【ブルージェイズ9−7ブルワーズ】 ミルウォーキー/アメリカンファミリーフィールド 4月15日(日本時間16日)
試合開始時は竜巻警報、試合終了時には洪水警報。
荒れた天候の一日となったミルウォーキーで、ブルージェイズが“自分たちの嵐”を乗り越えた。
長いロードの初戦を白星で飾っただけではない。今季ここまで模索してきた「ブルージェイズらしい野球」を、ようやく形にした一勝でもあった。
試合後、ジョン・シュナイダー監督は「これがブルージェイズの勝ち方だ」と語った。
その言葉通り、この試合には今のチームの姿が詰まっていた。
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1 全員野球の逆転劇 終盤に戻った“ブルージェイズらしさ”
ブルージェイズは、序盤と終盤で別の顔を見せた。だが試合が進むにつれ、本来の粘り強さを取り戻していく。
ジェフ・ホフマンが3四球でセーブに失敗し、試合は延長へ。それでも、この勝利の価値は揺るがない。特定のヒーローではなく、全員で手繰り寄せた白星だった。
指揮官が掲げる「チームで相手を上回る」という姿勢がこの試合には表れていた。
九回、デービス・シュナイダーの二塁打が流れを変えると、延長ではブラディミール・ゲレーロJr.がフェンス直撃の二塁打で続き、さらにマイルズ・ストローが2点二塁打を放ち、試合を決めた。
「これが一番いい勝ち方だと思う。去年はこういう試合ができていた。それが強さだった。打たれても、やり返せるチームでありたい」とストロー。
この日、シュナイダーとストローはいずれもベンチスタート。それでも勝負どころでしっかり結果を出した。
決して完璧ではなかったが、それでも終盤の攻防には、“ブルージェイズらしさ”がはっきりと表れていた。
2 長打力の兆し
この日、ドールトン・バーショとアンドレス・ヒメネスがそろって本塁打を放った。いずれもソロではあったが、今季の流れを考えれば前向きな内容だ。
特にバーショは状態が上向きで、直近4試合で3本塁打。スプリングトレーニングで見せた長打力が、ようやく戻ってきた。この一発で、バーショはヒメネスと並びチームトップの3本塁打に到達。開幕前には想像しにくかった形が、現実になりつつある。
ヒメネスも存在感を示した。ジェイコブ・ミシオロウスキーから放った一発は、この日でも際立つスイングだった。昨季は開幕直後に3本塁打を放ちながら、その後は負傷もあり失速。それでも首脳陣が信頼を寄せ続けてきた理由が、ここにきて少しずつ形として見え始めている。
3.注目選手:岡本和真
どれだけ強い打球だったか、内野が前進守備だったか、そうしたことは関係なかった。
岡本和真にはとにかく“1本”が必要だった。そして九回に同点打を放った瞬間、ブルージェイズのダグアウトの反応が、その一打の重みを物語っていた。
開幕直後は順調なスタートを切ったものの、その後は調整に苦しむ場面も。15試合で22三振と、タイミングが合わず、スイングが中途半端に見える打席も少なくない。それでも、この日の一打がきっかけになる可能性は十分にある。チームもそこに期待している。
シュナイダー監督は「本人や(打撃コーチの)デービッド・ポプキンスとも話しているが、もっと大きく、より積極的な動きに戻すことが大事だ。当てにいくのではなく、思い切って振り抜くことが重要だ」と強調した。
そしてそれは、岡本だけの課題ではない。
打線全体にも求められている姿だ。
本来の岡本は、確実性と長打力を兼ね備えた打者であり、チームの攻撃を象徴する存在になり得る。ブラディミール・ゲレーロJr.に次ぐパワーで、シーズンの流れを変える力を持っている。今回の一打は、その片鱗を示すものだった。
