ドジャースは今季中に大谷翔平(32)が投手として復帰すると見込んでいる。ただ、デーブ・ロバーツ監督は二刀流スターの状態について「100%ではない」と認め、今後の投手調整に影響する可能性を示した。
大谷は28日(日本時間29日)、ブルペンで約20球を投げた後、体調が万全ではなかったと球団側に伝えた。通常の先発登板前と比べ、投球数を抑えた。7月3日(同4日)を最後に先発から遠ざかっている主な要因は左膝に残る痛みだが、ロバーツ監督は右上腕二頭筋や「体全体」の状態についても考慮する必要があると説明した。
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「率直に言えば、シーズン終了までにすべてが100%の状態になるとは思っていない。ただ、100%ではなくても投げられる投手はたくさんいる。繰り返しになるが、正確に答えを出せるものではない」とロバーツ監督は語った。
30日(同31日)のタイガース戦で大谷が先発してオープナーを務める可能性は残っているが、その確率は低くなっている。9月1日(同2日)のドジャースタジアムで登板する選択肢もある。ただ、30日に登板できる状態まで回復しなければ、2日後の9月1日も十分な状態に達していない可能性がある。
状況は流動的だが、現時点では次回の本拠地6連戦中に投手として復帰する可能性が残されている。
「いま難しいのは、体全体が100%ではない状態で今後の投球回を増やしていくために1イニングを投げる価値があるのか、それとも投げない方がいいのかを判断することだ。現時点では、そのメリットとデメリットを比較している段階だ」とロバーツ監督は現状を説明した。
大谷の登板プランにかかわらず、タイラー・グラスナウ(33)は30日(同31日)に登板する。ドジャースは29日(同30日)の試合終了後、30日の先発投手をグラスナウとタイガース側に伝える予定だ。
大谷は左膝の痛みで投球を中断するまで、今季14試合に先発して8勝2敗、防御率1.79の好成績だった。8日(同9日)に投球練習を再開した時点でドジャースは左膝の問題を乗り越えたと期待していた。しかし、その後数週間で調整の強度を上げたことで大谷の体にはさらなる負担がかかっていた。
投球練習を再開して以降、大谷の打撃成績も低下している。29日(同30日)の試合前まで、直近19試合で78打数17安打、打率.218、25三振、8四球。打撃不振の時期と投球プログラムの再開時期は重なっているが、ロバーツ監督は両者に直接的な因果関係はないとみている。
「投球面では、まだ十分な取り組みを積み重ねているわけではない。率直に言えば、私としては球の見極めが良くないと思っている」と指揮官は指摘した。
ドジャースにとって最大の難題もそこにある。大谷は二刀流でチームに大きな価値をもたらす。健康な状態なら、メジャー屈指の支配力を誇る投手になれる。一方、ドジャースの先発陣には山本由伸(28)、タリク・スクーバル(29)、ブレイク・スネル(33)、グラスナウがそろう。充実した先発陣を考えれば、現時点では大谷が打者として生み出す価値の方がチームにとって重要ともいえる。
「現状を考えれば、先発投手陣は明らかに強みになっている。一方で、翔平が打者としてもたらす価値は非常に大きい。そこを少しでも犠牲にするわけにはいかない」とロバーツ監督は強調した。
「投球によって打撃に影響が出る可能性があるなら、それに見合うだけの価値はない。打撃を犠牲にしないことを最優先に考えている」
現時点で、ドジャースが大谷を投手として段階的に調整できる時間は限られている。球団はこれまで、シーズン終了までに5イニングを投げられる状態まで引き上げられると楽観視していたが、ロバーツ監督は実現の可能性が低下していると認めた。プレーオフでは投打ともに最高の状態で臨むことが理想だが、投手としては健康状態に加え、残された日程も制約となる可能性がある。
「投球回をどう増やしていくか、その意味も含めて引き続き検討している。それ自体は当然のことだ。ただ最終的には、翔平にとって何が最善か、チームにとって何が最善か、何が最も合理的かを判断する」と今後の方針を示した。
