メジャーで最も危険な1・2番、PCA&誠也が躍動で逆転勝利

今永は3本塁打を喫する悔しい登板に

August 12th, 2026

カブス8-6ナショナルズ】ワシントン/ナショナルズパーク、8月11日(日本時間12日)

カブスの中堅手ピート・クロウ=アームストロングが目覚ましい活躍を続け、ナ・リーグMVP争いで注目を集める一方、その後を打つ鈴木誠也も大きな存在感を放っている。

この日も2人がカブス打線をけん引した。クロウ=アームストロングが三回に圧巻の本塁打を放つと、鈴木も適時二塁打と本塁打を記録。敵地での3連戦初戦を制した。

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「彼らは、球界でも屈指の強力なコンビを形成している」と、カブスのクレイグ・カウンセル監督は先週末に語っていた。

この日の勝利から、3つのポイントを紹介する。

1.PCAが3階席に届く特大弾

三回、クロウ=アームストロングはナショナルズの先発ジェイク・アービンが投じた7球目のスイーパーを右翼線深くへ運んだ。しかし、打球はファウルゾーンへ切れ、2階席に飛び込んだ。その2球後、打球はフェアゾーンへと飛んで行った。

アービンがフルカウントから高めに投じた94.6マイル(約152.2キロ)の速球をPCAは逃さなかった。打球速度は自身の本塁打で2番目に速い111.5マイル(約179.4キロ)を記録。三階席前面に直撃した一打は、スタットキャストの推定で飛距離437フィート(約133.2メートル)に達し、自身4番目に大きい本塁打となった。

クロウ=アームストロングにとって、これが今季27号。すでに30盗塁も記録している。今季「20本塁打、20盗塁」を達成しているのはほかに、ナショナルズのCJ・エイブラムズ(29本塁打、22盗塁)とレッズのエリー・デラクルーズ(20本塁打、21盗塁)がいるが、クロウ=アームストロングは「30本塁打、30盗塁」達成に迫っている。

このパワーとスピードの融合こそ、クロウ=アームストロングがMVPの有力候補となっている理由の一つだ。この日の試合前時点で、ファングラフス版のWARはメジャートップの8.0。ドジャースのスーパースター、大谷翔平(6.6)に1.4の差をつけていた。

2.粘り強い攻撃でアービンを早期降板へ追い込む

この日の試合前時点で、今季のカブスは打席数(4713)、相手投手に投げさせた球数(1万8642球)ともにメジャー最多。1打席あたりの平均球数は3.96球で、ナ・リーグトップのブルワーズ(3.97球)とほぼ同じだった。

アービンは、カブス打線がいかに相手投手を消耗させるかを身をもって味わうことになった。

カブスは3回終了までにアービンへ75球を投げさせ、そのうち二回だけで31球を費やさせた。アレックス・ブレグマンは右腕を相手に、10球に及ぶ打席を2度記録。クロウ=アームストロングと鈴木も、それぞれ9球粘った。アービンは3回1/3で降板し、投球数は88球(ストライク56球)に達した。

「打線の強み、そして投手にどのようなプレッシャーを与えられるかを見事に示した試合だった。これこそが、この打線の真骨頂だろう。大量得点を挙げたり、走者を置いた場面で本塁打や二塁打といった決定打が出たりしたわけではない。しかし、序盤の5イニングは、それぞれ相手にとって非常に厳しいものにできていた」とカウンセル監督は語った。

これによりシカゴは、試合前時点で防御率4.84とナ・リーグ14位だったナショナルズのブルペンを早い段階で引きずり出した。五回にはダンズビー・スワンソンが救援右腕マックス・クラニックから満塁押し出し四球を選び、六回にはブレグマンがワシントンのオーランド・リバルタから2死走者なしでソロを放った。さらに八回、鈴木がマイルズ・マイコラスから今季20号を記録した。

3.今永、3本塁打を浴びて悔しい登板に

今永昇太の投球スタイルや球種を考えれば、本塁打は常につきまとう。カブス左腕にとって重要なのは、本塁打の前後に走者を出さないこと、そして立て続けに一発を浴びないことだ。

しかしこの日はナショナルズ打線に3本塁打を浴びた。初回にエイブラムズに2ラン、二回にジェイコブ・ヤングにソロ、五回にディラン・クルーズにソロを許した。今永が1試合で3本塁打を浴びたのは、敵地で行われた6月24日のメッツ戦以来となった。

しかし、今永はその間の7先発で計164人の打者と対戦し、許した本塁打は5本にとどめていた。それが直近10先発で見せていた好調を支える大きな要因となり、その間は56回2/3を投げて防御率2.06、51奪三振、10四球を記録していた。この日のナショナルズ戦では4回2/3を投げ、5三振を奪って四球は与えなかったものの、本塁打による4失点を喫した。

「正直なところ、今日の昇太は立ち上がりから少し精彩を欠いていたように思う。制球が定まっておらず、失投も普段より目立っていた。マウンドでの仕草からもそれが伝わってきたが、調子が上がらない日でも、その時の状態で最善を尽くさなければならない。その中で粘り強く戦ってくれた」とカウンセル監督は振り返った。