村上宗隆のポスティング期限である米東部時間22日午後5時(日本時間23日午前7時)が刻々と迫る中、日本の強打者を巡る市場は今週の時点で具体化していない。村上の市場動向や、どの球団が最も強い関心を持っているかに関する具体的なニュースは乏しく、25歳の強打者の現状を把握するのは困難だ。
ヤクルトスワローズでは試合数の約4分の3で三塁を守ったが、多くの球団は村上を一塁手とみなしている。村上のパワーは評価担当者から称賛されており、その多くが日本からメジャーに移籍しても通用する能力だと信じている。しかし、日本プロ野球での極めて高い三振率は、いくらか懸念材料となっている。
村上の移籍先候補らに関する噂は少ないが、理にかなう球団はいくつか存在する。
- レッドソックスはカイル・シュワーバーとピート・アロンソの両者を取り逃した。村上は実績があるわけではないが、獲得可能な数少ない本物の強打者の1人だ。
- パドレスは、トレードの噂が絶えないジェイク・クロネンワースを一塁手に据えており、打線は2025年のメジャーで3番目に低い三振率を記録した。しかし、その低い三振率は、メジャー最高の三振率3.1%を誇るルイス・アライズの貢献による部分が大きく、フリーエージェントのアライズが来季もチームに留まる保証はない。
- カブスも三振率で上位(メジャーで6番目に低い)にランクインした球団で、近年は鈴木誠也や今永昇太の獲得で日本市場に参入している。村上はDHとしてラインナップに加わる可能性が高く、マイケル・ブッシュやマット・ショウを休ませる際には守備に就くことになるだろう。
- エンゼルスは三塁手に補強の必要性があり、テイラー・ウォードをトレードで放出した後、新たな本塁打の脅威を必要としている。ホットコーナー(三塁)での守備次第では、最終的に一塁やDHへ回る可能性もある。1つの懸念点は、昨季のエンゼルスはメジャー最高の三振率を記録しており、村上が加わればさらに上昇する恐れがあることだ。
- ダイヤモンドバックスは今週アレックス・ブレグマンとの関連が報じられたが、昨季の三振率が7番目に良かったアリゾナにとって、村上は内野の両コーナーのいずれにおいても有力な候補になり得る。
- パイレーツは補強のためにフリーエージェント市場で活発に動いているが、シュワーバーやジョシュ・ネイラーへの入札は実らなかった。村上は、ピッツバーグが切実に必要としている長打力をもたらすはずだ。
- 村上がメジャー球団と合意に至らなかった場合、2026年シーズンは日本に戻り、来オフにヤクルトから再びポスティングされる可能性がある。もっとも、多くの関係者はそのような事態になるとは考えていない。
