アロンソのオリオールズ移籍がメッツ、レッドソックスとFA市場全体に及ぼす影響

December 11th, 2025

ピート・アロンソがオリオールズと条件面で合意に達したと報じられ、今後の市場にとってどういう意味を持つのか、MLBインサイダーのマーク・フェインサンド記者に聞いた。

アロンソがいなくなったことで、メッツはフリーエージェント市場で大きな補強に動くと誰もが見ています。どんな動きになると予想するか?

メッツのデービッド・スターンズ編成本部長には、これから数週間で片づけなければならない仕事がたくさんある。アロンソがオリオールズに移籍し、ブランドン・ニモもトレードでレンジャーズへ移籍した結果、メッツは一塁と外野という毎日のラインナップの中核に補強ポイントを2つ抱えることになった。

一塁、三塁を守れる内野手のフリーエージェント市場でトップクラスの候補はアレックス・ブレグマンとエウヘニオ・スアレスだが、この2人はいずれも三塁手で、メッツのニーズにそのまま当てはまるとは言いにくい。最近ポスティングされた日本人スター内野手の村上宗隆と岡本和真が、一塁のフリーエージェント候補として浮上してくる可能性もある。

最有力の大型補強候補はカイル・タッカーとコディ・ベリンジャーだ。この2人については、そう遠くないうちに争奪戦が本格化すると見込まれている。ピート・アロンソ、エドウィン・ディアス、ブランドン・ニモの年俸負担が消えたことで、メッツのペイロール(年俸総額)には外野手1人と大型契約を結ぶだけの余裕が生まれている。市場に残る打者の中でも、最高クラスの条件を引き出すと予想される顔ぶれだ。

メッツは先発投手の補強にも動いている。マイケル・キングが依然として最有力候補に挙がる一方で、フレディ・ペラルタ級の先発投手をトレードで狙う案を優先する可能性もある。救援陣の上積みも課題で、ロベルト・スアレスを含む複数のリリーフ投手について話し合いを進めている。

オリオールズはついに、ファンが待ち望んでいた大型フリーエージェント補強に踏み切った。だが、これで補強が終わりだとは思わない。もしまだ動くとすれば、次は誰をターゲットにするのか?

私は、オリオールズの補強がこれで終わりだとは考えていない。オリオールズは依然としてローテーションの一番手を任せられる先発投手を追っており、その筆頭候補がキングとフランバー・バルデスだとみられている。一方で、前述のメッツと同様にトレード市場を探す可能性もある。

ここ数年でトッププロスペクト(有望株)の何人かが次々とメジャーに昇格しているにもかかわらず、オリオールズには依然としてトレード要員になり得る魅力的な有望株が残っている。長打力のある一塁手コビー・メヨも、その1人だ。メヨは今季メジャーで85試合に出場して11本塁打、28打点、OPS .687と苦戦したが、10日に24歳になったばかりで、多くの球団が欲しがる存在になり得る。

オリオールズは、若手選手たちの年俸がまだそれほど高くないこのチャンスの期間を生かすため、久しぶりにフリーエージェント選手に思い切った投資をした。アロンソ獲得が今オフ唯一の大型補強になるとは考えていない。

過去2日間で、トップクラスのフリーエージェント3人、アロンソ、カイル・シュワーバー、エドウィン・ディアスが相次いで契約に合意した。次は誰になるのか?

予想としては、市場に残っている救援投手で頭一つ抜けた存在のロベルト・スアレスか、先発投手陣の中でも上位クラスに入るマイケル・キングのどちらかになりそうだ。

今オフの救援投手市場はかなりのハイペースで動いており、ディアスに加えて、デビン・ウィリアムス、ライアン・ヘルズリー、ライセル・イグレシアス、エミリオ・パガン、カイル・フィネガンら、複数のリリーフ投手がすでに新契約を勝ち取っている。

ロベルト・スアレスは、FAで残っている数少ない救援投手の1人でピート・フェアバンクス、ケンリー・ジャンセン、タイラー・ロジャース、ルーク・ウィーバーも同じグループに入る。

マイケル・キングは、フランバー・バルデス、レンジャー・スアレス、今井達也より短い年数の契約になる可能性が高く、先発投手を必要としている球団にとって人気になっている。

今オフのレッドソックス(アロンソ獲得候補とみられていた)とヤンキースは、大都市圏の球団でありながら、ここまでは意外なほど静かだ。なぜ動きが鈍いのか、そして今後どこへ向かうのか?

レッドソックスは右打ちの長距離砲を必要としており、アロンソは間違いなく最優先ターゲットだった。アロンソとカイル・シュワーバーが市場から消えた今、一塁の補強として、日本人スラッガー2人のいずれかに目を向ける可能性がある。一塁はトリストン・カサスの定位置とは言い切れなくなっている。

一塁に加えて、レッドソックスは三塁も補強ポイントになる。アレックス・ブレグマンがフリーエージェントになっており、再契約の可能性もあるが、ボー・ビシェットやエウヘニオ・スアレスの獲得を検討する選択肢もある。トレードに踏み切る手もあり、その場合はアストロズのイサーク・パレイデスが候補として挙がる。今週はオールスター二塁手ケテル・マルテをレッドソックスがトレードで狙うのではないか、という噂も活発になっている。

ヤンキースの最優先事項は移籍1年目から活躍したコディ・ベリンジャーとの再契約だ。カイル・タッカーの獲得も選択肢として残っているが、関係者によれば、ベリンジャーを優先している。

一方、リストから外してよさそうな名前がフェルナンド・タティスJr.だ。今週、タティスJr.がトレードでヤンキースへ移籍する可能性について一部で噂が出たが、関係者の見立てでは、そのシナリオが現実になる可能性は極めて低い。

先発ローテーションのトップクラスには動かない、という見方が強い。一方で、デビン・ウィリアムスとルーク・ウィーバーがフリーエージェントになったことを踏まえ、救援陣の補強は間違いなく進めている。

注目すべき名前として挙がっているのがブラッド・ケラーだ。ゲリット・コールとカルロス・ロドンが負傷から復帰するまで先発ローテーションの一角を任せ、その後はブルペン兼スイングマン(先発と中継ぎの両方をこなす投手)として起用する構想が描かれている。