初の報道とは異なり、ESPNのジェフ・パッサン記者は「カブスがザック・ギャレン獲得を目前としているようには見えないし、ほかの球団も同じだ」と説明した。それでも、長年ダイヤモンドバックスのエースを務めてきたギャレンをめぐる噂は確実に熱を帯びている。USAトゥデイのボブ・ナイチンゲール記者が伝えたように、カブスが興味を示しているという話もあり、2025年ウィンターミーティングスを前に、「次に大きく動く可能性のある投手」として注目が高まっている。

30歳を迎えるギャレンは、今季やや不本意な成績に終わった。自己ワーストの防御率4.83、キャリアで初めて「1イニングあたり1三振」を下回る数字。そして新たな懸念となったのが本塁打で、今季は31本を許し、ナ・リーグ2位タイの多さだった。それでも、過去4年連続で28試合以上に先発しているように、ローテーションの軸を担える耐久性は健在だ。

12月5日: タイガース、スクーバルのトレード交渉に引き続き関与

左腕エース、タリック・スクーバルを獲得するには相当な条件が必要だが、ESPNのバスター・オルニー記者によれば、タイガースは「引き続き他球団との交渉に関与」しているという。2度のア・リーグのサイ・ヤング賞受賞者であるスクーバルは、トレード候補として注目を集めている。

タイガースにとっては扱いが難しい。チームは2026年のポストシーズン進出を狙う成長中の球団だが、スクーバルにとって来年はチーム管理下最後の年。29歳の全盛期で、過去2シーズンは防御率2.30、奪三振率31%を記録。移籍先次第で、球界の勢力図が大きく変わる可能性もある。

12月5日:オリオールズはタッカー争奪戦に参戦?

このオフ、カイル・タッカーのフリーエージェントについて「注目すべき球団」とみられていたオリオールズ。その後、タッカー獲得への姿勢は「完全には否定しない」という報道に変わっていたが、今や本格的に参戦する可能性が出てきているようだ。

MLBネットワークのインサイダー、ケン・ローゼンタール記者とウィル・サモン記者が「ジ・アスレチック(有料記事)」に書いた情報によると、オリオールズはタッカー争奪戦に「引き続き関与している」という。

12月5日:ナ・リーグ先発陣の「注目トレード候補」最新情報

ウィンターミーティング開幕を目前に、トレード市場が一気に動き始めている。ナ・リーグの先発投手で、いま注目度が高まっている面々の最新情報は次の通り。

● マッケンジー・ゴア
ESPNのバスター・オルニー記者によると、ゴアは「間違いなく」今後数日のうちにトレードされるとみられている。「ジ・アスレチック(有料記事)」のケン・ローゼンタール、ウィル・サモン両記者によれば、すでに「半数以上」の球団が接触済みという。ナショナルズは話を聞く姿勢だが、26歳左腕の対価は「当然高め」とESPNのジェフ・パッサン、カイリー・マクダニエル両記者は報じている詳細はこちらから >

● マーリンズ:サンディ・アルカンタラ、エドワード・カブレラ、ライアン・ウェザーズ
マーリンズは、エウリー・ペレス以外の先発投手についてオファーを受け入れる姿勢を示している。アルカンタラとカブレラは以前からトレード候補とされ、ローゼンタール、サモン両記者によれば、今冬いずれか一人が移籍する「可能性は高い」という。

2022年ナ・リーグ・サイ・ヤング賞のアルカンタラは、トミー・ジョン手術明けの今季、防御率5.36と苦戦した。しかし平均球速97.4マイル(約157キロ)の速球は健在で、チェンジアップで多くのゴロを打たせる投球も披露。シーズン最終8試合(53回2/3)では、防御率2.68、52三振、10四球と安定した成績を残した。来季年俸は1730万ドル(約26億円)、2027年には2100万ドル(約32億円)の球団オプション(買い取り金額200万ドル=約3億円)を持つ。

カブレラは2028年まで年俸調停資格があり、2025年はキャリアハイの数字を記録。26試合先発で137回2/3、150三振をマークした。負傷や四球が課題だったが、3月と9月の負傷者リスト入りを経て、四球率は二桁から8.3%まで改善している。

さらに、左腕のウェザーズについても関心を示す球団から問い合わせがある。ウェザーズは今後3シーズンは球団管理下で、今季は左腕屈筋と左広背筋の負傷で38回1/3(8先発)しか投げられなかった。

● ブルワーズ:フレディ・ペラルタ
ペラルタには、右腕を求める球団から大きな関心が寄せられており、そのため球団も「トレード交渉の扉を開くことを検討中」と、ミルウォーキーの事情に詳しい関係者がローゼンタール記者に語った(有料記事)

29歳のペラルタへの関心は驚きではない。2026年、チーム管理下最後の年には年俸800万ドル(約12億円)が予定されており、FA市場のトップ先発に比べて費用対効果の高い選択肢となる。ブルージェイズがディラン・シース(7年2億1000万ドル=約326億円)、コディ・ポンセ(3年3000万ドル=約46億円)と契約した例が示すように、FA先発の価格は非常に高騰している。

ブルワーズは過去にも、FAに近いスター選手を放出している。ジョシュ・ヘイダー、コービン・バーンズ、デビン・ウィリアムスがその例だ。そのため、ブルワーズが今冬、少なくともペラルタの話を聞く可能性は高いとみられている。特に、同僚の先発ブランドン・ウッドラフがチームの1年2202万5000ドル(約34億円)のクオリファイングオファーを受け入れた後はなおさらだ。

ペラルタはクラブハウスでの存在感も大きく、2026年の年俸も控えめであるため、ブルワーズが急いで放出することはない。しかし、ほかの球団から断れないレベルのオファーが出れば、トレード成立の可能性も十分ある。