【ホワイトソックス5-7xカブス】シカゴ/リグレーフィールド、8月17日(日本時間8月18日)
レギュラーシーズンが残り約6週間となるなか、シカゴの北部と南部、双方のファンが現実的にポストシーズン進出を夢見られる状況にある。カブスはナ・リーグのワイルドカード争いの渦中にあり、ホワイトソックスは現在、ア・リーグ中地区の首位に立っている。
そんな2チームによる3連戦がこの日からスタート。ピート・クロウ=アームストロングが先頭打者本塁打で試合を始めると、延長10回には2ランで試合を締めくくり、カブスがホワイトソックスにサヨナラ勝ちした。
短縮シーズンとなった2020年を除けば、同一シーズンに行われる両球団の2度のシリーズを、カブスとホワイトソックスがともに勝率5割を上回る状態で迎えたのは2008年以来初めてだった。
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「1906年以来最大のシリーズだという人もいたよ」と、カブスのクレイグ・カウンセル監督は、両球団が対戦した同年のワールドシリーズを引き合いに出し、試合前に冗談を飛ばした。「ファンにとっては楽しいシリーズだ。家族や親友、叔父さんでも誰でもいい。隣同士に座りながら別々のチームを応援し、それを楽しめる。そこが一番いいところだ」
1 カブスの強力な1、2番
シカゴ北部で愛され、ホワイトソックスファンにとっては厄介な存在であるクロウ=アームストロングは、この日最初に見た一球を文句なしの本塁打とし、早々にリグレーの観衆を沸かせた。しかし、それで終わらなかった。続く鈴木誠也も本塁打を放ち、2者連続弾で球場の熱気をさらに高めた。
クロウ=アームストロングは右翼、鈴木は左中間へそれぞれ本塁打を放ち、ホワイトソックス先発ルイス・カスティーヨを相手にカブス打線を勢いづけた。カブスの中堅手にとっては今季29号で、先頭打者本塁打は今季5本目。鈴木は今季22号だった。
カウンセルが7月11日(日本時間12日)から鈴木を2番に置いたのには、主に2つの理由がある。まず、MVP級のシーズンを送っているクロウ=アームストロングの後ろに、チーム屈指の強打者である鈴木を配置できること。また、左打者のクロウ=アームストロングとマイケル・ブッシュの間に右打者の鈴木を挟む狙いもあった。
この日の試合前まで、カブスの1、2番は7月11日以降、OPS.887、wRC+143を記録していた。どちらも同期間のナ・リーグ1位で、メジャー全体でも3位の数字だった。
クロウ=アームストロングは2本塁打を放ち、三塁打が出ればサイクル安打という内容で試合を終えた。鈴木も本塁打に加えて四球を選んだ。PCAはこの2本塁打により、30本塁打、30盗塁に到達。ナ・リーグで2年連続の「30本塁打、30盗塁」を達成したのは、2011、12年のライアン・ブラウン以来初めてとなった。
2 今永のクオリティスタート
この数カ月好投を続けている今永昇太は、この日、特にスプリットの切れが際立っていた。
左腕は計10三振を奪い、代名詞であるスプリットでは、1先発で自己最多タイとなる15の空振りを記録した。2桁奪三振は5月7日以来。カブスでの直近12先発の防御率を2.67としてマウンドを降りた。
もちろん、今永の投球スタイルには本塁打を浴びやすいという現実もある。左腕に求められるのは、その前後の走者を抑えて被害を最小限にとどめることだ。その点で四回はうまくいかなかった。先頭の村上宗隆に四球を与え、ミゲル・バルガスに安打を許した後、ランダル・グリチックに3ランを浴びた。
今永が6イニングで許した失点は、その3点だけで、2安打、3四球。三回には先頭打者へ死球を与え、六回にも先頭打者を四球で出したが、どちらも失点を免れた。
3 延長戦へ持ち込む粘り
アレックス・ブレグマンが犯した走塁ミスは、カブスにとって致命傷になりかけた。しかし、九回にジョーダン・ヒックスを攻略した打線が、ベテラン三塁手を救った。
七回、ブレグマンは安打で出塁し、イアン・ハップの犠打で二塁へ進むと、ニコ・ホーナーの安打で三塁へ到達した。その後、2死からカブスの新人ケビン・アルカンタラが救援投手トレバー・リチャーズに対してカウント0-2と追い込まれた場面で、ホーナーが二塁へスタートを切った。
ホワイトソックスの捕手ジェイク・ロジャースは、素早く立ち上がって二塁へ送球するふりをした。ブレグマンが前へ飛び出すと、ロジャースはその隙を逃さず三塁のバルガスへ送球。タッチアウトとなり、攻撃は終了。そのミスの後、九回にはアンドリュー・ベニンテンディが代打2ランを放ち、カブスは4-5とリードを許した。
九回のカブスの攻撃、ブレグマンは剛腕ヒックスから1死後に四球を選び、反撃の起点となったことで名誉を挽回した。続くハップも四球で出塁すると、ホーナーが中前適時打を放ち、カブスが5-5の同点に追いついた。
