今永がクオリファイング・オファー受諾、1年34億円でカブス残留

November 18th, 2025

左腕、今永昇太(32)は2202万5000ドル(約34億円)のクオリファイング・オファー(QO)を受諾して、1年契約でカブス残留。カイル・タッカーは長期契約を目指してQOを拒否した。

今永はカブスが3年の球団選択の契約延長権を行使せずフリーエージェント(FA)となり、選手側の契約延長権も放棄してFA市場に出ていたが、その後カブスからQOが提示されていた。

2年前、DeNAから30歳の新人としてMLB入り。1年目は29先発で15勝3敗、防御率2.91。新人ながらオールスターに選ばれ、ナ・リーグのサイ・ヤング賞投票で5位に入った。昨季はハムストリング(左太もも)負傷で約2カ月離脱しつつも25先発、防御率3.73と先発陣を支えた。四球率4.6%はMLB全体の96パーセンタイルで、制球面の評価が高い(上位4%のコントロールがいい投手)。

今永の課題は主に被本塁打だ。過去2シーズン合計で58本塁打を許し、今季だけでも31本塁打。今季これを上回った投手は3人しかいない。

今永は平均球速がMLB全体で下位に入るにもかかわらずフォーシームで勝負する。低い腕の角度からボールの伸びを生むことで球威が増し、この球種に対する被打率は.227にとどまった。平均球速は90.8マイル(約146キロ)。フォーシームと鋭いスプリット(今永はチェンジアップとしている)を組み合わせる。左打者には主にスイーパーも交える。ボール球のスイング率は31.6%(MLB全体の84パーセンタイル=上位16%)と高い。

32歳はビッグゲームの経験も豊富だ。今季はポストシーズンで2登板。さらに2023年のワールドベースボールクラシック(WBC)では日本の優勝に貢献し、決勝の米国戦で先発した。