ロイヤルズが本拠地を改修 フェンスを前に出し、HR増加狙う

よりニュートラルな球場を目指して改修

January 13th, 2026

カウフマンスタジアムは2026年に少し様変わりする。ロイヤルズは外野フェンスを内側に移動させると球団は13日(日本時間14日)に発表した。

左翼と右翼のフェンスは、ファウルポール付近から9~10フィート(約2.7~3メートル)移動され、センターに向かって徐々に狭くなる。中堅からホームベースへの距離は410フィート(約125メートル)のままだ。フェンスの高さは、ほとんどの場所で10フィート(約3メートル)から8.5フィート(約2.4メートル)に変更される。座席数も増加し、左翼に約150席、右翼に約80席のドリンクレール席が新たに設置されることになる。

球団が提供した図面によると、左翼と右翼のフェンスはそれぞれ9フィート(約2.7メートル)縮まり、それぞれ356フィート(約108メートル)と353フィート(約107メートル)から、347フィート(約105メートル)と344フィート(約104メートル)に縮小される。従来の左翼、右翼ともに373フィート(約113メートル)だったフェンスも、9フィート(約2.7メートル)縮まり、364フィート(約110メートル)となる。左中間と右中間のフェンスは、389フィート(約118メートル)から379フィート(約115メートル)に縮小される。

「色々な要素が絡んでいる。シーズンを通して、調査を行い、数値を計算し、これが攻撃にどれほど影響するのかを検証し始めた。その結果、投手陣にどのような影響が出るのか? 最終的には、攻撃面でチームが向上するという結論に至った。現在の投手陣であれば、球場サイズの変更は投手陣にマイナスの影響を与えるというよりは、攻撃にプラスの影響を与えるだろう」と、ロイヤそのルズのJJ・ピッコロGMは言う。

ロイヤルズは、カウフマンスタジアムでプレーしてきた期間の大半、外野の寸法をそのまま維持してきた。ただし、フェンスが10フィート(約3メートル)移動された9年間は例外で、2004年シーズン前には元の寸法に戻された。

一般的に“The K(カウフマンスタジアム)”は、打者に不利な球場と認識されているが、MLB.comのマイク・ペトリエロ記者が2024年のプレーオフ中に解説した記事にあるように、必ずしもそうではない。カウフマンスタジアムはホームランヒッターに不利な球場と分類されるべきだ。スタットキャストのパークファクター(その球場が平均と比べてどれだけ得点が生まれやすいか)を用いると、カウフマンスタジアムの過去3シーズンのパークファクターは101と、やや打者に有利な球場だった。

さらに詳しく見ると、単打は103(7位タイ)、二塁打は113(5位)、三塁打は183(3位)、本塁打は85(26位タイ)のパークファクターを残していた。

カウフマンスタジアムのフィールド面積は、MLBで2番目に広く、115737平方フィート(約10752平方メートル)。よって、フィールドに落ちる安打は多い一方で、フェンスを超える本塁打は少なかった。ロイヤルズは伝統的にこのカウフマンスタジアムの特性に合わせ、投手力と守備力を駆使し、二塁打や三塁打を生むスピードと走塁を重視したチームを作ってきた。

そのスタイルは今もロイヤルズが理想とするものだ。そして今、より多くの本塁打を打とうとしている。

「ここでの私たちの目標は、攻撃的な球場を作ることではない。非常に公平な球場にすることだ。バンドボックスのような、空中に上がったボールがすべてホームランになるような球場にはしたくない。打者が、特にギャップに良い当たりを打った時に報われるようにしたい」と、ピッコロGM。

ロイヤルズの研究開発担当副社長兼GM補佐のダニエル・マック博士が、シニアアナリストのアラン・コーラー氏とともにこのプロジェクトを主導した。

「球場に関するこうした議論は、ロイヤルズに在籍して以来、ずっと続いている。このチームを築き上げてきた哲学に影響を与えてきたと思う。スタジアムと球団の本質は、互いに噛み合わなければならないというのは、ほぼ事実だった」と、ロイヤルズ在籍14年目のマックは語る。

