新シーズン到来、ブルージェイズに突きつけられる“新たな問い”

2:32 AM UTC

毎年この時期になると、クローゼットからスーツケースを取り出し、天気アプリの行き先をフロリダ州ダニーデンに設定し直す。そんな小さな変化とともに、新しい野球シーズンの到来を実感する。オフシーズンは終わりを告げ、補強が完全に出そろっていなくても、視線は自然とチームそのもの、そしてこれから待ち受ける課題へと向かっていく。

ブルージェイズにとって昨季は夢のような一年だった。キャンプ時にはさほど大きな期待は寄せられていなかったが、ワールドシリーズ進出という快進撃でカナダ全土に野球熱を呼び戻した。このキャンプに集まる注目度も、ここ数十年で例を見ないほどだろう。

とはいえ、その栄光はすでに過去のもの。新たなシーズンは、再び驚きと不安が入り混じる一年として幕を開ける。

2月11日にキャンプインでは、選手やコーチが”あの”ワールドシリーズをどう振り返るのかが話題になる。しかし、それも束の間。すぐに視線は2026年へと移り、新シーズンへの数々の疑問と向き合う時間が始まる。

1.ホセ・ベリオスの起用方法は

この問題は、2025年シーズン終了後から宙に浮いたままだ。ベリオスはシーズン終盤にブルペンへ配置転換され、さらにMLB10年目にして初となる負傷者リスト(IL)入りも経験。加えて、ポストシーズンのロースターから外れたことを「納得していなかった」ことも伝えられている。

現在ブルージェイズには、ベリオス以外に先発投手が5人いるため、このままではローテーションを巡る“椅子取りゲーム”が気まずい形で始まる可能性もある。

ベリオス本人には明らかにフラストレーションがあったが、それ以前の彼はリーグ内で確かな評価と信頼を築いてきた。実際、2025年にはブルージェイズのロベルト・クレメンテ賞候補にも選ばれている。この件についてベリオスが最初に口にするコメントは、今後を占う重要な材料になりそうだ。

ブルージェイズは年俸整理のために有望株を放出するつもりはなく、フリーエージェント市場には今も先発投手を求める球団向けの選択肢が残っている。いずれにせよ、この問題はキャンプ期間いっぱいまで持ち越される可能性が高い。

2.シェーン・ビーバーは春季キャンプは通常通り迎えられるのか

ベリオス、そして先発ローテーションの話題と関連してくるのがビーバーの状態だ。2025年シーズン終盤に前腕の疲労を感じていたという報道もある。トミー・ジョン手術から長いリハビリを経た直後だったことを考えれば、現時点で過度に心配する必要はないが、今春は注意深く見ていく必要があるのは間違いない。

キャンプ序盤から通常通りブルペン投球をこなせるかが焦点だ。調整に遅れが出たり、ペースが落ちるようなことがあれば、状況は一気に複雑になってくる。

3.ゲレーロJr.は今オフと今季のチームをどう受け止めているのか

毎年春になると、ブラディミール・ゲレーロJr.はいつも違う空気をまとい、違う物語が紡がれる。

キャリア初期には、キャンプ初日からコンディショニングが話題になることが多かった。2021年の大ブレークを経て、「2021年は予告編で、2022年が本編だ」という有名な言葉も残した。昨季は契約問題がキャンプ中ずっと影を落とし、最終的に決着がついたのは4月上旬だった。

そのゲレーロJr.は、2025年のポストシーズンで自らが真のスーパースターであることを証明した。大舞台で流れを引き寄せ、自身だけでなくチーム全体を一段上のレベルへと押し上げる存在だ。今や球団の「顔」であり、「声」であり、「心臓部」でもある。ブルージェイズを語るのは、ゲレーロJr.だ。

4.リッキー・ティードマンの起用方法と時期は?

ブルージェイズの元全体1位指名投手ティードマンは、トミー・ジョン手術の影響で2024年の大半と2025年シーズン全休を余儀なくされた。それでもまだ23歳。負傷前に寄せられていた大きな期待を、あらためて証明する準備は整いつつある。

球団は慎重に段階を踏んで起用していく方針だが、球威や質が完全に戻っていれば、今季あるいは2026年を見据えて、ブルペンでの起用を検討したくなるだけの魅力を備えている。今春の登板内容は、今後の起用法を左右する重要な判断材料となりそうだ。

5.ドールトン・バーショとの契約延長は?

この件について、球団側が公の場で言及することはまずないだろう。ただし、バーショ本人の口から、球団と代理人との間で何らかの話し合いが行われたかどうかが明かされるのかは、注目すべきポイントだ。

今季がフリーエージェントイヤーとなるバーショは、昨季は負傷に悩まされながらも、限られた出場機会の中で強い印象を残した。市場での評価が難しいタイプの選手ではあるが、ブルージェイズにとって欠かせない戦力であることは疑いようがない。

一年前、球団はアレハンドロ・カークとの契約延長を見事にまとめ上げた。その流れを踏まえれば、次に名前が挙がる存在がバーショであっても不思議ではない。