初回、ガーディアンズの先発タナー・バイビーとの初対戦で空振り三振を喫した大谷翔平は、3試合連続の先頭打者ホームランこそ逃したが、そのまま静かに試合を終える訳もなかった。
第2打席では申告敬遠、そして四回には逆方向への110メートルの本塁打を放ち、ドジャースのリードを4-0に広げた。この本塁打により、大谷は今季MLBで最初に20号に到達した選手となった。
この日、ドジャースは合計3本塁打を記録。マイケル・コンフォートが六回にソロ弾、マックス・マンシーが九回に試合を決める3ランを放ち、9-5で勝利した。
ドジャースの55試合目での20本塁打到達は、球団史上3人目。1951年のジル・ホッジス(21本)、2019年のコディ・ベリンジャー(20本)に続く快挙である。
今回の一発は、大谷らしい引っ張り気味の豪快なアーチというよりも、アウトコースのカットボールに逆らわず合わせた、流し打ちでのポール際のフェンスを越える技ありの一打に。
ドジャースタジアムであればスタンドに届かなかった可能性もあり、打った本人も手応えに確信が持てなかったのか、一塁までは全力疾走。フェンスを越えたのを確認してからジョグに切り替えた。一方、打球の行方を見つめていたバイビーは「Oh my God」と口にした。
「多くの人がポップフライだと思ったはずだし、僕もあれでイニング終了だと思ったよ。うちの球場で、左打者が逆方向にあそこまで飛ばすなんて、そうそうできることじゃない」とバイビーは驚きを隠さなかった。
「彼は他の選手よりミスの余白が大きいんだ」と、完璧な当たりではなくともスタンドまで運んでしまう大谷のパワーを称えた。
これで大谷は今季二度目の3試合連続本塁打(5月14〜16日)を記録し、キャリア通算では10度目。また、この本塁打で1カ月あたりの本塁打数が13本に達し、球団の単月最多本塁打記録に名を連ねた。
「正直ちょっと嫉妬するよ」とマックス・マンシー。「彼のやることは、普通の人間には真似できないことばかりだ」
大谷は3打数1安打(1本塁打)、2三振、2四球という内容だったが、「完璧には捉えてなかったよ。風船みたい(な打球)だったね」とロバーツ監督は答える。
大谷の5月の長打率は.776。これはこれまでの5月の通算成績(.545)より200ポイント以上も高い数字である。
「ストライクゾーンの見極めが格段に良くなっている」と監督も称賛する。
打撃も絶好調だが、間もなくマウンドにも戻る見通しで、二刀流の復活もそう遠くなく感じられる。
そんな大谷をはじめ、欠場者の多いブルペンを支える一人がダスティン・メイ。この日も力強いピッチングを披露し、5回を投げて4被安打、3失点、自己最多となる9三振を記録した。直近3試合で16イニングを投げ、三振は計25個と、奪三振能力の高さが際立っている。
今季のイニング自己最多更新まであと1アウトというところだったが、総じてクリーブランドの強力打線をよく抑えたと言える。唯一の失点は、四回にシュニーマンに真ん中高めの速球を打たれて浴びた3ランだった。
「空振りは取れていたし、失投はあの一球だけだった」とメイ。「今後は、そういう一球を減らしていかないとね」
打線では、今季これまで苦戦していたマンシーとコンフォートが揃ってスタメン出場。チームが下位打線からの得点力を求められる中で、見事その期待に応える活躍を見せた。
「チームには活気が戻りつつある。その兆しは色々な面で見えてきているし、シーズン序盤に想定していた打線の厚みが出てきた」とロバーツ監督も手応えを口にした。