「アランと私は、それを細かく分析し始めた。壁の影響は? 高度の影響は? 気温や風の影響は? これらすべての影響をどう考慮し、バランスを取るかを考えようとした」

気象条件を応用した指標に関するデータを提供する新技術は、2人の研究の大きな部分を占めていた。これには、高温と低温の両方におけるボールの飛び方、そして標高がボールの飛び方に及ぼす影響などが含まれる。カンザスシティは、リーグ内の球場の中でもシーズンを通して天候の変化が最も激しい球場の一つだ。また、標高は全球場中4番目に高い場所でもある。

全体的な目標は、リーグの他の球場と比べて、より安定したプレーができるような形で球場の寸法を変更することだった。

「球場を攻撃的にしすぎて投手に負担をかけたくない。しかし、われわれが分かっていることの一つは、特にこの球場の一部では、フライボール1球あたりの得点がリーグ全体と比べて大幅に低いということだ。下位3分の1だ。選手たちがそれを体感していることは分かっている」と、マックは語る。

カウフマンスタジアムでは毎シーズン見られるように、打者はほぼ完璧なバレル打球(理想的な打球速度と打ち出し角度で放たれた打球)を打ち、そのボールが外野手のグラブに収まってアウトになるのを見て困惑している。

投手も同じ理由でカウフマンスタジアムを愛している。しかしロイヤルズは、この新しい壁が投手に与える影響は想像するほど大きくないと考えている。以前のフェンスでは本塁打にはならなかった本塁打も出てくるだろうが、それはロイヤルズ打線が打席に立つ時にも起こる。強烈なフライボールを打たせないことは、球場を問わず、一般的に良い戦略だ。2025年、カンザスシティの9イニングあたり被本塁打数は0.99で、MLBで8位だった。ロードでは1.16で、12位だった。

「投手陣に負担をかけずに、(フライボール1球あたりの得点を)向上させる方法を見つけることが目的だった。選手たちにとってプラスになる方法で実現したかった。カウフマンでプレーしている時は、特定のプレースタイルにこだわる必要はない。そして、別の球場に行くと、たとえそれが全く正反対のプレースタイルだったとしても、彼らは突然、『カウフマンでプレーしているのと違う攻撃をすれば成功するのか?』と考えるようになる。全体を通して公平性と一貫性を見つけようと努めている」

研究によって中堅の位置は適していることが裏付けられ、ホームから中堅の距離はMLBで3番目に長い距離を維持することになる。その理由については様々な憶測が飛び交っているが、その一つがバッターズアイ(打者が投球を見やすくするようにバックスクリーンに設置される背景)の優秀さだ。カウフマンスタジアムほど三振を抑制している球場は他になく、ロイヤルズはそれを変えたくないと考えている。

このプロジェクトのもう一つの要素は、ロイヤルズが今後5年間の計画しか立てていなかったという事実である。なぜなら、同球団はトゥルーマンスポーツコンプレックスとのリース契約が終了する2030年シーズン後に、新しい球場(場所はまだ不明)を建設する予定だからである。

5年間でロースターは入れ替わるが、若手選手が十分におり、少なくとも今後2、3年は契約が残っている選手も数名いる。そのため、ロイヤルズはこの球場の最後の数年間に誰がチームを率いるのかをある程度把握している。これは、結果を予測する上で役立ったという。

これらの改修によって、カウフマンスタジアムに大きすぎる変化はない。不完全な部分はなくなる。中堅のフェンスはそのままだが、左翼・右翼の壁が少し近づくだけだ。

この新たな方策が、2026年以降ロイヤルズの攻撃の見通しをどの程度変えるかは、時が経てば分かるだろう。

「球場を非対称に見せてしまうような(計画)が見つかったら、がっかりするだろうと思っていた。センターフィールドを現状維持しつつ、一貫性を保ち、ロースター構築に役立てる良い方法を見つけると同時に、この球場がファンと球団にとってどのような意味を持つのか、その歴史と伝統を尊重し続ける良い方法だ」、と立役者のマック博士は語った。