【ヤンキース4-0レッドソックス】ニューヨーク/ヤンキースタジアム、10月2日(日本時間3日)
主力の離脱や戦力のやりくりに苦しみながらも、レッドソックスのアレックス・コーラ監督は最後まで「10月の戦い」をあきらめていなかった。宿敵ヤンキースとのア・リーグ・ワイルドカードシリーズ第3戦、すべてを懸けた一戦を前に、監督はこう語っていた。
「俺たちの目標はずっと、10月まで勝ち進み、ワールドシリーズまで行って、勝つことだった。この2試合のような緊張感の中でベンチにいる感覚、みんなにはなかなか想像できないと思うよ」
だが、第3戦はそんな思いとは裏腹に、レッドソックスのシーズン最終戦になった。
試合を決定づけたのは、四回のヤンキースの4得点。守備のミスと相手打線の粘りが重なった。勢いを失ったチームの中で、吉田正尚は2安打を放つも、そのまま完封負け。スタジアムは割れんばかりの大歓声に包まれ、レッドソックスの2025年は、静かに終わりを迎えた。
この敗戦は、たった1つのイニングの問題ではない。
先発した23歳の有望株、コネリー・アーリーは、3回までを無失点に抑え、堂々の立ち上がりを見せたが、四回、守備の乱れとヤンキース打線のしぶとさに足をすくわれ、試合の流れは一気に相手へ。
ヤンキースの先発キャム・シュリトラーも圧巻だった。マサチューセッツ州ウォルポール出身で、幼い頃はレッドソックスのファンだったという24歳の右腕は、まさに「憧れの相手」に全力で挑み、八回5安打、無四球、12三振で無失点。わずかメジャー15先発目とは思えない快投で、ヤンキースのポストシーズン史に残る名場面を演出した。
本来なら次戦の舞台はトロントのはずだったが、ボストンは帰路へ。一方、勝利を手にしたヤンキースは、パスポートを手にカナダへの旅に出る。
レッドソックスにとっては、2021年以来のポストシーズン進出という節目の年。若手による新しいコアが形になり、ベテランがそれを支えたチームは、確かな一歩を踏み出したとも言えるシーズンだった。
