タイガースとスクーバル、今季年俸の希望額に大きな乖離

スクーバルは年俸3200万ドル(約48億円)を希望

January 9th, 2026

タイガースは8日(日本時間9日)、年俸調停権を持つ8選手のうち7選手と今季の年俸について合意した。唯一の例外となったのは2年連続サイ・ヤング賞の絶対的エースだ。

タイガースは米東部時間8日午後8時(同9日午前10時)の期限までにタリック・スクーバルと合意できなかった。そのため、両者は今季の年俸を決めるために年俸調停を行うことになる。球団側の提示額と選手側の希望額には大きな乖離があるため、どのような結果になるか注目される。

MLB.comのマーク・フェインサンド記者が関係者から得た情報によると、スクーバルは今季の年俸として3200万ドル(約48億円)を希望。一方、タイガースの提示額は1900万ドル(約28億5000万円)だった。

スクーバルは今季がフリーエージェント(FA)になる前のラストイヤー。年俸調停の公聴会は1月26日~2月13日の期間に行われる予定だが、タイガースとスクーバルはそれまで交渉を継続することができる。しかし、タイガースは条件提示の期限を厳密なデッドラインとして扱うのが通例となっており、年俸調停を経て、スクーバルの今季の年俸が決定されることになりそうだ。

タイガースが最後に年俸調停を実施したのは2019年。右腕マイケル・フルマーと合意できず、年俸調停が行われた。

もしスクーバルが年俸調停で勝利した場合、3200万ドルは年俸調停期間中の選手が受け取る年俸として史上最高額となる。

年俸調停期間中の投手の最高年俸は、タイガースでもプレーした左腕デービッド・プライスが記録保持者となっており、2015年に1975万ドル(約29億6000万円)を受け取った。野手も含めると、フアン・ソトがヤンキースに在籍していた2024年に3100万ドル(約46億5000万円)を受け取っており、これが年俸調停期間中の選手の最高記録となっている。

いずれにせよ、スクーバルは昨季の年俸1015万ドル(約15億2000万円)から大幅な昇給となる。29歳の左腕は投手三冠に輝いた2024年に続き、昨季も圧倒的な成績を残し、ア・リーグでは1999~2000年のペドロ・マルティネス以来となる2年連続サイ・ヤング賞に輝いた。

ベースボールリファレンスによると、スクーバルは総合指標WARでア・リーグ投手1位の6.5を記録。31先発で195回1/3を投げ、いずれもリーグ1位となる防御率2.21、WHIP0.89、ERA+187をマークした。

スクーバルがFA前のラストイヤーを迎えているため、今オフはトレードの噂が絶えない。タイガースはエース左腕へのトレードの問い合わせに応じるかどうか、その態度を明確にしていないものの、「トレードにおいて放出不可の選手は1人もいない」という姿勢を貫いている。

もちろん、これはタイガースがスクーバルの放出を画策していることを示唆するものではない。なぜなら、スクーバルはポストシーズン進出を目指すタイガースにとって必要不可欠な戦力であり続けているからだ。そして、スクーバル自身も昨年11月にサイ・ヤング賞を受賞したあと、「2026年もタイガースでプレーしたい」との思いを表明した。

タイガースのA・J・ヒンチ監督は今週、地元のラジオ番組に出演した際、スクーバルについて質問を受けた。

その際、ヒンチ監督は「私はタリックのすべてが大好きなんだ。誰もがそう思うはずだ。彼について、これだけ多くの話題が飛び交い、多くの好奇心が寄せられ、多くの報道がなされているのは、彼が今、野球界の頂点にいる投手であり、タイガースの一員であるからだ。私はそのことを誇りに思うよ」と話していた。

スクーバルと合意できなかったタイガースだが、ケーシー・マイズ、ライリー・グリーン、ザック・マキンストリー、スペンサー・トーケルソン、ウィル・ベスト、ケリー・カーペンター、タイラー・ホルトンの7選手と今季の年俸について合意し、年俸調停を回避することに成功した。