マリナーズが乗り越えようとしてきたこの話は、この日最終章を迎えたと渦中の2人は考えている。ランディ・アロザレーナが、約2週間前のワールド・ベースボール・クラシックでのカル・ローリーとのやり取りについて、2度目の声明を発表したのだ。
「開幕まであと数日という状況なので、この件で集中力を乱したくなかったのは理解している。カルとは話し合い、試合後に私が言ったことについて謝罪した。WBCでの出来事は、私たちが兄弟でありチームメイトであるという事実を何ら損なうものではない。彼は家族であり、私たちは二人ともマリナーズがワールドシリーズで優勝できるよう尽力することに集中している」と、アロザレーナは球団を通じて語った。
ローリーはその後、カクタスリーグの最終戦前の試合である、カブス戦(7対1でマリナーズが敗北)で9イニングすべてに出場した。
「話し合って、すべてうまくいったよ。ランディは僕が彼を愛していることを知っているし、彼は兄弟だし、これは過去のことだし、誰もこのことを持ち出そうとはしていない。僕たちは良い関係を築いている。話し合って、お互いに申し訳なく思っていたし、お互いに気持ちを落ち着かせ、ここにいられることを嬉しく思っている。会場に入って皆に会えたのは本当に良かった。ワールドベースボールクラシックも楽しかったけど、ここに戻って来られて良かった。ある意味、家族がみんなまた一緒にいるような気分だよ」と、ローリーは語った。
マリナーズのダン・ウィルソン監督も、アロザレーナの発言を肯定的に受け止めた。
「驚かないよ。クラブハウスでずっと話してきたことだから。本当に特別なチームなんだ。みんな仲が良くて、そう、そろそろ潮時なんだ。シアトルに戻って、このシーズンを始める準備はみんなできていると思う」と、ウィルソン監督。
アロザレーナが発表した声明は、1週間前に大会から戻った際に発表したものよりも詳細な内容だった。前回の声明では、ローリーの名前は挙げられていなかった。また、アロザレーナは質問にも答えないことを表明していた。
ローリーは19日(同20日)からアリゾナでマリナーズに合流しており、その夜、ホホカムスタジアムで行われたアスレチックス戦で、2人は打線に名を連ねた。試合後、6対4で勝利した2人は恒例のガッツポーズを披露し、アロザレーナはローリーの、野球界で最も有名なニックネームの由来となった部分を叩いた。
「ここ数日は本当に大変だったよ。みんなが最後の仕上げに追われているような感じだし、選手たちが戻ってきて、またチームに馴染もうとしている。そして僕たちもみんな、ここで慌ただしく動き回っている。でも、ここにいるみんなと同じように、僕たちは家族だし、以前にも一緒にプレーしたことがあるから、ワクワクしているよ」と、ローリーは語った。
ローリーは、この件について3月9日(同10日)にマリナーズ担当記者3人とのビデオ通話で、ヒューストンで行われたワールドベースボールクラシックのメキシコ戦で、打席で握手をしなかったことをアロザレーナが失礼だと感じたことについて、まず謝罪の意を表明した。その試合後、アロザレーナはメキシコ人ジャーナリストのルイス・ギルバートとのインタビューで、スペイン語でローリーに対して辛辣な言葉を浴びせた。
その部分については、すでに詳しく記録されている。
しかし、この騒動が長引いた主な理由は、少なくともアロザレーナが最初の声明以外にこのやり取りについて実際には何も言及していなかったからである。その声明は以下の通りである。
「メキシコ代表としては望んでいた結果は得られなかったが、チームメイトとキャンプに戻ってこられて嬉しい。WBCはもう終わったことですし、マリナーズでのプレーに集中したいと思っている。今はシーズンに集中し、チームがワールドシリーズで戦えるよう貢献することに専念する」
ローリーは、メディアとの電話会見で、この状況について後悔の念を表明した。
「ランディに連絡して、『もし不快な思いをさせてしまったのなら申し訳ない』とか、そういうことを伝えた。でも、僕たちはただ試合をしているだけ。もし僕が彼のチームメイトで、プレーオフで対戦相手と戦っていたら、彼も同じことを望むだろう。あるいは、僕にも同じようなエネルギーを求めているはずだ。だから、僕はそういう風に考えている。連絡を取って、この件を解決した」
このやり取りとアロザレーナの試合後初のインタビューが共に拡散されたため、ワールドシリーズ制覇を目指すチームの主力選手2人の間に亀裂が生じたのではないかという憶測が広がった。
しかし、開幕戦が近づくにつれ、両者とも次のステップに進む準備ができていることも明らかだ。
