エイドリアン・モレホン、メイソン・ミラー、ロベルト・スアレスがリグレーフィールドで成し遂げたことは、パドレスのリリーフ投手陣による後世に語り継がれるべきパフォーマンスだった。
3-0の勝利でモレホンは相手の打者7人をすべて打ち取った。パドレス史上でも屈指の効率的な救援登板と言っていい。
ミラーは記録更新を続け、ポストシーズン史上最速の1球(104.5マイル=約168.2キロ)を計測し、ポストシーズン初登板から8者連続三振という史上初の快挙を達成。こちらは球団史上でも最も支配的な救援登板と言える。
スアレスは落ち着いてセーブを挙げ、ポストシーズンで「4アウト以上が必要なセーブ」を複数回記録したパドレス史上唯一のリリーフ投手となった。先発のディラン・シースを含むパドレスの投手4人の平均速球は98.8マイル(約159.0キロ)。ポストシーズン1試合の史上最速に並ぶ数値(2022年のマリナーズに並ぶ)だった。
序盤から終盤まで、投手陣の投球は圧巻だった。
ただ、救援3投手人にとって最も重要なのは次の点だ。
3人とも「勝った方が勝ち抜けの第3戦」で登板可能と見込まれている。
「明日は総動員だ」
マイク・シルト監督はそう語った。
シルト監督はすぐにこう付け加えた。各救援投手の「コンディションを確認」して、どの程度登板可能か、つまりアウトをいくつ任せられるか、を見極めるつもりだと。投手の健康を危険にさらすようなことは考えない、とも語った。
しかしながら、パドレスが「スーパー救援陣」を構築したのは、まさにこうした場面のためだった。
そして今その局面に到達した以上、それを存分に使うつもりでいるのは間違いなさそうだ。
「今季、3日連続で投げたのは2人しかいない。こういう状況に備えて温存してきた」
シルト監督はそう語り、「当然、敗退が懸かる試合には特別な事情がある」と付け加えた。
最初の2試合でもっとも負荷がかかったのはミラーとモレホンだった。第1戦の敗戦ではスアレスは登板せず、ミラーとモレホンはそれぞれ1イニングを投げ、第2戦の勝利では両者で最重要の12アウトを奪った。
2人とも第3戦の起用に前向きで、しかも効率よく投げて登板可能な状態を保っている。モレホンは2試合で計42球、ミラーは40球だ。
「シルティー(シルト監督)が必要とすることは何でも」
ミラーはそう話した。
「みんな同じ気持ちだ。ポストシーズンだからね」。
モレホンは通訳のホルヘ・メルロスを通じてこう話した。
「1打者でも、1球でも、1イニングでも、何であろうと、明日は必ず登板できます」
そして今季2年連続で、ダルビッシュ有(39)が「勝った方が勝ち抜け」の試合に先発する。昨年10月、ナ・リーグ地区シリーズ第5戦でドジャースに敗れた試合でも、素晴らしい投球だった。ダルビッシュはパドレス史上もっとも多くのポストシーズン先発を重ねている投手であり、今季の大半で苦しんできたとはいえ、この大一番では絶対的な信頼を寄せられている。
ただしダルビッシュの交代は早いだろう。勝った方が勝ち抜ける試合ではそれが常だ。つまり、もしダルビッシュが早めに降板することになれば、序盤から中盤のイニングを誰がカバーするのかという重大な問題が残る。
モレホンやミラーに3アウト以上を託す可能性もあるだろう。しかし、両者とも1イニングずつに制限される可能性の方が高い。では、残りのアウトをどこで稼ぐのか。
マイケル・キングを温存してきた理由なのかもしれない。キングはワイルドカードシリーズの先発ローテーションから外れ、最初の2試合をブルペンで名前を呼ばれることなく過ごした。
「自転車に乗るようなものさ。ブルペンに戻ったんだ」とキングは言った。
「きょう投げる準備はできていたよ」
キングはヤンキース時代の大半をリリーフとして投げ、フアン・ソトとのトレードでパドレスに移籍した。リリーフとして通算防御率3.03、172イニングで200奪三振を記録している。後半戦のほとんどを欠場した2度の故障がなければ、このシリーズで先発を任されていた可能性が高かった。
代わりに第2戦でマウンドに上がったのはシースで、キャリア最高のポストシーズン登板を見せた。第3戦ではダルビッシュが先発し、バックアップとしてキングが待機。さらにジェレマイア・エストラーダとワンディ・ペラルタも控える。
そして最後には、球界屈指の強力な救援陣3人が控えている。
「見てのとおり、素晴らしい投手たちだ。シーズンを通してリーグにそういう投球をしてきた。打者にとっては本当に厳しい対戦になる」
カブスのクレイグ・カウンセル監督はそう語った。
つまり、カブスにとっては「先制点を奪うこと」が極めて重要だ。
