スクーバル、復帰へカウントダウン 「実戦モード」へ移行

June 1st, 2026

タイガースの左腕タリック・スクーバルが、復帰に向けてまた一歩前進した。

スクーバルは6月1日(日本時間2日)、遠征先のトロピカーナフィールドで実戦形式の登板を行い、4イニング相当を投げて6三振を記録した。

タイガースはスクーバルが負傷者リスト入りして以降、さまざまな要因も重なって苦しい戦いを強いられており、エースの復帰が待たれている。

A.J.ヒンチ監督は登板後、順調な回復ぶりを評価した。

「間違いなく前進だった。しっかり腕を振って投げられていたし、着実に良くなっている。球速も通常通りだった。つまり、かなり速かったということだ」

さらに指揮官はこう続けた。

「彼の反応もどんどん競争モードになってきている。私には、リハビリをしているというより、実際の試合で投げる段階に近づいているように見える」

次のステップとしては、3Aでのリハビリ登板が有力視されており、昨季のサイ・ヤング賞左腕の復帰は目前まで迫っている。

次の目的地はどこになるのか。

ちょうどタイガース傘下3Aトレドが今週アイオワで試合を行っており、球団もスクーバル本人も今回の登板後の状態を確認する必要はあるものの、リハビリ登板の候補地としては最も現実的な選択肢とみられている。

スクーバルは登板後、順調な回復を強調した。

「きょうも良い一日だったし、前向きな一日だったと思う。今はとても状態がいいよ。投球後のウェイトトレーニングやリカバリーも終えたし、感触は良い」

その上で、今後の判断については慎重な姿勢を見せた。

「今はしっかり寝て、明日の朝にどんな状態か確認するだけ。前回も言ったけど、特別何かが変わるとは思っていない。投手としての通常の張りや疲労感はあるだろうけど、それはむしろ良いことなんだ」

順調にいけば、次はいよいよ実戦のマウンド。エース復帰への最終段階が近づいている。

スクーバルは非公式ながら64球を投げ、45球がストライク。ジャマイ・ジョーンズ、ジェイク・ロジャース、ザック・ショートを相手にした実戦形式の登板で、空振りは10個を奪った。

強い打球を許したのは、初回にロジャースに打たれたライナーと、三回にジョーンズのゴロだけだった。

登板後、スクーバルは内容に手応えを口にした。

「球のコマンドはかなり良くなっていた。今日の投球は、自分らしいマウンドでの姿だったと思う。シンカーをグラブ側へ投げ込むボールはしっかり制球できていたし、変化球も良かった。少し疲れてきた終盤は、スピン系の球が低く外れた場面もあったけど、カーブの制球は素晴らしかった。フォーシームは、特に追い込んだ後のコマンドでもう少し改善できるかもしれない。でも、それは細かい部分をあえて挙げれば、というレベルだね」

また、この日の登板では通常の実戦形式とは異なる場面もあった。

打者が打席を外したタイミングで、A.J.ヒンチ監督がノックを放ち、スクーバルがマウンドを降りて打球処理を行い、一塁へ送球する練習を組み込んだのだ。

投手の守備練習は通常、投球練習の前後に行われることが多い。しかしスクーバルは、試合中と同じ状況を再現するため、あえて登板の途中に組み込むことを希望したという。

この取り組みは、投球内容そのものと同じくらい、スクーバルが実戦復帰に近づいていることを示していた。復帰への最終段階は、すでに始まっている。

スクーバルは、今後の予定については明言を避けながらも、実戦復帰が近づいていることを示唆した。

「まだ分からない。でも、近いうちに試合で投げることになるなら、投手守備の感覚も取り戻しておかないといけない。打球を処理して一塁へ送球したり、二塁へ投げたり。そういう細かい部分は見落とされがちだけど、きちんとできないと試合では大きな差になるからね」

週末に3Aでリハビリ登板を行えば、その次にもメジャー復帰の可能性がある。タイガースは翌週末、同地区首位争いのライバルであるガーディアンズとの3連戦を控えており、トレード期限前にゲーム差を縮める重要なシリーズとなる。

一方で、チームが地区最下位に低迷していることもあり、最近は「スクーバル復帰」よりも「スクーバル放出」の噂が大きな話題となっている。

しかし本人は冷静だ。

「トレードの話については、とにかくチームが勝つしかない。勝てばそういう話は自然と消えていくから。去年は僕のトレードについて何も言われなかった。でも、その前の数年間は、たぶん2022年頃からずっと何かしらの噂があったと思う。結局、勝てばそういう話は落ち着くものなんだ。今のチームに必要なのは、とにかく目の前の試合に勝つこと。それだけだ」

エース左腕は、自身の去就を巡る憶測には目もくれず、復帰とチームの浮上だけを見据えている。