10月8日(日本時間9日)に行われたナ・リーグ地区シリーズ第3戦は、がけっぷちに立たされていたフィリーズとカブスがともに勝利。負けたらシーズン終了の一戦で意地を見せ、なんとか第4戦へとつないだ。
一方のドジャースとブルワーズは、第5戦まで持ち込むことは避けたい。第4戦に勝利し、余裕のある週末を挟んで、13日から始まるナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS=7回戦制)に備えたい。
突破を決めるか、逆王手をかけるか。今シリーズを大きく左右する一戦の見どころを紹介する。
フィリーズ(1勝)vs ドジャース(2勝)
試合時間:9日午後6時08分(日本時間)/10日午前7時08分(日本時間)
放送:TBS(米国)/NHK BS、JSports 3、SpoTV Now(日本)
予告先発:クリストファー・サンチェス(PHI) vs タイラー・グラスノー(LAD)
シリーズを最終戦まで持ち込みたいフィリーズが、自信を持って第4戦に臨むことができるのは、主に2つの理由がある。
1つ目は、第1戦後に休養日があったため、エースのサンチェスを万全の状態(中6日)で先発させられることだ。過小評価されがちなサンチェスだが、ファングラフスのWAR(勝利貢献度)では、ポストシーズンに残った投手の中で、タイガースのタリック・スクーバルに次ぐ2位につけている。負けられない一戦を、初戦でも好投した左腕に託す。
2つ目のポイントは、第3戦で8得点をあげ、大差で勝利したことで、守護神のヨアン・デュランを温存できたことだ。第1、2戦で登板した右腕は、これで2日の休養を挟んだ。第4戦では、2イニング以上の登板も考えられる。
チームが誇る2投手で試合を完結することができれば、ドジャースにとってかなりの脅威になる。
ドジャース:「翔平、調子どう?」
大谷翔平以上に、打席に立つだけでスタジアムを沸かせる選手はいない。二刀流スターの出場する1試合1試合が歴史の1ページだ。その上で、最近は少しおとなしい。
レッズとのワイルドカードシリーズでは、9打数3安打2本塁打と上々のポストシーズンのスタートを切ったが、NLDS第1戦で先発登板して以降、打撃の調子は下降気味だ。
フィリーズとの今シリーズでは14打数1安打、7三振で長打なし。第3戦ではレフト方向へもう少しで本塁打という打球を放ったが、惜しくもスタンドには届かなかった。
もしフィラデルフィアで開催される第5戦までもつれれば、大谷は再び先発登板する予定だ。しかし、その実力を発揮すれば、わざわざ東海岸まで遠征せずに済む。そろそろ爆発が見られてもおかしくない。
ブルワーズ(2勝)vs カブス(1勝)
試合開始:9日午後9時08分(米国東部時間)/10日午前10時08分(日本時間)
放送:TBS(米国)/NHK BS、JSports 4、SpoTV Now(日本)
予告先発:フレディ・ペラルタ(MIL) vs. マシュー・ボイド(CHC)
ブルワーズ:酷使された救援陣をどうやってケアするか?
当初ブルワーズにとって、第3戦はブルペンデー(リリーフ投手で継投する作戦)の予定ではなかった。しかし、先発のクイン・プリースターが2アウトしか奪えずに4失点と崩れ、試合は早々に継投リレーに切り替わった。しかし、そこからホセ・キンタナを含む5人の救援投手が計8回1/3を無失点に抑える力投。惜しくもチームは1点差で敗れ、スイープ(3連勝)を逃したが、リリーフ陣の働きは見事だった。
試合後、パット・マーフィー監督は第4戦の先発投手を明言しなかったが、翌9日に予想通り、エースのペラルタが登板すると発表。第1戦では、5回2/3で9三振の好投を見せた。
第3戦で計5イニングを無失点で投げ抜いたキンタナとグラント・アンダーソンの2人は、登板を回避する可能性が高い。しかし、もしシリーズが第5戦に持ち越されるとしても1日の休養があるため、その他の投手は全員起用可能と見られている。中でも注目は、新人ジェイコブ・ミジオロウスキーだ。第2戦では3イニングを投げ、最速104マイル(約167キロ)を計測する圧巻のピッチングを披露しており、再び登板する可能性が高い。
今シリーズ、ブルワーズブルペンは計18イニングでわずか1失点と圧倒的な安定感を見せている。しかし、第3戦での酷使の影響が第4戦にどう響くかが焦点となる。
カブス:打線がついに目を覚ますか?
第3戦、初回に4点を挙げたとき、低迷していたカブス打線がついに目を覚ましたかと思われたが、その後の7イニングは無得点。不安はまだ拭えていない。
今季のカブスはチーム得点数がメジャー5位(1試合平均4.9得点)だったが、このシリーズではその勢いがまったく見られない。3試合すべてで初回には得点しているものの(計8得点)、その他の23イニングではわずか2点しか奪えていない。
ワイルドカードシリーズ(対パドレス)でも3試合でわずか6得点と沈黙が続いた。主力打者の不振が原因で、カイル・タッカーは20打数5安打(すべて単打)、ピート・クロウ=アームストロングは5度の出塁のみ。イアン・ハップとダンズビー・スワンソンは合計で41打数6安打にとどまっている。
レギュラーシーズンでは期待通り打線がチームを牽引したが、最も重要な時期にその力を発揮できなければ、意味はない。特に視線が集まるのがタッカーだ。左ふくらはぎの負傷から復帰したばかりで、体調が万全ではないとはいえ、周囲の期待は大きい。個人としても、今オフにFAとなる前に、大きなインパクトを残しておきたいはずだ。
