25日(日本時間26日)午前11時15分、ニューヨークのシティフィールド。練習の時間だ。
パイレーツの右腕ポール・スキーンズ(23)がダグアウトから姿を現した。その表情は真剣そのものだ。ストイックな佇まいながら、今すぐにでもシーズンを始められると言わんばかりの自信に満ちた足取りで歩を進める。
スキーンズのシーズンは、メッツとの開幕戦が行われる26日(同27日)に幕を開ける。
2026年シーズンの第1戦を任されるのは、当然だ。端的に言えば、スキーンズは球界最高の投手であり、その数字が実力を証明している。昨季、相手打者に対して打率.199、出塁率.251、長打率.307だった。メジャー昇格後、防御率2.00を超えたことは一度もない。ナ・リーグの2025年サイ・ヤング賞右腕であるのも納得だ。
パイレーツのドン・ケリー監督(46)は「簡単なのは、スキーンズが過ごした2シーズンを振り返り、防御率やグラウンドでの姿を見ることだ」と述べた。「だが私たちが目にしているのは、登板の合間の練習態度や細部へのこだわり、つまり5日ごとのマウンドへと続くあらゆる準備だ。私が最も感銘を受けたのはその点だ。自分自身、そしてチームが勝つための意欲をスキーンズは持っている」と野球に取り組む姿勢を評価した。
信じられないかもしれないが、球界最高峰の投手であるはずのスキーンズはマウンド上でまだ改善の余地があると感じている。
「今年はもっとうまくやれる。良くなるための方法はある。ただマウンドに上がって、自分の投球をするだけだ。1球1球をもっと安定して投げ切る必要がある」
2年連続で開幕投手に指名されたことを光栄に思いつつも、シーズン中盤のような心構えでマウンドに上がるつもりだ。
「(開幕戦には)意味がある。ただマウンドに立ち、シーズンを幸先の良いスタートとするために、チームを勝てる状況に導かなければならない」
スキーンズからメッツに対してニュースになるようなコメントを期待してはいけない。良いチームだと言うにとどめている。しかし、パイレーツには確実に手応えを感じている。昨年とは違う、と話す。
「言葉にするのは難しい。雰囲気やアイデンティティーは、キャンプやシーズンを通して築かれるものだと思う。今後数カ月に何が起きようとも、それがチームを一つにする。困難に立ち向かう選手がこのチームにはたくさんいる。今は確実に(過去のチームとは)違うし、2カ月後にどうなっているか本当に楽しみだ」
スキーンズは仲間への期待を抱き、自身は仕事に集中する。
「地区優勝したいし、プレーオフに行きたい。それだけだ。どうやって実現するかは分からない。勝敗数を口にしたくはない。自分たちに限界を作ることになるから。毎日、全力でプレーするだけだ」
球界最高の投手であるだけでなく、最高のチームメートでもある。チームの勝利のために、進んで助言や情報を共有する。球場を離れても、一緒にいて楽しい存在だ。
パイレーツのジェイク・マンガム外野手(30)はエース右腕について「ごく普通の人間だ。野球や人生について語り合う。本当に素晴らしい人だよ」と素顔のスキーンズを語った。
