日本人スターを求めるブルージェイズ、今井達也に熱視線

November 27th, 2025

今井達也の目標は「ワールドチャンピオンの座」を自らの手で成し遂げることだ。

そのチームはどこになるのか。

27歳の今井は今月初め、埼玉西武ライオンズからポスティングされ、交渉期限の1月2日までにMLB移籍を目指す。ドジャースはすでに豪華な先発陣が揃っている。しかし大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希の存在から、つい「日本人スター=ドジャース」という図式を思い浮かべてしまう人も多いのではないだろうか。

だが、今回は違うかもしれない。今井は報道番組 「報道ステーション」で松坂大輔と対談し、ドジャース以外のチームを視野に入れていると口にした。

ここで浮上するのがブルージェイズだ。彼らは長年、日本人スター選手の獲得に関心を寄せてきた。これは大谷を逃した2023年オフだけに限らず、アジアで『ブルージェイズ』ブランドの確立という、より大きな組織的な狙いがある。もちろん野球的な理由もあるが、同時にビジネス面で日本の野球文化やマーケットに入り込みたいという思惑も大きい。

今井は、同じチームに日本人がいたら頼ることができるが、自力で海外の環境に挑み、文化の違いを乗り越えるサバイバル感に魅力を感じていると話す。

母国を離れ、9年間在籍したチームを離れ、言語も文化も違う国へ移るのは、若い選手にとって大きな決断だ。そのため、同じ日本人選手がいるチームを選ぶのは自然な選択だが、今井は日本人選手の有無を気にしていない。これは、この数週間で市場が動く中で、ブルージェイズにとってプラスに働きそうだ。現在のブルージェイズの40人枠には日本人選手はおらず、最後に在籍したのは2022年に加入し2024年にアストロズへ移籍した菊池雄星だ。

菊池も韓国出身の左腕の柳賢振(リュ・ヒョンジン)も、トロント在籍時にはそれぞれ独自の報道陣が常に同行していた。また菊池も遠征先で日本人記者が動向を追った。今井ほどの実力者となれば、その注目度はさらに増し、日本やアジアでの報道も増えるだろう。

ブルージェイズが求めるのは、勝利、空振り、三振、そして視線だ。今井は慎重約180センチと大柄ではないが、速球は90マイル後半(153キロ以上)、スライダー、チェンジアップ、スプリットも精度が高い。昨季は日本で防御率1.92、163回2/3で178三振を記録した。山本のような超大型契約に届くことはないだろうが、ケビン・ゴーズマンの5年1億1000万ドル(約165億円)が、年俸ベースではひとつの目安になるかもしれない。

ブルージェイズは2026年以降の先発ローテーションに不安があり、早めに手を打つ必要がある。市場にはディラン・シース(26日にブルージェイズと契約という報)、レンジャー・スアレス、フランバー・バルデス、マイケル・キングらもいるが、27歳という年齢で全盛期を迎えつつある投手は今井くらいしかいない。

問題は、今井がMLBの打者にどう適応するか、だ。

今井は松坂に対し、メジャーは打者の平均身長が高いため、球を下から上に押し上げるように投げ、高めの速球が浮き上がるように意識しており、上から叩きつける投げ方にならないよう注意していると語っている。

北米で知られる今井の情報はまだわずかだが、その姿勢は非常に興味深く、MLB挑戦へのアプローチとしても好印象だ。適切な環境に身を置くことが成長の鍵となるが、ブルージェイズには優れた施設と、先発投手を一段上のレベルへ引き上げる実績を持つコーチングスタッフがそろっている。

ブルージェイズは今秋、何度も、あと一歩でドジャースを倒せるところまで迫った。野球界の誰もが見ていた。今井も、きっとそれを目にしていたはずだ。