六回裏、カージナルスのメイソン・ウィンを一塁に置いた場面でボークを宣告され、ウィンが二塁へ。これがきっかけとなり、イバン・ヘレラの適時打で1点を失い、この回でマウンドを降りた。
「混乱したのは、(打者のコントレラスが)打つ準備ができたような目をしてこちらを見てきたのに、また視線を落としたことだ」とスクーバルは振り返った。
「だから、あれは『打者がピッチャーを確認する時間』だと思ったんだ。でもそれが2回あったから、正直よく分からなかった。実際ボークではあるんだろうけど、ピッチクロックのルールとか、『打者を確認する』とか、『制限時間がある』とか、色々なしょうもない条件が重なった結果だ。仕方のないことで、どうしようもない」
それでも試合の主導権を譲らなかったタイガース。立役者となったのはライリー・グリーンだ。4-4で迎えた九回表、ザック・マッキンストリーを二塁に置いて放った決勝のタイムリーツーベースで、タイガースは5-4と勝ち越しに成功。グリーンはこの日3安打4打点と圧巻の活躍でチームに勝利をもたらした。
「こういう展開こそ楽しい」と語るグリーン。「同点の場面で試合を決める一打を打つことができる。それが野球の醍醐味で、プレーしている理由だ」。
「(グリーンは)休養を与えるのが最も難しい選手だ。大事な試合や重要な局面で必ず結果を出してくる。今日もZ-Mac(マッキンストリー)と並んで中軸としていい打席を積み重ねてくれた。グリーンが打席に立つのをみたくない人なんていないよ」とA.J.ヒンチ監督も手放しで称賛した。
ボーク判定は、スクーバルの好投に水を差した。
スクーバルは最速100マイル(160.9キロ)を記録する直球で快調な立ち上がりを見せ、8三振を記録。94球中66球がストライクと制球も安定していた。しかし、カージナルス打線の粘り強いアプローチで球数がかさみ、五回にはノーラン・アレナドに2ランを浴びてリードを縮められた。
しかし、打線は試合開始直後からエースをしっかりと援護した。初回、ケリー・カーペンターが4球目を捉える先制ソロ弾。さらにマッキンストリーの二塁打からグリーンのタイムリーで2点目を追加した。どちらも100マイル超の打球速度で快音を響かせた。
「彼(スクーバル)は接戦に強くて粘り強い。今日もまさにそうで、三振を取った場面でも、粘られることが多かった。それでも、彼の最大の武器は、アグレッシブさを失わず、試合に集中し続けるところ。今日もそこが光った」とヒンチ監督エースのピッチングを評した。