ウインターミーティングで野球界の多くの関係者がオーランドに集結している。編成本部長、監督、記者、アナリストら、あらゆる顔ぶれがそろいつつある。そしてまもなく、ピート・アロンソもそこに加わる。
事情に詳しい関係者がMLB.comのアンソニー・ディコモ記者に語った情報によると、アロンソは9日(日本時間10日)にタンパの自宅から車で会場へ向かい、ウインターミーティングの場で獲得に名乗りを上げている球団と対面で交渉する予定だという。その中にはレッドソックスとオリオールズも含まれている。
アロンソは、このオフにラファエル・デバースの抜けた打線の穴を埋める長距離砲を求めているボストンにとって、まさにうってつけの補強になり得る。
一方のオリオールズは、今オフのフリーエージェント市場に出ているトップクラスの先発投手と結び付けて語られることが多いが、2025年は一塁手とDHを合算した長打率が.375にとどまり、メジャー全30球団中28位だったこともあり、長打力の上積みが求められている。
「私たちはいろいろな打者と話をしている。ポイントは『この選手はチームを良くしてくれるのか?ロースターを良くしてくれるのか?チームのレベルを引き上げてくれるのか?影響力を持てるのか?』ということだけだ」と、オリオールズのマイク・エリアス編成本部長は語った。
「選手の実力が十分なら、受け入れる方法はいくらでも考えられる。今はフリーエージェントが中心だが、トレードも含めて、打線に大きな影響を与えられる打者たちについて、たくさん話し合いを進めている」
ボルティモアは支出に前向きな姿勢を見せている。2024年3月に富豪デービッド・ルーベンスタイン氏らのグループが球団を買収して以降、補強に動きやすくなった。ここまでオリオールズは「大型補強に動く球団」とまでは見なされていないが、その評価が変わる日も近いかもしれない。
プロ入り以来メッツ一筋のアロンソについて、メッツのデービッド・スターンズ編成本部長は8日(日本時間9日)、再契約は「最優先事項だ」と語った。ただし、互いのことはよく分かっているため、ウインターミーティングでわざわざ直接会う必要はないとの見方も示し、「これからも連絡は取り合っていく」と付け加えた。両者は先月からすでに契約交渉を始めていると報じられている。
7日に31歳になったアロンソは、2025年に打率.272、38本塁打、41二塁打、OPS .871を残す好シーズンを送り、初のシルバースラッガー賞と5度目のオールスター選出を勝ち取った。
