キングと再契約したパドレスの次なる一手は?

December 19th, 2025

パドレスは、マイケル・キングを3年契約で呼び戻し、今オフ最初の大きな動きを見せた。キングのような右腕を必要としていた先発ローテーションにとって、極めて重要な契約だ。

球団からの発表はまだないが、19日に正式決定する見通しだ。

今オフの最優先事項は常に先発投手だった。ダルビッシュ有が2026年シーズンを全休する見込みとなり、ディラン・シースがブルージェイズと契約した今、その重要性はさらに増している。

切望していた主力先発投手を確保した今、パドレスの次なる一歩は何だろうか。他にどの補強を検討しているのか。そして、それはトレードによるものか、それともフリーエージェント(FA)によるものか。詳しく分析する。

1.パドレスはさらなる先発投手が必要

だが、正確にはあとどれくらい必要なのだろうか。

この先発ローテーションは、24時間前よりも紙面上ではるかに良く見える。マイケル・キング、ニック・ピベッタ、そしてトミー・ジョン手術から復帰するジョー・マスグローブの3人は、かなり強力な上位陣を形成する。ランディ・バスケスもおそらく入るだろう。5番手の枠には、J.P.シアーズ、マット・ウォルドロン、18日にマイナー契約を結んだトリストン・マッケンジーら、いくつかの選択肢がある。

しかし、負傷から復帰するマスグローブには不透明な部分がある。キング自身も昨季は負傷の懸念を抱えていた。そして、先発5番手の候補の投手たちは昨季、いずれも苦しんだ。パドレスは依然として先発陣を補強する必要がある。

問題は、再び大きな勝負に出るのか、あるいは周辺戦力の補強で満足するのかだ。恐らく、キングが今オフの球団にとって最大のFA補強となる。だが、A.J.プレラーGMはトレード市場で独創性を発揮し、大物先発投手を加えることができるだろうか。

冗談はよそう。プレラーGMならそれは常に可能だ。

2020-21年のオフ、プレラーGMがダルビッシュ有とブレイク・スネルを同日に獲得したときのことを覚えているだろうか。その直後、サンディエゴ出身で今オフも噂に名が挙がっていたマスグローブは、地元のチームにトレードされることはないだろうと諦めていた。その2週間後、右腕はパドレスの一員になった。

2. 一塁手は誰か

攻撃面において、パドレスは昨季のシーズン中に補強ポイントの多くを解消した。トレード期限にはラモン・ローレアーノとフレディ・ファーミンを獲得し、それぞれ左翼と捕手のレギュラーを務めると見られる。開幕直前にギャビン・シーツを獲得しており、DH、あるいは少なくともDHプラトーンの主力側としての起用が濃厚だ。

ベンチにはいくつか小さな疑問符が残っている(具体的には、プラトーンのもう一方を誰が務めるのか)。しかし、スタメンにおいて、現在唯一欠けているのは一塁手だ。

今オフ、ルイス・アライズとライアン・オハーンの両者がFAとなった。キングとの契約により、パドレスが別のFAに大金を投じる可能性は低くなったと思われる。突如として、アライズら2人との再契約は望み薄に感じられるようになった。それでもなお、球団は両者の市場動向を注視し続けるだろう。

パドレスはシーツを一塁に据え、DH兼ベンチ要員として安価な打撃専門のタイプと契約するのだろうか。その可能性はある。トレードで一塁手を探すのだろうか。繰り返しになるが、プレラーGMならそれは常に可能だ。

だが、少なくともパドレスは、もう1人の打者を見つける必要がある。

3. 最初のドミノ……あとはいくつ?

今オフについて、十分にあり得るシナリオはこうだ。

キングとの契約が、パドレスにとって今オフ最大の動きとなる。プレラーGMはもう1人の打者と、ローテーション下位の投手を加える。おそらく小規模なトレードか、あるいはFA市場の安価な層での獲得だろう。だが、メンバーはほぼ固まっており、パドレスは現在のメンバーでシーズンに臨む。

だが、それはプレラーGMらしく聞こえるだろうか。

誰にも分からない。もしかすると、まさにその通りになるかもしれない。それでも、プレラーGMが1つか2つの大型トレードを模索することは、ほぼ確実だ。なぜなら、プレラーGMは常に大型トレードを1つか2つ模索しているからだ。

もしプレラーGMが動くとしたら、チーム最大の強みであるブルペンの層の厚さを生かして取引を行うのが理にかなっている。だが、補強資金を捻出するために、プレラーGMが放出を検討するかもしれない主力選手らもいる(ピベッタか? クロネンワースか?)。そうなれば他の場所に穴が空くことになる。だが、プレラーGMなら間違いなく、それらの穴を埋めるための次の一手を用意しているはずだ。

サンディエゴにとって興味深いオフになるはずだ。常にそうではないか?