ロイヤルズが5連勝でポストシーズン争いに急浮上

ルーゴが好投、ウィットJr.は通算100号弾

August 20th, 2025

ロイヤルズ5-2レンジャーズ】カンザスシティ/カウフマンスタジアム、8月19日(日本時間20日)

ア・リーグ中地区3位、ワイルドカード5位のロイヤルズが5連勝を挙げ、ア・リーグのワイルドカード争いに急浮上した。

先発のセス・ルーゴが七回途中2失点の好投でチームを牽引すると、打ってはボビー・ウィットJr.の通算100号弾などで5点を記録。ワイルドカード6位のレンジャーズを5-2で下し、ガーディアンズを抜いて同4位に浮上し、同3位のマリナーズまで2.5ゲーム差に迫った。

先発のルーゴは8月のこれまでの3先発では防御率10.66と低迷。この日も初回にコリー・シーガーに先制弾を浴びる幸先の悪い立ち上がりだったが、それ以降は本来の姿を取り戻した。持ち前のコマンド(制球)を発揮し、打たれた安打はシーガーへの先制弾、そして四回にジョク・ピーダーソンに浴びたソロを含む3本のみ。七回の先頭打者打席を12球をかけて三振に抑えたところで降板した。6回1/3を2失点に抑え、登板過多になっていたブルペン陣を助ける好投だった。

ルーゴの好投に応えるべく、打線も奮起。レンジャーズ先発の好投手メリル・ケリーに対し、ビニー・パスカンティーノとマイク・ヤストレムスキーがそれぞれ2戦連続の本塁打を放ち、2-2と同点に。そして七回、レンジャーズのブルペン陣を攻め、無死満塁からジョナサン・インディアが押し出し死球で勝ち越し。八回にはウィットJr.が特大の18号2ランを放ち、リードを5-2に広げた。

25歳のウィットJr.はこの本塁打で、ロイヤルズ史上最年少で通算100本塁打に到達。さらにMLBでも史上4人しかいない最初の4シーズンで通算100本塁打、通算100盗塁を両方達成するという快挙を成し遂げた。ウィットJr.以前の達成者はバリー・ボンズ、ダリル・ストロベリー、フリオ・ロドリゲス(マリナーズ)といずれもスター選手揃いだ。

ロイヤルズはそのまま5-2でレンジャーズから逃げ切り。借金を返済するどころか、5連勝で一気に貯金4、ポストシーズン進出圏内まで手が届く位置に急浮上した。

ワイルドカード2位のレッドソックスは3連敗、ワイルドカード3位のマリナーズは4連敗、そしてそのマリナーズと西地区の首位を1.5ゲーム差で争うアストロズも3連敗と、ポストシーズン進出圏内にいる球団は軒並み息切れしかけている。その隙を逃さずロイヤルズは一気に肉薄しており、昨季のような逆転でのポストシーズン進出劇の再現を目指す。