村上宗隆、事故渋滞に巻き込まれるも間一髪でデビュー、強烈な打球を放つ

5:42 AM UTC

カブス1−8ホワイトソックス】アリゾナ州メサ/スローンパーク、2月20日(日本時間21日)

ホワイトソックスでの村上宗隆(26)の初スタメンは、21日(同22日)のアスレチックスとの本拠地でのオープン戦開幕戦まで、あわや持ち越しになりかけた。

試合の開始約30分前、ホワイトソックスは村上がケガ以外の理由で欠場すると発表した。交通渋滞に巻き込まれていたが、到着次第プレーする予定だった。

その数分後、村上はスタメンに復帰した。

「オーマイゴッド!」と村上は英語で言い、両手の拳をぶつけるジェスチャーをみせながら、高速道路10号線での不運な事故によって遅れたことを示した。

「びっくりした。いや、間に合うか心配したよ! (午後1時5分試合開始予定だが)12時50分まで車乗っていた」

村上は試合への準備が完全に整っていない状態でグラウンドに出ると、ホワイトソックスが日本からフリーエージェントとなった一塁手に2年3400万ドル(約51億円)の投資をした理由をすぐさま示した。第1打席はジェイムソン・タイヨン(34)の前に二ゴロに倒れたが、続く打席ではスタットキャストによると打球初速108.3マイル(約174.3キロ)の中前打を放った。

満塁で迎えた四回、村上はポーター・ホッジ(24)の0-1からのフォーシームを捉え、打球初速105.5マイル(約169.8キロ)で中堅へ408フィート(約124メートル)の打球を放った。村上の友人で、間もなくワールドベースボールクラシック(以下、WBC)の侍ジャパンでチームメートになる鈴木誠也(31)は、フェンス際まで後退したが、太陽の光で打球を見失い、これが2点二塁打となった。

鈴木は村上と強い絆で結ばれているが、この飛球のハプニングにより、ユーモア交じりに一時的にその絆が弱まった。

「ムネにメールして、『あれはないよね』『(打球が太陽光に重なる)あそこに打つのはないよね』と伝えます」

米メディアへの応答では「僕は彼のことが大好き〝でした〟。ただ、きょうのフライで嫌いになりました。なので、もうサポートはしません(笑)」。笑いが起こると「ウソです、ウソです」と手を振った。

「ムネ(村上)を大いに称賛すべきだ」とホワイトソックスのウィル・ベナブル監督は付け加えた。

「村上は非常に献身的で、まさにプロフェッショナルだ。チームは慣れていないことをいくつか要求したが、そのための準備、適応力、柔軟性は素晴らしい」

村上は21日(日本時間22日)の試合を欠場し、ライブBPをこなした後、22日(同23日午前5時5分開始)ブルワーズ戦でオープン戦2試合目に出場する予定だ。目標は、WBC前にオープン戦5試合に出場することだ。

20日(日本時間21日)のデビュー戦を迎えるにあたり、カブスとホワイトソックスの同都市ライバル関係についての十分な知識はなかったが、村上はホワイトソックスのファンの心をつかんだ。村上はまた、序盤に環境へ慣れるのを助けてくれたチームメートに感謝した。

「コーチも、監督も、トレーナーのみなさんも、すごくやりやすい環境を作っていただいているのですごく感謝しています」

「村上が素晴らしい打者だということは誰もが分かっている」

20日(同21日)の先発で1回2/3を投げて3三振1失点に抑えたホワイトソックスの右腕ジョナサン・キャノン(25)は語った。「だから、村上がさらに良くなり、投球を見てタイミングを合わせていく姿を見るのを全員が楽しみにしていると思う」と続けた。

村上にとって守備も重点的に取り組む分野となっている。今週数イニング守る予定の三塁と一塁の両方だ。一塁で最初の守備機会は、一、二塁に走者を置いた二回に訪れた。B.J.マレー(26)が自身の右へゴロを放ち、村上は最初ボールを弾いたが、一塁カバーに入ったキャノンにトスして、無事にアウトにした。

村上は本塁打を逃したものの、オースティン・ヘイズ(30)とサム・アントナッチ(22)が一回と二回にそれぞれタイヨンから本塁打を放った。MLBパイプラインでホワイトソックスのプロスペクトランキング11位に評価されているアントナッチは、スタットキャストによる推定飛距離417フィート(約127メートル)の特大弾を派手なバットフリップで締めくくり、村上の目を引いた。

「俺もやりたいですね。でも最初は、やらないでおきます」と村上は語り、その後英語で「謙虚にします(ステイ、ハンボー(stay humble)」と付け加えた。

「思っていたよりも少し体が大きい。少しフィジカルが強い」とカブスの先発右腕、タイヨンは語った。

「3球しか投げていない。フォーシーム、チェンジアップ、チェンジアップだ。スカウティングリポートなどは特に持っていない。ああいう前評判の高い選手に注目するのはいつも楽しい。ここで成功することを願っている。日本から多くの素晴らしい選手が来ている。そして村上にはパワーがあり、良いスイングを持っている」

ベナブル監督と同様、村上もアメリカの交通渋滞を味わった。

「とんでもなかった」とベナブル監督は語った。

「大きな事故があり、想定よりさらに45分長くかかった。特にムネ(村上)はあそこで足止めを食らいながらも、よくやった。初めてのオープン戦でそのようなことが起きながらも、気持ちを落ち着かせ、ここへ来て良い試合をしたのは素晴らしかった」