【ブルージェイズ14-2レンジャーズ】トロント/ロジャーセンター、8月16日(日本時間17日)
シーズン前に、ブルージェイズの活躍を予想した人は何人いるだろう。
ファンは連日、「予測不可能なシーズン」を象徴する瞬間を目撃している。チームで最も足の遅い選手がキャリア初の盗塁を決めた翌日、チームで最も小柄な選手が左翼席へ2本の本塁打を放った。
マイルズ・ストローのメジャー初の1試合2本塁打は、チームの総合力があってこそだが、こうした『意外性』こそがブルージェイズの魅力で、全カナダがチームに注目している。
ストローはまず3ラン本塁打で試合の流れを決めると、2本目の本塁打で先発のエリック・ラウアーと救援陣に大きな援護をもたらした。3号、4号の2発で、ストローは自身のシーズン最多本塁打数に並んだ。
「毎日4万人もの観客が見にきてくれている。今までこんな光景を見たことがない。ファンの皆さんの後ろでプレーできるのは最高。クラブハウスやベンチでも、毎日これだけ多くの人が来てくれてとてもうれしいね、といつも話しているんだ」
移籍からの逆襲
今季のストローのシーズンは異例の展開となっている。
1月にガーディアンズからブルージェイズへ移籍した当初は、取引内容も複雑で先行き不透明だった。しかしストロー自身に非はなかった。
ブルージェイズは当初、佐々木朗希を獲得するために国際ボーナス枠を使おうとしており、最後の動きとして、ストローと彼の残契約(約1,000万ドル)を引き受けた。結果的に佐々木はドジャースと契約したため、ブルージェイズに残ったのがストローと契約金約1,000万ドルのみ。開幕時点では40人枠にも入っておらず、出場機会はあまり期待されていなかった。
守備力とスピードで価値を示す
それでも8月中旬現在、WAR0.9のストローは、右肩故障でIL入り中の佐々木(-0.2 WAR)以上の活躍を見せている。シーズン序盤は守備力で出場機会を得ていたが、リハビリ中の選手が続出したことでレギュラーに定着。現在は守備指標+7でMLB外野手12位タイ、打率.260・OPS.666と安定した成績を残す。盗塁もこなし、ワールドシリーズを狙うチームに欠かせない存在となった。
1月当時はチームでの役割が不明瞭だったストローも、今やブルージェイズがプレーオフを目指す上で重要な戦力になっている。予想外の活躍と堅実なプレーが組み合わさり、チームの秋への挑戦を後押ししている。
