【ブルージェイズ2-7ブルワーズ】トロント/ロジャースセンター、8月29日(日本時間30日)
ナ・リーグ勝率トップのブルワーズとの第1戦はポストシーズンのような戦いが予想された。ファン待望の夜に現れたのは、移籍後わずか2試合で全ての不安を吹き飛ばした右腕シェーン・ビーバーだ。
トレードで獲得したエース右腕は、ブルワーズの好投手ペラルタとの投げ合いに臨み、ロジャースセンターは2019年にゲレーロJr.が父のユニホーム姿で登場した時以来の熱気に包まれた。トレード期限の補強では2015年デービッド・プライスの初登板に匹敵する大舞台だった。
3者連続三振スタート
初回、ビーバーは3者連続空振り三振。ストライク1球ごとにスタンドからは大歓声が上がり、5回1/3を投げて2失点(自責点1)、6三振。92球の制球力ある投球で先発の役割を果たした。
「とても良かった。スピンは完璧じゃなかったが、内容はシャープだった」とシュナイダー監督は称賛。本人は「もう少し強く投げ切りたかった。だが『悔しいと思える特権』を再び得られたことが幸せだ」とトミー・ジョン手術からの復帰をかみしめた。
再燃する熱気と静まり返るスタンド
2015~16年の快進撃以来、トロントに欠けていた空気感が蘇ったかに見えた。しかし試合が進むにつれ、その熱気は冷めていく。救援陣がまたしても崩れ、期待の歓声はため息に変わった。
今季序盤は強みとされたブルペンだが、四球とビッグイニングが重荷となり、トレードで加わったバーランド、ドミンゲスも本領を発揮できていない。
「ストライクを投げるしかない」とシュナイダー監督は厳しい言葉を向けた。特に100マイルの速球と鋭いカーブを持つバーランドには「素材は一級品。結果に結びつかないのは歯がゆい」と嘆いた。
終盤戦の正念場
レッドソックス、ヤンキースが迫る中、残り1カ月は待ったなしの戦いが続く。ビーバーは大舞台で第1戦を任せられる存在だが、5回1/3と長いイニングを投げきれないため、ブルペンへの負担が大きい。
ブルージェイズは『黄金補強』をしたように見える。しかし野球は一人で戦うスポーツではない。ビーバーの好投も、救援陣の乱調とぼんやりした打線が続けば勝利には届かない。ポストシーズン級の死闘は、チームの課題を改めて浮き彫りにした。
