大谷、復帰後初の実戦形式のマウンドへ

May 25th, 2025

日曜夜、ドジャース対メッツのシリーズ最終戦は19時プレイボール。しかし試合前に行われた「ショーの前のショー」にも熱視線が注がれた。

この日、大谷翔平が2023年9月に受けた右肘内側側副靭帯(UCL)の修復手術以来、初めて実戦形式のマウンドへ。ドジャースのユニフォームをまとってマウンドに立つ姿に、選手、スタッフ、報道陣、そして対戦相手メッツの一部選手までもが注目した。

大谷は計5打席で22球を投げ、最速156キロ(97マイル)をマーク。ストレート、カットボール、シンカーに加え、スイーパーやスプリットも披露した。球速はおおむね150〜153キロ(93〜95マイル)で安定し、投球フォームや球威、持久力にも高い評価が寄せられた。

「本当に良い内容だった。状態も良さそうに見えたし、球速も安定していた」と語ったのは、マーク・プライアー投手コーチ。「バッター相手にどう感じるか、それが最も大切なことだ。自信を持って投げられていたし、動きにもキレがあった」

打者との対戦は真剣勝負、だが終始笑顔も

大谷が対戦したのは、ドルトン・ラッシング、キム・ヘソン(金慧成)、そして右打者として、ゲームプランコーチのJ.T.ワトキンスの3名。ワトキンスは2016年を最後に現役から退いたが、1打席目は三振、2打席目では四球を選んだ。

ラッシングは大谷に三振を喫したが、「クラブハウス全体がマウンドに立つ彼を見に来ていたし、球界が注目していた最初のライブBPの相手になれて光栄だよ」と興奮気味に振り返った。

特に大谷が楽しんで見えたのがキムとの対決。1打席目は大谷の前に転がるゴロを打ち、大谷が軽快に処理して誰もいない一塁に投げるフリを見せるおどけた場面も。2打席目には右中間へ鋭い長打を浴びると、すぐさま右中間を見て「今の捕れる?」と冗談交じりにテオスカー・ヘルナンデスに問いかけるなど、久しぶりの打者との対戦に真剣さ、そして心から楽しんでいる姿の両方が印象的だった。

実戦復帰への第一歩にチームも大きな手応え

大谷が登板練習を行ったのは日曜日の試合前だったが、その数時間後の試合本番での千賀滉大との日本人対決でも魅せた。初回の第1打席で2球目を捉えて今季18号を右中間スタンドへ。これで本塁打数はアーロン・ジャッジ、カイル・シュワーバーと並んでMLBトップタイとなった。

監督のデーブ・ロバーツも、「彼を打者として見ることに慣れていたから、ピッチャー姿は新鮮だったし、ワクワクしたよ」とコメント。

投球後のコンディション次第では、来週末に再び打者相手に投げる可能性もあるが、チームは慎重な調整を継続する。本格的な投手としての復帰はオールスター後になる見込みである。

「すべて順調に進めば、彼は一流の先発投手だ。チーム全員が期待しているよ」とロバーツ監督は語った。