バスケス好投、メリルが本塁打、パドレスは試合のなかったライバルとの差を詰める

September 12th, 2025

パドレス2−0ロッキーズ】サンディエゴ/ぺトコパーク、9月11日(日本時間12日)

他球場のスコアボードを気にする必要はなかった。そこにあったのはパドレスの野球。

勝てば順位を上げ、負ければ下がる、ただそれだけだった。

順位を上げた。

ペトコパークでのロッキーズとの3連戦初戦、パドレスはランディ・バスケスが自己最多の9三振を奪い6回無失点。

この勝利で他の4チームが試合のなかった夜にパドレスは2つのレースで前進した。

パドレスの直近の目標は、ナ・リーグのワイルドカード・シリーズを本拠地で戦うことだ。そのためには西地区でドジャース(2.5ゲーム差)をとらえるか、少なくともワイルドカード首位のカブス(3.5ゲーム差)を抜かなければならない。

一方で、パドレスはポストシーズン争いの圏外にいるジャイアンツとレッズと5.5ゲーム差に広げた。パドレスのプレーオフ進出は確実に近づいている。

以下はこの重要な1勝からの3つのポイントだ。

バスケス、ポストシーズンの役割を勝ち取る
バスケスは今季25試合(うち24先発)に登板し、防御率3.72を記録している。大物投手がそろうローテーションでニック・ピベッタに次ぐ2番手と見なされても不思議ではないだろう。

バスケスは見事だった。ロッキーズから9三振を奪い、自身のキャリアハイを更新。無四球でもあった。もしパドレスがバスケスに常にこの投球な内容を期待できるなら、どのように起用するか非常に興味深い議論が必要だ。

ワイルドカード・シリーズを想定した場合、第1戦と第2戦の先発投手はピベッタとマイケル・キング(順序は未定)に託すことが濃厚。3番手の候補はディラン・シースとダルビッシュ有(39)だが、今季はいずれも不安定な投球内容が目立つ。

バスケスはこの2人ほど長いイニングを任されたことはない。ただ、パドレスはリリーフ投手陣が強力なため、プレーオフでバスケスが長いイニングを投げる必要はない。来週のメッツ戦はポストシーズンのリハーサル的な意味合いだろう。その雰囲気で登板を経験すれば、状況は一層面白くなるだろう。少なくともロングリリーフ要員としてポストシーズン・ロースター入りを勝ち取りつつある。

「結局はチームが何を求めるかだ。自分はそのための準備をするだけだよ」とバスケスは通訳のペドロ・グティエレスを介して語った。

アラエス、首位打者への遠い望み
ルイス・アラエスにとって今季は不振の年であることは否めない。11日の試合前、OPS.702だった。しかしこの日は3安打を放ち、打率.285まで引き上げた。

アラエスはトニー・グウィン以来となる4年連続の首位打者を狙っている。現時点での基準は、ハムストリング(太もも裏)を痛めて残りシーズンの出場が危ぶまれるトレイ・ターナー(フィリーズ)の打率.305だ。

もしこの数字がタイトル獲得への基準でありつづけるなら、残り15試合で打率5割近い成績が必要となる。具体的には58打数29安打か、60打数30安打の計算だ。アラエスの過去15試合での最高打率は.491。

つまり、かなり厳しい挑戦であることは間違いない。それでも9月から10月にかけて、この日のような活躍を積み重ねれば、不本意な今季のレギュラーシーズンを払拭する大きな一歩になるだろう。

メリルの長打力が戻ってきたのか。

9月1日に足首の負傷から復帰して以来、ジャクソン・メリルは長打率.606を記録している。11日にはレフト方向への本塁打を放ち、四回に2−0のリードをもたらした。外角ぎりぎりの速球を逆らわずに打ち返す、まさにメリル本来の打撃だった。

「それが自分のバッティングなんだ。8歳のころから逆方向への打撃を続けてきた。それが自分だよ」とメリルは語った。

今季のメリルは負傷者リスト(IL)入りを3度経験し、そのたびに異なる故障で離脱。昨季のブレイクイヤーのようなリズムをつかむことができなかった。

しかし長打不足に悩むパドレスにとって、メリルは数少ない「一発を期待できる打者」の一人だ。

「いくつか発見があった。修正を加えて、そこから前に進んできた」とメリル。復調の兆しは、はっきりと見えている。