トレード期限が刻一刻と迫っている。残り8日だ。
MLBの最新ニュースを見逃さない!
- 【毎週日本時間金曜配信】日本語版ニュースレターに登録
- 【自分のスタイルでMLBを楽しむ】日本語公式アプリをダウンロード
- 【2026年より開設!】MLB Japan公式Youtubeチャンネル
25日(日本時間26日)には今夏初の大型トレードが成立し、レッドソックスが投手コネリー・アーリーとの交換で、ナショナルズから内野手カーティス・ミードを獲得した。ナショナルズは別の内野手、オールスター遊撃手CJ・エイブラムズについても、他球団からのオファーに耳を傾ける意向だという。
以下ではその詳細に加え、マーリンズ、ブルージェイズ、メッツのトレード期限に向けた最新情報を紹介する。
連敗で高まるアルカンタラ放出の可能性
7月10日(日本時間11日)の朝、ジ・アスレチックのケン・ローゼンタール記者は、マーリンズが「よほどの大失速がない限り」、エースのサンディ・アルカンタラを残留させ、トレード期限に向けて戦力を加える方針だと報じた。
当時は26勝8敗と絶好調で、今季最多となる貯金10(52勝42敗)を記録していた。しかし、その後は11連敗。7月9日終了時点で51.5%だったプレーオフ進出確率(FanGraphs調べ)は10%未満まで低下し、トレード期限に向けた方針に改めて疑問が生じている。
「マーリンズはトレード期限に向かう中で、売り手へと傾きつつあると思う」と、連敗が8に達した22日、MLBネットワークのジョン・ポール・モロシ記者は語った。
「今年の市場はエリート級の選手が少ないため、先発ローテーションに有力な選手が揃っているマーリンズにとっては好機だ。売り手に回る可能性が高く、将来的にフィリーズやブレーブスと地区優勝を争うための土台を築く絶好の機会になるだろう」
同じくMLBネットワークのジョエル・シャーマン記者も、この見方に同調した。
「ある意味では、タイミングのいい連敗だ。早ければ来年にも勝負できるよう、今は将来を見据えるべきだ。勝ち続けていれば、補強へ動かざるを得なくなる。しかし、現時点で勝負をかけられるほど完成されたチームではないだろう。一方で、すでに多くの土台が整っており、例えばアルカンタラのように、来年勝負するための戦力をさらに獲得できる駒もある。2029年、2030年、2031年まで待つような再建ではない。来年にも本格的な優勝争いに加われるかもしれない」とシャーマンは語った。
マーリンズの選手の多くは2026年以降も球団が保有権を持つため、売り手に回ったとしても、放出候補は多く無いだろう。それでも、昨季からトレードの噂が続くアルカンタラは有力候補だ。2022年のナ・リーグのサイ・ヤング賞投手は、契約をあと1年残しており、2027年は球団に2100万ドル(約31億5000万円)の選択権がある。契約を破棄した場合の違約金は200万ドル(約3億円)となっている。
他には、いずれも31歳以上の救援投手アンソニー・ベンダー、マイケル・ピーターセン、レイク・バチャー、ジョン・キングについても、他球団からのオファーを受け入れると言われている。
ナショナルズ、エイブラムズへのオファーを検討へ
ナショナルズは、トレード期限前にエイブラムズを放出する可能性を排除していないようだ。ジ・アスレチックによると、球団の方針を知る関係者は、ナショナルズが積極的にエイブラムズの移籍先を探しているわけではないものの、少なくとも他球団からのオファーに耳を傾ける意向だと明かした。エイブラムズがキャリア最高のシーズンを送っていることもあり、昨オフ以上に本格的な交渉になると予想している。
ナショナルズは25日、内野手ミードをアーリーとの交換でレッドソックスへ放出した。ただし、このトレードによってエイブラムズや、同じく移籍候補となっているルイス・ガルシア・ジュニアの残留が決まったわけではない。
ブルージェイズは「すでに売り手市場へ足を踏み入れている」
プレーオフ圏内を争う多くのチームが、まだトレード期限での方針を見極めている一方、一部の他球団幹部は、ブルージェイズが「すでに今季を諦め、売り手市場へ足を踏み入れている」と見ている。MLBネットワークのジョエル・シャーマン記者が伝えた(ニューヨーク・ポスト、有料記事)。
7月24日はディラン・シースの再び見事な投球で勝利したものの、6月23日以降は9勝18敗。昨季のア・リーグ王者は現在、ア・リーグ東地区最下位に沈み、ア・リーグのワイルドカード第3枠から5.5ゲーム差となっている。
ブルージェイズには、ケビン・ゴーズマン、ドールトン・バーショ、ジョージ・スプリンガー、シェーン・ビーバー、マックス・シャーザーら、今季終了後にフリーエージェントとなる選手が複数おり、優勝を争うチームから関心を集める可能性がある。
また、救援投手への需要が高まっていることを利用し、ジェフ・ホフマンの放出に動く可能性もある。ホフマンは3年3300万ドル(約49億5000万円)契約の2年目を迎えている。
ホフマンは今季序盤に苦しみ、クローザーの座を失った。しかし、6月以降は防御率1.47を記録しており、各種指標にも力強い数字が並んでいる。
メッツのトレード戦略を左右する最大の存在
メッツが明確な売り手であることに疑いの余地はなく、ローゼンタール記者は、トレード期限までに大規模な動きを見せると予想している。放出対象外とされる選手がほとんどいないことから、少なくとも6件のトレードを成立させるとの見方を示した。
今季終了後にフリーエージェントとなるフレディ・ペラルタ、A.J.ミンター、ブルックス・レイリー、タイロン・テイラーは特に移籍の可能性が高く、クレイ・ホームズも放出される可能性が高い。
ホームズは右腓骨骨折からの復帰を目指し、現在はマイナーでリハビリ登板を行っている。今季終了後、2027年の選手側の選択権を破棄してフリーエージェントになると予想されている。24日には、現時点でメッツと契約延長に関する本格的な話し合いは行っていないと明かした。
7月20日に負傷者リストから復帰した中堅手ルイス・ロベルトJr.にも、複数球団が関心を示している。ロベルトの2027年の契約には、2000万ドル(約30億円)の球団側の選択権があり、契約を破棄した場合の違約金は200万ドル(約3億円)となっている。
ローゼンタール記者の見立てでは、最大の焦点はスーパースター遊撃手フランシスコ・リンドーアがトレードされるかどうかではない。リンドーアの放出は考えにくく、注目すべきは救援投手ルーク・ウィーバーを手放すかどうかだという。
メッツはウィーバーと2027年まで契約を結んでおり、来季は再び勝負をかけたいと考えている。それでも、救援投手への需要の高さを受け、右腕の放出を検討せざるを得なくなる可能性がある。